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ホームラン打った。

読売ジャイアンツの代打として
延長戦でサヨナラホームランを打った。

プロ野球選手になりたいとか
少年時代のほんの僅かな期間に思っただけで
本格的に目指したことなどない。

長嶋監督が審判に
代打で俺の名前を告げた時
なんで俺なのかなって思った。

ジャイアンツの代打といえば
後藤、井上、元木、福王、福井、
他にいくらでもいるだろうに。

東京ドームの電光掲示板に
「まっさんたーぼ」と表示されても
観客は無反応。歓声なんてあがらない。
それでも、なんとも思わなかった。

リアルじゃ右バッターだけど
なぜか左打席に立って初球を打ったら
ライト方向にフラフラと打球が上がった。
手応えはなかった。

どうせライトフライだと思って
二塁の手前まで全力疾走していたら
ボールはライトスタンドの最前列に入り
サヨナラホームランになった。

東京ドームは割れんばかりの大歓声。
でも、そんなに嬉しくなかった。

喜びよりも、こんな大歓声を貰えるなら
なんで気力と体力が充実している若い頃に
もっと頑張らなかったのか、
死に物狂いで頑張ってたら
先発レギュラーになれてたかもしれない。
ダイヤモンドを一周してる間は
そんなことを考えてた。

ホームインする時
チームメイトたちに囲まれて手荒い祝福…
なんてなかった。
ヒーローインタビューもなかった。

寝ている間に見る夢なんて
こんなもんである。

ねえねえ!こんな夢見たの!って
詳細を物語のように語る人がいるけど
そんなものは嘘である。

寝ている間に見る夢なんて
あべこべだ。

ヒーローインタビューはなかったけれど
俺は試合後に取り囲んだ記者団に対し
ハダカに黒いパンツ一丁でコメントした。

「俺の人生にも一度くらいこんなことがあってもいいだろう」

これは昭和プロレスファンであれば
誰もが知っている
1983年に長州力が
藤波辰爾に勝利したあと残した名言である。

なんでこんな夢を見たのか
おおよそ見当はつく。

最近YouTubeで
デーブ大久保のチャンネルを
お気に入り登録して
長州力のTwitterをフォローしたからだ。

寝ている間に見る夢なんて
普段、見たり、聞いたり、
考えてることでしか構成されない。

そんなもんである。

🍀

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