これって入稿? 脱稿? 亀参上?
よくきたな🍑
コミケ関連で色々やってる中で、入稿だの脱稿だのってのがマジでわかんなくなってきたので調べました。書き残す場所の心当たりがないのでここにまとめます。
パルプスリンガー各位は特に自費/他費に関わらず出版のタイミングもあろうと思いますので、参考になれば幸いです。
入稿
印刷するための原稿を、印刷所に渡すこと。
脱稿
原稿を書き終えること。
亀参上
亀が参上すること。
つまり
「小説を書き終えて、印刷所に持っていく」という順番になるので、脱稿→入稿の順番。Twitterやなんかで印刷所に提出後に「終わりましたー!」って言うのは「入稿しました!!!!」が正しいわけですね。
さらに
とはいえ、脱稿から入稿までには色々と工程があります。例えば本の体裁にするとか、挿絵入れてみるとか、言葉のミスを探すとか。
そういうあたりを列挙すると、
組版
原稿を印刷物の形に落とし込むこと。InDesignで僕が苦労したところ。
ちなみに企業付きでやる場合、この辺りは担当編集さんが然るべき部署と連携してやってくれます。
校正
組版上の文字、図版の誤りや、原稿指定(活字の大きさ、種類、体裁など)の誤りを訂正すること。赤入れ。初めての校正を初校と呼ぶ。2度目は二校、3度目は三校・・・と呼ぶ。
同人の場合は組版やりつつ自分で直すことが多いです。企業案件の場合は校正部門がやって赤ペン先生をやって返ってきます。担当編集と作家でチェックして直します(校正部門の人が勝手に直すことはNGとされているそうです)
校正刷り
校正するために試し刷りしたもの。ゲラ刷りとも呼ぶ。
アマガサ物理書籍作りの際は家のプリンターの調子が悪かったのでスキップしました。
企業案件の際はどさっと紙束で出てきます。めっちゃ感動する。
校了
校正が終わって赤字がなくなって、もう完成!!! という状態になること。ここまで行けば作家の仕事はおしまい。
結果:入稿までのステップ
原稿書き→脱稿→組版作り→校正刷り→初校→二稿(→三稿)→校了→入稿
入稿後の動き
同人の場合は、印刷会社から受領連絡がきます。その際、印刷会社によってはレビューの上「これ、切れちゃうよ」とか「薄すぎて消えちゃうかも」みたいな連絡がくることもあります(無いに越したことはないけどね)
そうして刷り上がってくるものが初版です。同人の場合、自宅(or指定場所)に届く場合と、イベント会場に直接届く場合があります。大抵セレクティブです。企業案件の場合、出版社が流通の手配とかをやってくれて書店に並びます。これで晴れて出版です。
出版後、入稿→印刷すると二版、その次は三版・・・と、刷った回数(=入稿した回数)によって版が上がります。
「重版決定しました!!!」っていうのはつまり、初版で刷った本が売り切れそうだからもっかい刷ったよっていう話です。ファンの人たちがたくさん買ってくれると重版されます。想像するだに嬉しい。
ちなみに印税は版ごとに支払われます。つまり本を出せば印税生活ってわけではなくて、本が売れて重版されて初めて印税生活ができます。世知辛いです(なお、怪獣少年は初版まででした。残念。。。)
いじょうだ
というわけで、僕のこのツイートは間違えてますね!
ちなみにこのあたりの知識、触媒さんと僕が怪獣少年を出版するときの担当さんは微塵も教えてくれませんでした。自分で調べろってことだったんだろうか。なんで作家がそこまでせにゃならんのだ。そういうところだぞ出版業界。
それはさておき、出版までのステップを意識して快適な出版活動を! ちゃお!
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