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自らの意志で大学進学をやめて、青森に就職することを決めた高校生
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自らの意志で大学進学をやめて、青森に就職することを決めた高校生

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あおもり創造学が始まる

持続可能な地域づくりとして、「あおもり創造学」が来年度から青森県立高校で始まります。この事業は、青森のことをよく知り、魅力あるふるさとを作るために地域の方々と一緒に協働的に学習していくことで、その土地の魅力を知って、誇りをもつことを目的としています。そして、青森の様々な問題について理解し、そして何とかしようと地元に関わり続けていってほしい、という願いが教育関係者にあります。

なにもない青森?

「テレビもねえ、ラジオもねえ、車もそれほど走ってねえ♪」
と、かつて、青森県出身の歌手である吉幾三さんが地元を歌っていました。さらに、
「北へ帰る人の群れは誰も無口で 海鳴りだけを聞いている♪」
この歌詞は有名な津軽海峡冬景色の一説です。青森県にはこんなイメージがどこまでもこびりついて、県民の髪の毛にまでまとわりついて取れなくなっているように思います。
それでも、この場所で生まれたからには、やはりふるさと青森を思う気持ちが心の中にあるのではないかと思うのです。こういう気持ちを少しでも刺激することができれば、何かが変わるような気がしています。

島根県立隠岐島前高等学校

隠岐島前高等学校の実践をzoomで知りました。海士町という離島での高校魅力化の実践。この活動を始めた一人、岩本悠さんからお話を聞いた時、島留学をはじめ、地域の問題解決に真剣に高校生が取り組む姿に驚きました。また、島出身の子はもちろん、島以外からきた子も、大学で学んだあとに島に戻ってくるという事実に驚きました。そして、離島であっても人口が増え続け、今では高校の公共の教科書にものる事例となるまで成長しました。
海士町は、はっきり言って本当の離島です。そうした何もない離島でも、地域創生の一翼を担う高校で『グローカル人材』の育成を目指して、地域でも世界でも学べる多様な機会を生んでいることに驚きました。「未来を変えた島の学校」という本は、超お勧めです。私はこの本を読んだ時に、本当に涙が出ました。勉強になりますし、熱い本です。

青森県立H高校の挑戦

青森県でも、先だって研究校としてH高校が青森創造学に取り組んでいます。地元の企業やテレビ局などとつながりながら、地元が持続可能な自治体になるように奮闘している実践を聞きました。役場とも連携しながら、子どもたちも先生方も企業の方々もみんな協働し、地域の問題に取り組んでいました。
結果、なんと大学進学をやめて地元の企業に就職する子がいました。そこまでではなくても、大学卒業後、もしくは、いつか地元に戻ってくることを決めた子がほとんどでした。絶対帰ってこない、と決めたのは何十名の中の一人だけだったそうです。
年頃の高校生です。都会の暮らしに憧れ、地元を離れることにあこがれをもつ高校生です。
この結果には、本当に驚きでした。高校魅力化のもつ可能性が、十分に証明されたのだと感じました。

まとめ

私が青森県で活躍する様々な人に話を聞いた結果、思っていることは、
「都会の金を使って大いに学び、成長して地元に帰ってきてほしい」
ということです。青森県では、たしかに選択できるほどの雇用が約束されていないのも事実。都会のお金でチャレンジブルに活躍し、親の体のどこかが不調になったら、そのときに帰ってきてほしいと思います。
「持続可能な地域のために考える力」
は、
「すべての子どもたちにとって必要な力」
であり、
「日本という国家にとっても、子どもたちに身に着けさせたい力」
です。都会から優秀な青森県民が流れてくることを思いながら、高校の先生方にエールを送りたいと思います。
 
                        三浦健太朗

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