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ハルニレの丘ができるまで。

ゴミとの五年戦争

普段オシャレとかかわいいとか、そんなありがたいお言葉をいただいているパネテリエですが、裏側には色々な事が進んでいます。
そのひとつ、パネテリエにとって大きな宿題だった産廃の問題が解決したので少しだけ披露させていただきますね。
あまり見せたくはなかった部分ですが、少しだけ。

2021年1月頃までパネテリエの少し上にある敷地には以前の所有者さんや、そのご近所のお友達などが大量のゴミを捨てていました。
昔は家の解体を安価に請け負ってここで焼いていたこともあったとか。
地面を掘り返したり、周辺の草むらから引っ張り出したり。
ゴミとの格闘は2016年から始まり、実に5年に及びました。
ここに書き留めておきます。

悲しい光景

工事の資材?
以前は建築系のお仕事をしてたそう。
ユニットバスまで現れました。
以前の所有者さんのお友達も遠慮なしです。
旅行代理店?確定申告書まで出てきます。
大自然の中が売りのお店をしていた以前の所有者さん。
悲しい現実です。
目を覆いたくなるような看板や様々なモノも。
地面に埋められた石膏ボードなどを全部掘り起こしました。

倉庫の中にも草むらにも、おびただしい数のゴミが置かれています。
当然全て事業ゴミ。
集めてより分けて、草を刈ったらまた出てきて。
ゴミに絡まって草刈りも進みません。ゴミを砕かないよう慎重に。

ゴミがゴミを呼ぶ?

そうこうしている内に、また誰かが新しいゴミを捨てて行ってしまい、ゴミがゴミを呼ぶような状況に、人間不信も募ります。女性誌や衣装ケース、工事資材、軽トラ用のバッテリーなど、あの時、あの人…と大体予想はつくのですが、グッと堪えて、貧しい心を哀れむ日々です。

キリがないと何度も諦めそうになりながら、そのゴミの隙間に生える植物や、そこを寝ぐらにしている虫たちやトカゲの事を思うとどうしても放っておくことはできません。

春には引っ越しのゴミも。その後バッテリーまで。
35歳の美メイク?メイクより心です。お疲れ顔はこちらです。

集めて分けて、自分で処分場まで持っていけるものは軽トラに積んでは行くものの、夏になればまた草が生え、ゴミが見えなくなってしまいます。
冬になるたびに片付けをしていると、結果5年かかってしまいました。
最後の最後には、巨大なトラックが計3 台。満載です。

機転を利かせていただいて、スムーズな引き取りありがとうございました。
2021年1月28日 記念日になりました。

最後の3台は私たちの想いの伝わる処理業社さんにとても安くしていただいて、とはいえ現金30万円!通算で50万円に。これがリアルです。
心のモヤモヤがスッキリすると思えば安いものかもしれませんね。
グッと我慢の日々が続いていました。

山のゴミ問題終結

ようやく広々とした草むらを取り戻したのが、2021年2月の事でした。

このゴミとの格闘のおかげで人のいろいろな面を見る事ができました。
ゴミを憎んで人を憎まず。とまでは、なれませんがすっかりゴミに詳しくなりました。

たまにガラス片や瓦のかけらが出てきますから、これからも永遠に引続き拾い集めます。

悪いのは人なのか。
お金の問題や、教育の問題で仕方がなかったのかもしれません。
ただ、そこに暮らす生き物にとっては、私もその人間の一人。
地球で唯一?ゴミを出す生き物です。衛生的、健康に、そんな言葉がどうも自然を拗らせている気もしてきます。人間を代表してそこに暮らす草花や生き物に心からお詫びをして、見晴しのいい丘へハルニレを一本植えました。

ハルニレは、痩せた土地に根を張り、たくさんの昆虫や鳥たちを招いてくれる木です。

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