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精神と腸のアルケミー

こんにちは!魔タリカ779歳、魂のR指定です。
古巣のBIPSでの研修で、今回はイタリアから来日した先生のトレーニングコースin清里に参加してきました。
その前の週は京都にいたわけですが、ほんとに全然家に居ないのもやっぱり幼少期の傷が響いているんだって、学び始めて8年目にしてやっと腹落ちしました。

けっこう小さな子供の頃から従姉妹や友達の家に泊まりに行くのが好きで、「もう〇〇さんちの子になっちゃいなさい!」なんて言われたものでした。
決して居心地が良くなかった家族の関係性の中で、お泊りを自分なりに楽しい冒険の旅に変換していた子供時代。
我ながら健気だなぁと思います。

今ではすっかり大人になったけれど、記憶の湖底に沈んでいた幼少期の傷が、良くも悪くも今の私の人生の主要部分を形作っていることに気がついてハッとしました。私たちの意識は忘れてしまいますが、身体(無意識)はしっかり覚えていて「手続き記憶」が何度でも繰り返されるというわけです。そういうことがあると理論的に知ってはいても、自分の経験と重ね合わせることで血肉になり、腹落ちするんですよね。

私が長年かけて学んできたBio Integral Phyco Therapie (心身統合療法)は、フロイトの弟子ウィルヘルム・ライヒから始まり、主にアレクサンダー・ローエン(バイオエナジェティクス)が発展させてきたものです。


「彼は言葉ではうそをつけてもからだはうそをつかない、つまり身体表現が多くのことを物語り、暴露し、そして手掛かりを与えてくれることを見つけました。人が自分を防衛するために身につけた性格の鎧は、筋肉の緊張、あるいは過度の弛緩という形でからだにも鎧を作り上げます。

ライヒは直接これらの筋肉に働きかけて、そこに含まれる感情のエネルギーの解放を促す方法を見つけます。

そして、呼吸が大きな役割を果たしていることにも注目しました。「神経症者で呼吸の問題を抱えていない人はいない」ということも断言しています。(中略)怒りや憎しみ、深い悲しみが十分に表現された後で人が見せる愛にあふれた豊かなエネルギーはコアから流れてくるものです。」

BIPSウェブサイトより抜粋


今ではみんなが当たり前のように使っている「Graunding ・グラウンディング」という概念を作ったのもローエンです。
私たちは身体と心が一つで、全てが繋がっているということをさまざまなバイオの学派(バイオシンセシス、バイオダイナミクス、バイオシステミックス)の先生方から学んできました。この学びは私のタオ、チネイザンにとっても、セクシャリティのワークにとっても、全てをまとめて一つのものにするための重要すぎる位置を占めています。

最近ほとんどの心理療法家は「ポリヴェーガル理論」という、神経生理学とトラウマの治療のを結びつけた素晴らしい理論を知っていると思いますが、私の学んできた心身統合療法とチネイザンとこの理論の相性は最高です!なんと協力的な三角関係w

…………………..メルマガの続き


ポリヴェーガル理論で、迷走神経という重要な神経が各内臓の働きに与える影響が明確になり、今まで自律神経失調症などと謎のカテゴリーを与えられてきた、「気のせい」による原因不明の心身の不調は、実は気のせいなどではなく、神経系の反応なのだという研究がたくさん出始めたのです。
これは私たちチネイザンプラクティショナーにとって朗報です!
しかも驚くべきことに、内臓と脳を結ぶ迷走神経の90%もが感覚性で、脳から内臓に指令を伝える神経繊維1本につき、9本の感覚神経が腸の状態に関する情報を脳に送っているのです。


脳から内臓に対してよりも、明らかに内臓の方が脳に対する発言力がある(9:1の割合で) !

「からだに閉じ込められたトラウマ」ピーター・ラヴィーン


チネイザンでは、この脳幹から出る「迷走神経」と「副交感神経」に触れて行きます。ほとんどの私のクライアントさんはセッション中に一瞬の深い眠りのようなトランスや、孫悟空の頭の輪っかが実は自分の頭にもあって、それがふわっと外れるような、不思議な状態を経験したと教えてくれます。
チネイザンの腸への直接のアプローチで、内臓に溜まった未消化な感情の記憶が音もなく流れて行くのです。私は自分のお腹をみっちりセルフチネイザンしているせいか、昔の記憶を思い出してもそれに対する感情的反応はそんなに辛いものではなくなっているような気がします。

私にとって、ポリヴェーガル理論の「迷走神経と副交感神経の、内臓の働きとの密接な関わり」は、瞑想やダンスが神経系を深くリラックスさせて、心身のバランスを取ることにどれほど役立つのか、の明確な説明でもあります。

チネイザンは、昔のタオイストの修行に使われていた手技です。
内臓の働きを高めることで、迷走神経を整えて深いリラックスや睡眠をもたらし、内臓の中に蓄積される負の感情の消化を促進させます。
身体だけでなく精神にも大きな影響があると、古のタオイストは知ってたんですね!それは私たち普通の一般人でも感覚的にはずっと知っていて、
「食べたものがその人に」なったり「へそで茶を沸かし」たり、「腹を割って話し」たり、「腹を読」んだり「腹を決め」たりしてきました。科学はやっと私たち人間のごく自然な反応にYESを言い始めたのです!
心身のホリスティックな健康維持に、どれほどチネイザンが役に立つのか、千回言ってもいい足りないほどです。そんなことで、手技だけ学んだことのあるセラピストでは、できることは限られてくるということです。

腹を決めるための最強のグラウンディングは、最高のリラックスからやってきます。アレクサンダー・ローエンが推奨するグラウンディングの姿勢というのは、「鉄布衫功」の姿勢そのものです。鉄布衫功がピタッと決まると、どこからどんなに押されても不動のポジションを維持できるのですが、この姿勢のために必要なのは踏ん張って、頑張って立つ!ということではなく、深いリラックスです。どんなに小さな体でも、細い体でも、必要なことは同じです。

ビジネスマンが「最高のパフォーマンス」なんて言ってるのをよく耳にするんですが、最高のパフォーマンスというのは、最高にリラックスした状態が作り出すフローのことであり、最強のグラウンディング状態です。
残念ですが、それを概念だけで成し遂げることはできません。
ダンスや瞑想、そしてチネイザン、さらにサンクチュアリはきっと、あなたのパフォーマンスを爆上げすること間違いなしです。

Love♡

Tarika

2024 / 10月25日発行メルマガより




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