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海外帰国者の入国の行程@成田空港(09/06/2020当時)

久しぶりの投稿になります.
新型コロナウイルス関連情報です.

9月6日に帰国し,現在は成田空港付近のホテルで自粛生活を送っております.なのでこの情報は9月6日のものになります.おそらく現在も同じはずですが,正確な情報は各自,厚労省等のサイトで確認してください.

まず,海外からの入国対象者は,日本国籍・永住権を持つ外国人に限られています.この体制が良い悪いは別にして,その点ご留意お願いします.日本に就学・就労VISAを取得して留学・就職している学生や社員の方々は一度海外に出国してしまうと日本への再入国が叶わないかもしれません.

自分は少し前まで在米だったので,その辺りの情報は逐一チェックしていましたが,特に在日邦人の方々はあれこれ言う割りには興味が無さそうなのではっきりと記しておきます.

もちろんこの状況は変わっていくと思います.

それでは,入国時の検査等についての最新情報を記します.
YouTubeや記事,ブログで取り上げられている2,3ヶ月前の情報は全て古いです.残念ながら,ほとんど参考にはなりません.7月末に帰国した知り合いの情報もほとんど参考にならなかったので.

(ヘッダー写真はIAH-LAXのUA機内から撮影)

目次
0.国際線搭乗について
1.国際線の機内(搭乗後〜飛行中)
2.国際線の機内(到着)
3.検査方法が変わった!
4.飛行機を降りた後の手順(検査まで)
5.飛行機を降りた後の手順(検査の後)
6.到着口のその先(ホテル組)
7.バスでホテルまで移動
8.最後に

0.国際線搭乗について

私事ながら,国際線はシカゴ (ORD) – 成田 (NRT) だったのですが,ヒューストン (IAH) – シカゴ (ORD) の機材不良により,急遽ロサンゼルス経由で帰ることになり(時間だけの変更で助かった…アメリカでは3連休でコロナなどどこ吹く風,というくらい混んでいたので)ロサンゼルスでの搭乗の話になります.

ロスの場合というかANAの場合です.国内線はUnited Airlinesのファースト・キャビン(ファースト・クラス)でしたので,搭乗の順位はGroup 1で,まあこれが一般的だと思います.しかし,ANAでは,搭乗客の接触を極力避けるために,奥から順番に搭乗させています.なので,我々ビジネスクラス組は最終グループのGroup 6でした.

ちなみに本筋とは全く関係ないですがビジネスクラスは恐ろしくなっています.一昔前はファーストクラスさえこんな風では無かった…(下の写真)

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1.国際線の機内(搭乗後〜飛行中)

自分はビジネスクラスでしたが,恐らくどの席にも,検疫官に提出する問診票や連絡票,税関申告書が置いてあります.手渡しを避けるためですね.すいません,問診票の写真は無いです.

画像3

自分は税関申告書については別送品があったので,既に2枚分記載していましたが,それ以外の書類に必要事項を記入しました.
必ず記入してください.そうじゃないとスムーズにことが進まない上に周りの人たちに迷惑をかけるだけです.

2.国際線の機内(到着)

これまでの様々な情報のとおり,飛行機を降りる順番が指示されます.
しかし,色んな人が言うほどの指示はこなかったですね.ちゃんと聞いておかないと聞き逃す程度です.

知り合いが7月末に帰国したときは,以下の3つのグループに分けられたそうです.

 Group 1 乗り継ぎ客(外国人が多いです)
 Group 2 公共交通機関以外の手段で帰宅する人
 Group 3 移動手段がなくホテル泊の人(帰宅困難者)

今回は,以下の通りです.

 Group 1 乗り継ぎ客(外国人が多いです)
 Group 2 それ以外

なんでこう変わったのか,本筋から敢えて外れて理由を述べます.
おそらく,次の章が一番重要ですが,脱線するので,興味ない人は3章を飛ばしてください.

3.検査方法が変わった!

