最近読んで面白いと思った本

こんにちは。

5月下旬ではありますが、大阪ではもう梅雨入りしてしまいました。

雨特有のジメジメした空気が苦手な私にとっては苦しい時期に入りましたので、そろそろジャケットを脱いでクールビズにしようかと考えています。

暑がりな私とってこの梅雨は本当に身体が辛いですからね。

少しでも快適に過ごすために、ジャケットを脱ぐことはやむを得ないかなと思うしかありません。

さて、今回は私が最近読んだ本で、これは当たりだと思った本を紹介したいと思います。

ゴールデンウイーク中にkindleの半額セールが行われていたので、セール対象の本で面白そうな本を片っ端から買ったのですが、その中でこれは本当に面白いと心底思った本と出会いました。

これは是非多くの方に読んでいただきたいと思うほど個人的に感銘を受けた本なので、ここで皆さまに紹介したいと思います。

面白いことは私が保障しますので、興味を持たれた方は是非読んでみてください。

それでは、今回ご紹介する本はこちら!

『イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』 クレイトン・M・クリステンセン 著

ハーバードビジネススクールの名物教授で、経営学における世界的名著『イノベーションのジレンマ』の著者としても名高い、クレイトン・M・クリステンセン教授の著作。

本書は世界一の名門ビジネススクールであるハーバードビジネススクールをこれから巣立つ卒業生に、最高の人生を送るために大事な人生訓を経営学の視点から説いた内容となっています。

経営学における世界的権威のクリステンセン教授が、これから世界を牽引していくエリートたちにどうしても伝えたかった想いが詰まった傑作だと思っています。

残念ながらクリステンセン教授は昨年に病のため他界されてしまったため、もう教授の講義を受けることは叶わないこととなりましたが、本書を読むと生徒に対する教授の想いが溢れんばかりに伝わってきて、胸を熱くせずにはいられません。

本書が多くの方の手に渡って、一人でも多くの方が「より良い人生とは何か?」そして「より良く生きていくために必要なことは何か?」

これらについて真剣に考えるきっかけになればと願うばかりです。

そこで、私が本書のなかで特に大事だと思った部分をいくつかピックアップしてここで紹介したいと思います。


1.人生に、キャリアに戦略を持つ

まずは、人生とキャリアに戦略を持って生きること。

ここで言う戦略とは、「自分の資源をどのように配分するか」であり、企業であれ人生であれ、戦略というものは限られた資源を何に費やすのか、その配分を考える日々の無数の決定であると述べています。

ここで言う資源とは、企業では資金や従業員、設備など経営資源が該当しますが、人生における資源とは主に時間や労力を指すと言います。

自分の持つ時間や労力を仕事に費やすのか、自分の大切な人との時間に費やすのか、それとも趣味に費やすのか。

こうした資源の配分を決める。これこそが戦略であり、より良い人生か寂しい人生かを左右する人生における重要な要素です。

教授によると、中身のない不幸な人生を歩んできたビジネススクールの卒業生たちは、こうした資源を配分する方法が誤っていたからだそうです。

昇進や昇給、ボーナスなど見返りがすぐに得られるものに対して優先的に資源を配分し、立派な子どもを育てる、パートナーとより良い関係を築くなど長い手間がかかるものをおろそかにした。

実際に上昇志向の高い人にはその傾向が見られることが多く、家族ほど大切なものはないと頭ではそう思っているのにかかわらず、それに対して資源を配分できなくなっていくのだと言います。

僕自身も仕事でどうしても成果を出したいと思って日々を過ごしていると、1日のほとんどの時間を仕事関係の時間に費やしてしまって家族や友人などと接する時間をなおざりにしているなと、本書を読んでハッとさせられました。

もちろん、家族や友人が自分にとってかけがえのない存在だというのは理解してはいるのですが、仕事に熱中してしまうと不意に彼らとの連絡を怠り、疎遠になってしまうことも実際のところあります。

そのため、自分は日々何に時間を配分しているかをしっかり自覚しておかないと、いつか自分も道を踏み外してしまうのではないかと怖くなりますね。

何気ない日々の時間を何に費やしているのか、その配分こそが人生の豊かさを左右することを強く胸に刻み、日々の選択を行っていきたいと思います。



2.思いがけない機会を活かす

本書の第1章の第3講では「計算と幸運のバランス」というタイトルで、企業の戦略においても人生においても、願望や目標を追い求めることと思いがけない機会を活かすことのバランスの大切さを説いています。

