見出し画像

碧空戦士アマガサ 第1話

 空は青いのに土砂降りの雨が降っているし、周囲の水溜りは"底なし"で人々が沈んでいくし、目の前には刀を持った怪人がいる──異常事態の連続に、晴香は自分が夢を見ているのかと思った。

 しかし、袈裟斬りにされた痛みが、吹き上がる血の匂いが、否応無しに現実を突きつけてくる。

 その怪人は、自らを"雨狐"と呼称していた。

 顔と狐面が一体化し、髪はなく、代わりに頭部を黒い鱗が覆っている。着流した白い浴衣の隙間から見える皮膚も同様だ。足元は水を入れすぎた絵の具のように滲んでおり、判然としない。
 雨狐は晴香に歩み寄り、刀を振り下ろす。

 ──その時、銃声が響いた。

 遅れて、爆発音と共に怪人が吹き飛ぶ。晴香が振り返ると、公園の入り口にひとりの男が立っていた。白い雨合羽を着たその男は、晴香が追う重要参考人──"アマガサ"。

「行くよ、カラカサ!」『おう!』

 彼は叫び、先端から白煙が昇る番傘を天に掲げる。

 そして、高らかに叫んだ。

「変身!」


(つづく)

***

↓↓↓ 2018.11.02 連載開始しました ↓↓↓


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
note.user.nickname || note.user.urlname

🍑いただいたドネートはたぶん日本酒に化けます 🍑感想等はお気軽に質問箱にどうぞ!   https://peing.net/ja/tate_ala_arc 🍑なお現物支給も受け付けています。   http://amzn.asia/f1QZoXz

🍑🍑🍑🍑
7
日曜朝のヒーローものが好きな主が描く、「特撮小説」の数々。名付けて【ていたらくヒーロータイム】で僕らと握手!

こちらでもピックアップされています

逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
  • 1864本

「逆噴射小説大賞」とは、ダイハードテイルズ出版局が主催し、社会派コラムニストの逆噴射聡一郎先生が審査員に加わる、コンテンポラリーで由緒あるパルプ小説大賞です。今回の本文文字制限は400文字以内です。しかしこれは「400文字以内で物語を完結すること」という意味ではなく「小説の冒頭部400文字で応募する」という意味です。つまり「この続きを読みたいと思わせる、最もエキサイティングなパルプ小説の冒頭400文字」を表現した作品が大賞を受賞し、その応募者は大賞の栄誉とともにCORONAビール1カートン(24本入り)を獲得できます。 応募要項:https://diehardtales.com/n/nfce422e0faef

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。