おもちゃで遊ぶときにお話考えたりしてた、そこの君へ
子供のころから、隙あらば"お話"を考えていた。
物語とか小説なんてものじゃない。単なる"お話"。初めだけとか、シーンだけの、お話。
おもちゃのロボットと恐竜をガチャガチャとぶつけ合いながら、頭の中では壮大なBGMとSE、そしてアツい台詞を再生し、取り留めのない“お話”を毎日のように展開させていた。
レゴブロックで作った家をティラノレンジャー(恐竜戦隊ジュウレンジャー)がぶっ壊して、キレた犬に噛みつかれて死んだ話とか。
レール(絨毯の溝)から外れられなくなったトラックを、トリケラトプスと謎のロボットが助けるお話とか。
ミニ四駆に乗ったビーダマンが、悪の組織の親玉(母親)を倒すお話とか……。
今となっては恥ずかしいけれど、「我こそは†闇の死者†!」みたいな時期もあった。「影真似の術+バラバラの実+三重オーバーソウル」みたいにハマってる漫画の設定をツギハギして最強になったり、伝説の剣が目の前に降ってきて最強無敵の勇者になって襲撃者(詳細不明)を倒したり。
教室に突然不審者が入ってきたらどうするかのシミュレーションなんて、軽く100通りは考えたと思う。
これはきっと僕だけではない。僕はそれを知っている。
君は今、僕の話を読みながら「ああ自分もやっていたなぁ」なんて思っていたのではないか。
もしそうなら。そして、今もその気があるのなら。
その物語を、形にしてみませんか?
冒頭の800文字だけでいいんだ。
1本だけでいい。最大で5本までイケるけど、1本だけでいい。
誰も君を笑わない。誰も君を、いい歳してなにやってんだなんて言わない。
大の大人が全力で、「ぼくのかんがえたさいきょうのしょうせつ」の書き出しだけをぶつけ合う。
今、書きたい物語はないかい?
今、想像しているお話はないかい?
あるなら、書いてみないかい?
君の考えた最強の小説。僕はそれを読みたくて仕方ない。
それを書けるのは君だけだ。
インターネットは君を待っている。
(つづく/800文字)