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僕とお寺のあたらしいディスタンス(自己紹介)


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遠藤卓也(えんどう たくや)1980年東京都生まれ。立教大学卒業後、IT企業で働く傍ら2003年より東京・神谷町 光明寺にて「お寺の音楽会 誰そ彼」を主催。10年以上続く活動において、地域に根ざしたお寺の「場づくり」に大きな可能性を感じ、2012年より未来の住職塾の運営に携わる。「お寺の広報」をテーマとする講演・研修や、お寺のHP・パンフレット制作などを手がける。また、音楽会やマルシェなどお寺での様々な「場づくり」もサポートする。2019年に共著書『地域とともに未来をひらく お寺という場のつくりかた』(共著・松本紹圭 / 学芸出版社)を出版。2021年現在、最も力を入れているのはPodcast『Temple Morning Radio』の編集と配信。そして、音にフォーカスした新しい巡礼の形『音の巡礼』プロジェクト。

お寺とかかわるきっかけ

お寺とは縁のない東京の核家族で育った自分が大学を卒業して職に就いた頃、ひとりの友人が在家から僧侶になりました。彼から「エンちゃん、お寺に遊びにおいでよ」と誘われ、2003年に初めて訪れたのが神谷町にある光明寺というお寺。ここで、学生時代のサークル活動の延長上なライブイベントを開催させていただくことになりました。それが「お寺の音楽会 誰そ彼」です。

お寺の音楽会 誰そ彼

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年に2-3回、不定期で開催していたこの音楽会(現在は休止中)によって出会えた仲間や様々な経験は、自分にとってかけがえのない大切なこと。お寺が20代半ば〜30代にかけての青春の場でした。まさに「生きがい」です。家庭でも職場でもない「第3の場所(サード・プレイス)」としてのお寺のおかげで、自分なりの良き人生を過ごせているという実感があります。

TASOGARE documentary - Lia Mice

未来の住職塾

全国各地に7万を超えるお寺があるそうですが、それぞれのお寺が誰かにとっての「居場所」になったら、もっと生きやすい世の中になるのではないか?そう思うようになった頃、自分が光明寺に関わるきっかけとなった僧侶の松本紹圭さんがインドで学んだ経営の知識をお寺に適用して「未来の住職塾」というお坊さん向けの塾をはじめました。

聞けばお寺も現代社会において存続の厳しい局面がきているらしい...。お寺を支えてくれていた檀家さんが世代継承されにくくなっており、これまで通りではいかなくなってきた。そこで、これからのお寺のあたらしいあり方について宗派を超えたお坊さんたちと探求するのが「未来の住職塾」ということでした。

自分が理想とするお寺が誰かの「居場所」になるためには、まずはお寺が持続可能であることが肝要です。自分にもお寺を手助けできることはないか?と思い、週末ボランティアで塾をサポートするようになりました。2012年のこと。

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お寺のための伝わる広報術

「未来の住職塾」2年目には勤めていたIT系の会社を辞め、自分の知識や人脈をお寺のために活かしたいと考えました。
特に気になったのは、それぞれのお寺の良い活動が社会にうまく広報されていないこと。ITに関する知識もお寺ごとに個人差があるため、その偏りを少なくしたいという思いで「お寺のための伝わる広報術」というセミナーを実施したり、実際にお寺のパンフレットやホームページなどの広報物の制作も手掛けるようになりました。

地域とともに未来をひらく お寺という場のつくりかた

「お寺の音楽会 誰そ彼」でさんざんやってきた、"お寺の場づくり"で培った様々なノウハウや、未来の住職塾で出会った寺院の活動事例を基に、2019年に共著書『地域とともに未来をひらく お寺という場のつくりかた』を上梓しました。
1年以上かけた取材で浮かんできたこととしては、豊島区・勝林寺住職 窪田充栄さんの言葉に集約されるような気がします。

全国にたくさんあるお寺が、それぞれの抱える課題に対して何かひとつ取り組むことができれば、それは社会を変える大きな力になるだろう。

これはまさに自分が未来の住職塾に関わろうと思ったきっかけにも通じます。塾が8年も続いた今、たくさんの同志たちが全国にいる!と気づいたのです。

同志たちの良き活動を継続的に発信していくため、未来の住職塾noteでは『人とお寺のあたらしいディスタンス』というインタビュー連載を始めました。ポスト・コロナ時代において、人とお寺の関係性がどのように変化していくのか?各地のお坊さんへのインタビューにて、記録しておきたいという思いです。

Temple Morning Radio 〜 音の巡礼

2020年、緊急事態宣言の最中に「自粛期間中の生活リズムを整える」ための朝の新習慣として、松本紹圭さんの発案で『Temple Morning Radio』というポッドキャスト番組を始めました。平日毎朝6時に新エピソードを配信するということが、そのまま自分たちの習慣にもなり、彼は録音をし続け、僕は編集・配信をし続けています。

『Temple Morning Radio』はウィークリーゲストとのトークパートと、超宗派のお経が日替わりで流れるお経コーナーの二部構成です。全国のお寺からお布施していただいたお経の音源を毎日編集しているうちに、なんだかお経のよさが自分なりにわかってきました。頭で理解した!というわけではなく、多様なお経を聴くうちにじんわりと「あぁ、いいなあ」って。まるで温泉に浸かっているかのように。
じんわり、ぼんやりと仏教を感じる。お経をあげてくれているお坊さんのことや、その方が預かっているお寺に思いを馳せる。それは家にいながらも可能な、あたらしい「巡礼」の形かもしれない。『音の巡礼』という名前を閃いて、お経Podcast + ガイドnoteという組み合わせで、表現してみました。
まだまだ手探りですが、年明けにはオンラインイベントなどもやる予定です。実際にお参りにも行ってほしい。状況が許されるならば、複数名でフィジカルに『音の巡礼』もしてみたい。
なんとなく、「音」を大切にするあたらしい巡礼の「講」みたいなものになっていったらいいなとおもっています。

ぼんやりと。

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