【7月末まで】
PCR検査:皆さんご存知ですね?
現時点で最も検出率の高い検査です.しかし時間がかかる.4月末に職場復帰のためにUTMBで検査してもらったときも1日はかかっていました.その日の搭乗客が多ければ,さらに時間がかかることもあり,帰宅困難者は,検疫官指定(政府が用意した)ホテルにバスで移動し,最長2泊3日待機し,その間は一切の外出を禁ずる.という感じでした.例えば子連れの4人家族だと,2人2部屋で分けられたら,2泊3日が終了するまで部屋の行き来もできなかったと聞きました.

では今はどうなのか.

【8月以降】
抗原検査:皆さんご存知ですか?
まずPCR検査の8割程度の検出感度です.PCRの検出感度は70%くらいといわれるので,70 x 0.8 = 56% といったところでしょうか.大目に見ても5人中2人は外れる可能性がある程度です(必ず外れるとは言ってません).一方,検査時間に関してはかなり早いです.平時だと30分くらいで結果が得られます.
ちなみに抗原検査の抗原とはこの場合,新型コロナウイルスに含まれるターゲットタンパク質を指します.この抗原検査では,新型コロナウイルスのN(ヌクレオカプシド)タンパク質の抗体を用いています.つまり,陽性なら唾液中に,Nが含まれていることになり,逆に陰性ならNが含まれていない,ということです.

【考察】
検出感度を取るか,検査時間を取るか,という問題はどっちもどっちなので深くは言及しませんが,海外帰国者の場合は14日間の外出自粛と公共交通機関の利用禁止という制約があるにもかかわらず,PCRのような本気の検査をする価値は無いだろうとずっと疑問に思っていたことが解消されたように思います.

今回,抗原検査に変更することにより,PCR検査の頃のように,検査結果が陰性であれば,国内線(飛行機)なら乗っても良いというようなあやふやな状況が回避されました.それが人によっては困るということもあるでしょうが,その辺りは致し方ないとしか言えません.PCR検査でも偽陰性は当然ありえるので,自分は大丈夫とは思わないようにして戴ければと思います.
(自分が経験者として言いますが,2週間なんてあっという間です)

ANAの客室乗務員もホテルの従業員も「PCR検査」と言うので,言われる度に首をかしげていました.日本人は難しい単語や横文字に弱く流されやすいというのはよくよく存じていますが,現地スタッフはもっと正確な情報を取得・発信して欲しいです.ホテル従業員には溜まらず,今はPCRではありませんと言ってしまいましたが…
間違って発信することで,周囲を混乱に来すこと,周囲に迷惑をかける可能性があることを重々理解して戴かなくては困ります.

4.飛行機を降りた後の手順(検査まで)

話を元に戻しますが,以上の理由からPCR検査に比べて検査時間が圧倒的に短縮されたため,Group 2と3を区別する必要が無くなったわけです.

(1)飛行機を降りたら,案内に従って入国審査場とは真逆に進みます.
(2)受付で問診票を提出して問題が無ければ,次のブースに進みます.
(3)唾液検査票と唾液採取用試験管と漏斗を受け取り,個別ブースで唾液を採取します.酸っぱいものを思い浮かべるようにと指示書きがあり,レモンと梅干しの写真が掲載されていました.
(4)唾液採取後,防護服を着た検疫官に見せて(採取量の確認)出口のブースで,漏斗を捨て,試験管下部に付いてる蓋を外して,試験管に蓋をして(書くとややこしいですが笑)ブースの試験管立てに移します.
(5)そのまま階段を降りた先,搭乗口43と44が検疫官の受付となっています.
(6)検査票や問診票を提出し返却されながら,3ヶ所の受付をたらい回しされます.それぞれ何の受付かはもはや覚えていません.
(7)待合室はその搭乗口43と44の後方に設置されていますが,受付を回った後,指定された座席で待機します.
(8)搭乗便の到着直前後に,どれだけ他の国際線到着便があるかによって待機時間の長さが変わると思います.我々のロサンゼルス便(NH5)の後続到着便が無かったおかげか,待機時間は約30分という短さでした.
どうせ14日間待機になるので,30分と2泊3日を比べたらそりゃもう,という感じですね.
(9)検査番号を呼ばれたら,荷物を全て持って搭乗口45に移動して,検査表を見せます.番号が確認できたら,2階に上がります.
(10)2階に上がると警備員の指示に従い,少し列に並んで待機します.
(11)順番が来ると,個人情報漏れを防ぐための隔離ブースに通されて,問診票と検査票を提出して,検査結果通知と陰性・陽性証明書を受け取り検査は終了となります.

