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累計21億円の資金調達をしてまで、つくりたい新しい出版社のかたち【クリエイター兼経営者の野望】

「日本にはもっと出版社が増えるべき」

僕は本気でそう思っています。
「なぜ今出版社?」「斜陽産業なのでは?」と思っている方もいるかもしれません。

しかし編集者も、クリエイターも、ビジネスマンも、イケている人たちはみんな、出版社をやった方がいい。

僕はそう思います。

その理由について、Tencent(腾讯)グループとの資本業務提携以降のtaskeyの沿革と共に、このnoteに書いていきたいと思います。

1. Tencent(腾讯)グループからの資金調達から、マンガ・Webtoon事業に参入を決めたきっかけ


こんにちは、taskey株式会社の代表取締役CEO・大石ロミーです。

taskeyは2021年6月、Tencent(腾讯)グループからの資金調達を実施しました。 そしてこの度、4社からシリーズEの資金調達も実施しました。

Tencentグループからの資金調達を実施してから、taskeyは引き続きチャットノベルの制作を進めていました。

2017年12月に約100作品ほどを掲載しリリースした自社プラットフォームであるアプリ「peep(ピープ)」。気が付けば、作品の数は約3,000ほどまでに増えていました。この3,000作品は全てオリジナルノベルであるため、2020年以降、様々な出版社からコミカライズのご要望をいただくようにもなりました。

「peep」でランクインしたノベルはすぐに出版社からお声がけいただけるようになり、我々が原作提供をして販売したマンガは、予想を上回る勢いで売上を伸ばしていきました

もちろん我々とクリエイターとで生み出した作品たちの力もあってヒットへと繋がりましたが、紙よりも伸びていく電子の売上を見て、電子コミックの普及を肌で感じることとなりました。

実際に、マンガ市場は、国内で約6,700億円と5年連続で成長し続けていますが、そのうち電子コミックの市場は約4,400億円と、すでに国内マンガ市場の中でも約66%を占めています。

Tencentとの資本業務提携を発表した1ヶ月後——2021年7月頃、コルクの代表である佐渡島庸平さんに近況を報告し、食事をしながらディスカッションをしました。

その中で佐渡島さんに「グローバルに作品を広めていくのであれば、これからはWebtoonだ」とお話しいただき、「これまで自社でノベルをたくさん作ってきたが、クリエイターの生み出した作品をもっと世界に広げていくためには、制作したノベルをWebtoonにすべきだ」、そう考えました。
その晩をきっかけに、本格的にWebtoonを調べていくと、韓国だけでなく、中国・東南アジア・北米・南米など、あらゆる国々でWebtoonが読まれていることを知りました。

特に「NAVER WEBTOON」「LINEマンガ」などの「WEBTOON worldwide service」は2022年1月にはMAUは8000万に到達しています。そういった概況を調べる中で、世界一のマンガの市場規模があり、かつ、アニメーター・漫画家・イラストレーターなどの多くのクリエイターを誇る日本であれば、唯一グローバルで大勝ちできる事業ドメインであると思いました。

ただ、ここであることに気づき、ショックを受けます。

それは海外で代表的なWebtoonアプリには当時、日本の作品がほとんど載っていなかったことです。

僕は危機感を覚えました。

「誰かが世界に挑戦するアクションを取らなければ、マンガ・イラスト領域においても日本のクリエイターは下請けのようなポジションになってしまう」

世界の市場を席巻するアメリカのIT企業を「GAFAM」などと呼ぶようになりましたが、日本は残念ながらこの30年で一切経済的成長を遂げることができませんでした。

僕は心から「日本の経済を発展させるのは、日本人のクリエイティビティである」と信じています。

その想いから創業当初よりtaskeyは「21世紀、世界でもっとも読まれる物語を生み出す。」をビジョンとして掲げています。

Tencentとの資本業務提携より5ヶ月後、さらにグローバルを目指す速度を上げるために、我々はWebtoon・マンガ事業に参入を決め、「peep」の人気ノベルをWebtoon・マンガ化するための「taskey STUDIO」を設立することとなりました。

