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もし「新型コロナのない世界」で子育てをしていたら

2019年11月に第一子となる娘を出産した。
出産からまもなくして、世界が新型のウイルスによって混乱に陥るとは夢にも思わずに。退院の日は新生児の娘を抱き、夫に連れられてインフルエンザの予防接種だけを受けて産婦人科を後にした。

武漢の閉鎖に伴いウイルスの蔓延も中国国内だけの問題だと甘く考えてテレビ越しに最新情報を眺めていた2019年の年末。娘の1ヶ月検診はなにごともなく予定通り産婦人科で受診した。マスクはしていなかった。

ダイアモンドプリンセス号が騒がれ始めたころ、わが家では娘の「4か月検診」を予定通り受けられるかどうかが危うくなってくる。誰がどんな形で感染しているかも分からないのに、わざわざ体育館に集まって検診を受けるのかと不安を払拭できないままの受診となった。

ちなみに、わが家が4か月検診を受けたその翌日から検診は中止となり、以降は延期・再調整の知らせが。親しいママ友の話だと今年は4か月検診を受けずに10か月検診を受けることになった子どもも少なくないという。密な空間に行くのも不安だったが、受けられないとなるとそれはそれで心配だったようにも思う。わが家の場合は娘が初めての子育てとなるためなおさらだ。

「感染予防対策に精一杯努めます」といったって、看護師さんがせっかく消毒したパイプ椅子をあちこち触った警備員が素手で持って運んでいる以上、かかるときはかかるだろうとため息をつきながらの受診だった。


コロナがなければベビーマッサージ教室を受講するつもりだったし、気になる赤ちゃん教室をいくつかチェックしていたところだったが、不要不急を控えた結果特になにもしないまま娘は1才を迎えようとしている。実母や義母が「ママ(私)がピアノを弾いたり絵本を読んで聞かせてあげているから十分よ」と励ましてくれるのが心強いが、「できるけどしなかった」のと「したいのにできなかった」のでは心の持ちようが違う。

noteでぐずぐずと連ねてもウイルスに対してなすすべは結局ないのだが、ポストに投函されていた親子ヨガのチラシを見て、ちょっと行ってみようかとようやく気持ちが前を向いた今日だった。さらに選択次第では託児サービスを選択して小一時間親子別々に過ごすことも可能だという。私自身のリフレッシュというよりも、娘が私以外の同級生や他人と触れ合う姿をちょっと見てみたい気がする。


先日、実母に子守りをお願いして映画館に出向いた。歴代興行収入No.1になってもらうために私の半券も役に立つと嬉しい、なんて言いながらレディースデーでお安く観てしまうちゃっかりものの私である。(これはもう一度見ようと決心できたので次は1,800円ちゃんと支払うつもり)

私が留守の間、娘は寂しさゆえに泣いていないだろうか、不安になっていないだろうか……外出中に私のほうがなにかと気になってしまう始末だったが、帰宅すると娘は満面の笑みで迎えてくれてさらに初めて二歩ほど歩いた。そう、マスクが垂れるほど号泣した劇場版『鬼滅の刃』以上に感動すると思わず。いや、むしろ感無量というほうが近いだろうか。

外出に対して実はまだすこし気持ちの抵抗がある私だが、コロナがない環境で育った子ども達と同じように少しずつ私なりの努力をしていけたらと思う秋の日だった。

ひとまず直近の目標は、もう一度鬼滅の刃を見よう、それからヨガの体験レッスンに行こう、この2点。ひとつひとつ叶えていきたい。


今日もお付き合いいただいたあなたに感謝を。鬼滅の刃、おすすめです(やかましい)


2020/10/24 こさい たろ

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