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大企業病について、元大企業社員として思うこと

もともと大企業に10年ほど勤めていたのですが、その当時からオジサンたちを中心にした政治にうんざりとしていました。そして退職した今も「それは時代錯誤だ…」と思えるような経験をたくさんしてきました。

現在は社員数が1/10の会社に転職したのですが、外資ということもあり比較的大企業病の特徴は薄いと感じています。

今回は、私が体験した大企業病についてのメモです。

いつもながら「私の勤めていた会社では」ですが。

まず大企業病とは

Wikipediaを調べると大企業病とは次のように説明されています。

大企業病(だいきぎょうびょう)とは、主に大企業で見られる非効率的な企業体質のことである。
組織が大きくなることにより経営者と従業員の意思疎通が不十分となり、結果として、組織内部に官僚主義セクショナリズム責任転嫁縦割り主義事なかれ主義構成員のデグレード化心身機能の剥奪(半殺し)亢進情報操作やその遮断過密で多彩なステークホルダーの存在などが組織の非活性をもたらす。社員は不要な仕事を作り出し、細分化された仕事をこなすようになる為、企業全体が高コスト体質となる。
                           Wikipediaより

なんだか仰々しい単語が並んでいますが、確かに一つ一つの項目に対して思い当たる節がありますね。例を挙げてみます。

派閥・学閥

どこの会社でも派閥はあるのかと思いますが、結構大々的に〇〇派みたいなことがありますね。

出身の事業分野はもちろんのこと、出身大学(学閥)も派手にありました。大学は慶應が大きかったですね〜。

派閥に入っていると、上司に連れられて夜な夜な飲みに行く羽目になります。が、一方でここぞというときに、救ってくれていることもあるやもしれません。

社長が神様で、裸の王様

大企業で社長に会うことなんて滅多にありません。直接会うことなんて、入社式と勤続30周年とかくらいでは無いでしょうか。

社長は雲の上の存在となっています。

そのため、社長が現場を見にくる!となると大事件です。何週間も前から現場全体にアナウンスされ、徐々に片付けを行います。数日前から仕事の手を止めて、片付けに専念します。誰が社長にアテンドするか、プレゼンするかを決めて、何回もリハーサルを行います。

社長が現場に来る頃には、ピカピカの状態。誰も作業を行わず、社長が帰るのを待ちます。社長は満足して帰っていきます。

しかし、社長は現場の実態を何も知らず、帰るわけです。まさに裸の王様。

役員には意見できない

社長同様、役員以上には全く意見はできません。研究でどんなに結果を出しても、役員がNoと言えばNoです。

私がびっくりしたのは、座談会に役員が来て、心意気のある若手が役員にストレートに意見を聞いたのです。すると、その役員は急に激昂して、数十人の前でその若手を叱責したのです。

まじかよ…と思ったと同時に、この会社に未来は無いなと思った瞬間でした。

ウィンドウズ2000の50代

バブルに入社した50代以上のオジサンの一部は、ある瞬間から諦めに似た感覚で、窓際になっていく人がいます。

その割に年収が2000万超えているということで、窓際+2000万=ウィンドウズ2000がいました。

これは年功序列・終身雇用の罪ですね。この世代を絞らないと、会社としても若手の士気にも悪影響と感じていました。

最後に:大きくなることは正義か

大企業は大企業でいいところもあるのですが、会社として大きくなり続けることは果たしていいのかどうか、とも思います。

例えば、人口が少ない国の方が機動力を持って、コロナに取り組めているように思えます。

船頭多くして船山に上る。大企業の経営層は本当に現場レベルで考えて欲しいと、思っていました。


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