検査結果通知

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陰性証明書

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5.飛行機を降りた後の手順(検査の後)

(1)逆サイドの入国審査まで動く歩道をひたすら歩く(一番疲れた)
(2)永住権か国籍かを聞かれ,日本人の方を進む(検査後の人しかいないのでものすごくスムーズ)昨年12月のごった返した入国審査が懐かしい
(3)別送品があるので入国スタンプを押してもらう.書類が多くて大変.
(4)荷物はすでにベルトコンベアから下ろされていて,それを受け取るだけ(今回は引越だったので30kgオーバーのトランク3つでハードでした)
(5)犬による検疫?を越えて税関申告を済ませて,あっという間に成田空港到着口へ

6.到着口のその先(ホテル組)

到着口を出れば,立て看板くらいあるだろうと思っていたら,人がいないので,完全にただのがらんどうでした笑 ここは本当に空港か!

人がいないと人は迷うんですね

案内所があって良かったと思った瞬間でした.

案内所に相談したのは2つ.
1)別送品申告はどこか?
2)成田空港付近のホテルを循環する検疫指定のバスはどこから乗ればいいのか?

一番重要な2番目がどこにも何にも記載がなくて,立て看板くらい置いておいてくれれば良いのにと,ものすごく不案内でした.どこかに書いてあったのかもしれませんが,残念ながら自分には見つけられませんでした.

ターミナルによって異なる可能性がありますが,このバスに乗車するためには先に掲載したピンク色の陰性証明書が必要です.

ANA国際線はターミナル1南ウイングになるので,まず北ウイングまで移動する必要があります.検疫官指定バスの発着ターミナルは,いわゆる一般のバスターミナルには停まりません.最終的にはリムジンバスのスタッフに場所を聞きました笑(それでも半信半疑で…)

検疫官指定バスは北ウイングの1番バス停の先のカラーコーンに停車します

以下の写真を見て戴ければ分かりますが,ホントに端っこです.

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リムジンバスのスタッフに1時間に1本だから次は19時10分頃だと言われ,結果的に50分くらい待ったわけですが,その待ち時間のあいだ,北ウイングのベンチに座っていましたが,幾たびも「ここは本当に空港か!」と叫びたくなるほど閑散としていました.

7.バスでホテルまで移動

陰性証明書を見せて,ホテルの名前を伝えます.
このバスは,成田駅付近,成田空港付近のホテルを回るバスなのですが,最初に成田駅へ行き,そこから,成田空港へ戻る循環バスなので,そのおかげで所要時間が約1時間になるということを乗ってから理解しました.
今は乗客がだいぶ少なくなったので,1時間に1本しか走っていないということです.自分が乗車したときも,5人程度しか乗っておらず,それでも走って戴けるのでありがたい話です.

もし,成田空港付近ではなく都心や実家近くのホテルを確保した場合は,自身でハイヤーを確保する必要があります.レンタカーでも良いですよ,と厚労省は言うんですけど,ここまで疲れている状況で自分で運転して帰るなんてできるわけない,と思います.まあ近くの外国から帰国する人たちは別かもしれませんが.

8.最後に

というわけで,そんなにまとめを書くのが得意ではないのですが,これから帰国する方々への参考になれば幸いです.

自分もあと1日半の我慢です.でもどうも最近の首都圏の各家庭は手術室やBSL4(バイオセーフティレベル4)の施設と同じレベルの厳戒態勢らしく,

帰宅したら即シャワー,着ていた服は洗濯機へ

というおぞましい現実が待っているので,日本への帰国を考えてる人で特に首都圏で生活することになる人は少し考えた方が良いかもしれませんよ笑

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