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『DXのためのリーガルデザイン』という論稿を寄稿しました

雑誌「三田評論」2021年3月号に、「DXのためのリーガルデザイン」という記事を寄稿しました(「演説館」というコーナーです)。

内容としては、閣議決定されたばかりのデジタル社会形成基本法・関係整備法などデジタル改革関連法(案)の内容をなぞるとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)のためにはデジタル化だけしても意味がなく、(民主主義的な価値を損なわない形で)高度なデータシェリングを実現する必要があるとして、そのための政策形成上の課題やポイントとなりそうな視点について私見を述べています。

同号の特集は「3・11から10年」。

重厚なテーマの論稿が並びますが、岡本正弁護士による『災害復興法学のすすめ』は、岡本弁護士が中心となって進められてきた災害復興法学の歩みと想い、「リーガル・レジリエンス」という概念に結実していく流れに、感銘を受けました。

続く、宮川祥子先生による『災害支援と「共助」の情報技術』では、「情報の流れを整える」という一節での次の言葉が改めて大事だなと。

「しかし一方でデジタルツールが情報技術の全てではないことも忘れてはならない。情報とは、本来、人が何かを意思決定しようとする時の不確実性(右と左のどちらに逃げればよいのかがわからない)を減らすためのインプット(高台へのルートが矢印で表示されている)であり、情報技術とは、意思決定が必要な時に、不確実性を減らすための情報をタイムリーに提供する技術、すなわち「情報の流れを整える」技術全般である。」


同号には、「執筆ノート」というコーナーで、佐久間裕美子先輩(先輩だったのか)が『Weの市民革命』、中村佑子先輩(文字通りサークルの先輩)が『マザリング』について自らコラムを書かれていて、間接的にご一緒できて光栄でした。自身が自著について語る形式はなかなかおもしろい。

あと、各人の肩書にいちいち「塾員」って入っているのも地味におもしろい。

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