2. taskeyにクリエイターが集まる理由

とはいえ、taskeyはこれまでノベルを作ってきた会社でした。
代表である僕も小説家です。

「peep」をリリースした当初は、僕の友人や僕がスカウトした小説家からスタートしました。

そこから200名以上の作家の皆様と作品を生み出してきましたが、漫画家とのつながりはほとんど無い状態からのスタートです。

「参加していただくクリエイターを集めるのに苦労するだろう」と思い、事業を立ち上げていました。

しかし、それは杞憂に終わることとなりました。
既にtaskeyの制作するWebtoon・マンガには、多くのクリエイター(漫画家等)の皆様にご協力いただいています

その理由は、自社のブランドの「雑誌(peep)」を持っており、そこでヒットしたノベルがあるからだと考えています。

taskeyでは、自社で開発・運営しているアプリ「peep(ピープ)」に、チャットノベルとしてまず原作となるノベルを公開し、人気の高かった作品を定量・定性面の両軸から分析し、Webtoon・マンガ化を行っています。ノベルからコミカライズを行うことで高いヒット率を維持しており、peepだけではなく他の電子書籍ストアでWebtoon・マンガを販売した際にもヒットしています。

Webtoonは日本において未成熟な市場となっていますが、数あるスタジオの中でもトップクラスの結果を残した作品も生み出すことに成功しました。

このヒット率を上げる戦略については、noteで詳しく解説しているので是非読んでみてください。

このように、作品をヒットさせるための戦略があるため、多くのクリエイターにご参加いただけているのだと考えています。

また、taskeyではノベルを制作する段階で国内向けか、海外向けかというのを決めています
はなから海外を狙っている出版社は少ないと言われる中、taskeyではビジョンを達成するべく早い段階から狙っていきます。確実に海外でヒットする作品をつくるためには、運だけなく戦略があってこそだと考えています。

また、弊社を含め国内のWebtoonスタジオでは、いわゆる分業制作体制であるスタジオ制をとっている会社が多い中で、弊社はその方法を見直し始めています。
スタジオ制だけにこだわらず、個人のクリエイターの能力に寄り添った別の手法も研究を進めています。

これに関しては、いずれnoteでも発信していきたいと思います。


3. 新しい出版社のかたち、そしてその先の未来へ


「日本にはもっと出版社が増えるべき」

最後に冒頭でお伝えしたこの言葉の真意についてお話できればと思います。

端的に言うと

「日本にはもっとIPを持つ企業が増えるべき」

ということです。

それは日本の未来のためです。

前述した通り、日本のIT企業はアメリカに大敗しました。

ここから日本を元気に——日本にかつての勢いを取り戻すためには、エンターテイメントの力が必要です

エンタメの世界においても、アジアでは韓国・中国が勢いを増しています。
その中で勝っていくためには、IPを生み出し、それをグローバルに広げる戦略が必要です。

ではなぜ数あるエンタメ領域の中でも「出版社」なのでしょうか。

それは「出版事業を立ち上げるハードルの低さ」です。

「映画・アニメ」「ゲーム」、これらの産業はやはり資本がなければ、そもそも作品やプロダクト自体を作れないため、ベンチャーが戦うには針の穴を通すような確率でのヒットが求められてしまいます。

インターネット産業も特にWeb2.0以降は、資本もない・知識のない若者でも参入できたからこそ成長できた産業であったように、出版であればアニメなどと比較しローコストでIP創出に取り組むことができます。

これまでは、出版事業を立ち上げるには様々なハードルがありました。
特に売上のほとんどを紙の本が占めていたことから、印刷から流通に至るまである程度の資本が必要な事業ドメインでした。