この本のなかでも、ここは非常に面白いと感じましたので、復習も兼ねて内容をここにシェアします。

まず本章のなかで、企業が思いがけない機会を活かしたことで成功した例として日本の自動車/オートバイメーカーのホンダをあげます。

ホンダは1960年代にアメリカのオートバイ市場に進出し、その際に立てた戦略は安価なオートバイを販売して、10%のシェアを奪うというものでした。

そして、いざアメリカに進出してみたものの、実際はホンダはこの戦略のせいで破綻が眼前に迫るほど追い込まれました。

ホンダのオートバイは全然売れず、競合のハーレーダビッドソンと比べると品質的にもひどく劣るものでした。

これらの問題に悩まされならがも、当初の戦略を追求し続け数年が経過したところ、ホンダに思わぬ転機が訪れます。

ホンダは主力製品としていた大型バイクの他に、小型バイクを僅かながらアメリカに持ち込んでいました。

それが、後にアメリカ市場を席巻する「スーパーカブ」だったのですが、ホンダとしてはこの商品がまさかアメリカで売れるとは当初は誰も思っていなかったのです。

そのスーパーカブはホンダのアメリカ支社の資金繰りが苦しくなり、経費削減として社員が街を移動する移動手段として使っていたものというのが、また面白いところですね。

あるときに、とあるホンダの社員がスーパーカブで丘をツーリングしていたところ、社員たちがスーパーカブを乗り回す姿を見た人たちが、「そのバイクはどこで買えるのか」と社員に尋ねたところで、運命が変わっていきます。

その後スーパーカブを乗り回す社員たちを見たバイクのバイヤーが、是非取り扱いをさせて欲しいと言ってくるようになり、当初は冷ややかな対応をしていた経営陣もスーパーカブが売り上げに貢献している事実をようやく理解し、小型バイクで勝負する戦略に切り替えることとなりました。

そして、スーパーカブは大型バイクの4分の1の価格で、従来のオートバイ顧客ではなく全く新しい顧客層に向けて販売されました。

その後はスーパーカブがアメリカ市場を席巻し、ある年にはアメリカで売れる全てのオートバイの半分がスーパーカブとなるまで売れに売れまくったのです。

このホンダの成功から言えることは、企業の戦略も私たちの人生やキャリアにおいて、常に意図的な戦略か、予期せぬ機会から生まれ、それを追求し解決していくなかで生まれる「創発的な」戦略かのどちらかを選びながら道を歩んでいくということです。

戦略というものは意図的に生まれるものと、創発的に生まれるものの2つの異なる要素から構成されており、状況によってどちらを選ぶべきかが決まることを理解しておこうと教授は言います。

キャリアを例にすると、もしあなたが自分が本当にやりがいを持てる仕事が既に見つかっているならば、それは意図的な戦略を取るのが理にかなっており、逆にそれがまだ見つからない場合は創発的な戦略を取る必要があるということです。

キャリアのなかで創発的戦略というのは、簡単に言えば人生で実験せよということです。

一つ一つの経験から学びつつ、戦略を修正していく。これを素早く繰り返し、これと思う仕事が見つかるまでこのサイクルを回すのです。

そして、自分のなかでコレだと思った仕事に出会えた時に、創発的な戦略から意図的な戦略に切り替えるのです。

この章はまだ自分のやりたい仕事が分からないとお悩みの方にとって、すごく勇気づけられるのではないのでしょうか?

まだ自分が本当にやりたい仕事が見つからない場合は、あらゆることにチャレンジしてその機会から学びつつ、戦略を修正しそのサイクルを回し続ける。

PDCAサイクルからPを除いた、DCAサイクルを何度も何度も、自分がやりたいと思う仕事が見つかるまで回していくと言えば分かりやすいと思います。

僕は仕事柄このようなお悩みをお持ちの方と接することが非常に多いのですが、彼らには是非本書を手に取って、この章だけでも良いので読んで欲しいと思っています。


3.おわりに

今回は私が最近読んだ本で非常に面白いと思いました、『イノベーション・オブ・ライフ ハーバードビジネススクールを巣立つ君たちへ』を紹介させていただきました。

皆さん、私の紹介を読んで読みたいと思っていただけましたでしょうか?

この本は若手の社会人と、これから社会に巣立っていこうとする学生の皆さんに特に読んで欲しいと思っています。

特に、自分のやりたいと思う仕事がまだ見つからないとお悩みの方には強く強くオススメしたいですね!

私自身も、この本はもっと早く出会っておきたかったと強くそう思っていますし、生涯大事にしていきたい一冊になりました。

最初はkindleで購入しましたが、私にとって生涯大事にしたいと思える本なのでkindleと合わせて紙の本も購入しました。

今月はこの本と出会えただけでも十分充実してたなと思ってます。

最後になりましたが、今回私の記事を読んで少しでも本書に興味を持っていただけたら幸いです。

この本は多く方の人生に強く役立つと信じてますし、本書と出会ったことでよりよい人生とは何か?、最高のキャリアとは何か?を見つめ直し、それを実現するための一歩を踏み出す方が一人でも増えることを願っています。

今回も4,000文字を超える長文となってしまいましたが、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

また次月も楽しみにお待ちください。

それではまた👋




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