しかし、現在は電子マンガが市場の大半を占めています。
マンガがデジタルシフトし、すでに過渡期を迎えようとしており、今出版業界に大きな波が来ていると感じています。

「大手出版社じゃないと勝てないのではないか?」「有名作品じゃないと売れないのではないか?」そう思われる方もいると思いますが、マンガアプリのランキングを見てもらえれば分かると思います。

我々の作品もそうですし、ベンチャーや中小出版社の作品がランキング上位に並んでいます。

電子コミック市場、特にマンガアプリの中では、作品の無差別級タイトルマッチとなっており、「面白ければ誰でもスターになれる」状態です。

従来のように、大手出版社の人気雑誌の数少ない掲載枠を狙い、連載を続け、人気作品になって…という従来の道ではないヒットの道筋がデジタルシフトによって開拓されたのです

そのために、マンガ編集者に求められることは「プロデュース力」です。

漫画家の作品制作のサポートだけでなく、「プラットフォーム(各マンガアプリ等)でどうやって売れていくか」「その先の出口(アニメ化等)をどう描くか」までの能力が求められるようになってきます。

デジタルシフトによって、マンガ編集者はマンガを編集するだけが仕事ではなくなったようにも思えます。

必要なのはマンガをIPとして捉え、次の展開まで踏まえてアクションしていくプロデューサーなのです。

だから、僕はいつも「若くて才能のあるクリエイティブ畑以外のビジネスマンも、出版社を作ったり、出版社に転職したりすると、日本にとって大きくプラスになる」と考えており、ビジネスセンスが高い人材をクリエイティブな業界に持ってくることを重要視しているのです。

エンターテイメント産業の中に、新しいWebtoonという市場が生まれ、マンガ市場も海外で盛り上がりを見せる今、”日本発の世界一”を生み出せる絶好のチャンスです。

taskeyは、今まさに21世紀のデジタル出版社として「ノベル・Webtoon・マンガ」の制作に注力しています。

今回の資金調達により、優秀なプロデューサーや優秀なクリエイターを採用・起用し、さらに作品の制作本数を増やしていきます。

今年は30作品ほどがコミカライズ(Webtoon化・マンガ化)される予定です。

しかし、我々がやろうとしていることは、ただの出版社では収まりません。
我々が制作している作品を、自分たちで広げていくために将来的にはアニメ・映画・実写映画を作っていきたいと思っています。

そのために、まずはこの約5年はデジタル出版社を極め、国内・海外においての超ホームラン級のヒットをWebtoon・マンガから生み出すことを決めています。

taskeyには、peepを開発しているエンジニアも在籍しています。
出版業界でDXされていないことをどんどん変えていきたいと考えています。

ヒット作品のデータ分析、マーケティング分析などのノウハウも蓄積されてきており、今年に入り生成AIの研究と活用を目的とした専門組織「taskey AI Pictures Lab」も設立しました。

まだ生成AIについては是非が問われているさなかではありますが、技術でクリエイターをサポートできるような体制も社内で整えていきたいと思っています。

最後にもう一度言いますが、今出版業界は大きく変わろうとしています
斜陽産業であるイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。

しかしそれは出版物をIPとして捉えていないからです。

ノベル・Webtoon・マンガは、あらゆるIPの源泉となっていきます。
ここから映像化され、グッズ化され、ゲーム化され、その収益がクリエイター・日本に還ってきます。

taskeyではグローバルでヒット作を生み出すプロデューサーやクリエイター、さらにはそれをIPとしてマネタイズできる事業開発者の人数がまだまだ足りていません。

日本から、世界で圧倒的に認知されるIPを生み出すためには仲間が必要です。

一緒に、世界でもっとも読まれる作品を生み出しませんか?

taskeyではすでに採用強化を進めていますので、少しでも気になった方は是非採用ページをチェックしてみてください。
応募いただくと、書類選考の上、15〜30分でオンラインでカジュアルにお話しする場も設けています。

積極採用ポジションはこちらです。
■原作プロデューサー(編集者)
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