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芸能業界で必要な意見の伝え方!人間関係を築く自己主張のコツ


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芸能活動は1人では行えません。監督やディレクター、共演者、グループのメンバー、マネージャーなど様々な人の協力のもとで成り立っています。 そのため、タレントとして活躍していく上で、他者とうまくコミュニケーションするスキルは必須です。時には自分の意見や考えも主張しなければなりません。 しかし、自分の主張を伝えるときにトラブルが起きると、今後の活動に悪い影響を与える可能性もあります。 「結局どうすればいいの?」と悩んでいる人も多いでしょう。 そこで今回は、スマートに自分の意見を相手に伝える「アサーティブ・コミュニケーション」についてお話しします。

あなたはどれ?3つのコミュニケーションスタイル

コミュニケーションには、 ・アグレッシブ ・ノンアサーティブ ・アサーティブ という3つのスタイルがあります。 新たなコミュニケーション方法を習得する前に、今のあなたがどんなコミュニケーションをとっているかチェックしてみましょう。

アグレッシブ(攻撃型)

アグレッシブとは英語で「攻撃的」という意味を持つ言葉です。 その名のとおり、相手の都合を考えずに自分の主張を一方的にぶつける攻撃的なコミュニケーションスタイルです。 その場での自分の主張は通るかもしれませんが、相手との関係は壊れてしまいます。監督や共演者から「あの人と一緒に仕事したくない」と思われ、どんどん仕事が減ってしまうかもしれません。

ノンアサーティブ(非主張型)

ノンアサーティブは、相手の主張は何でも聞き入れ、自分の主張を一切しないコミュニケーションスタイルです。 周りの人には「優しい人」「頼れる人」とポジティブな印象を与えますが、自分の気持ちを抑え込むあまり、パフォーマンス時もゆずってしまったり、ストレスを溜め込み、心身の調子を崩してしまうことがあります。 また、悪意を持った人から「どんなことを頼んでも断らないから」と都合よく使われてしまうこともあります。

アサーティブ(自己主張型)

アサーティブとは、英語で「自己主張」を意味する言葉です。 相手の気持ちや都合に配慮しながらも、自分の主張を行うスタイルを指します。 アグレッシブのように自分だけ優先したり、ノンアサーティブのように相手だけ優先したりせず、自分も相手も尊重したコミュニケーションを目指します。 長期的に良好な関係をつくっていくのに適したコミュニケーションスタイルです。


アサーティブ・コミュニケーションの4原則

「今はまだアサーティブになれていない…」という人に知ってほしいのが、アサーティブ・コミュニケーションの4原則。 「誠実・率直・対等・自己責任」という4つの態度を身につければ、自然とアサーティブなコミュニケーションができるようになります。
1.誠実
相手はもちろん、自分にも嘘をつかずに意見を言うことです。たとえ目上の人と意見が異なっても、自分の気持ちを伝えることから逃げません。
2.率直
「率直」とは、自分が伝えたいことをはっきり言葉にすることです。どうとでも受け取れるような曖昧な言葉を使ったり、相手に察してもらおうとしたりせず、わかりやすく具体的な言葉を使います。
3.対等
相手と対等な人間として話すことです。例えば、優れた実績を持つ監督や先輩を尊敬するあまり言われるがままになってはいけませんし、後輩の意見だからと軽視・無視してもいけません。お互いに尊重し合う関係を大切にします。
4.自己責任
自分の言葉に責任を持つことです。コミュニケーションの結果、うまくいかないことがあっても、相手のせいにせず、自分自身で受け止めます。

アサーティブに伝えるテクニック「DESC法」

「4つの原則は理解したけれど、具体的なコミュニケーション方法がイメージできない」という方にぜひ試してほしいのが「DESC法」と呼ばれるテクニックです。
💡 DESC法は
・Describe:事実を描写する
・Explain:説明する
・Specify:提案する
・Choose:選択する
の4つの頭文字をまとめたもの。この4つを押さえれば、自分も相手も尊重しながら自己主張できるようになります。 それでは1つ1つ見ていきましょう。

Describe(描写)
まずは客観的な事実を説明します。誰の目から見ても明らかな状況や出来事だけを伝えましょう。
(例)今日は18時に予定があり、17時半にはここを出ないといけません。
Explain(説明)
Describeで描写した客観的事実に対して、自分の主観を交えた意見を伝えるのが「Explain」の段階です。
(例)本当に残念ですが、今日は夕食をご一緒できません。
Specify(提案)
自分と相手の両方が納得できるような新たな提案を行います。
(例)ただ、明日の18時以降であれば時間がとれますが、ご都合いかがですか?
Choose(選択)
「Specify」の段階で行った提案に対し、相手がOKを出す場合もあれば、NOを示す場合もあるでしょう。 どちらの回答であっても、適切に応じられるように準備をしておきましょう。
(例)【YESの場合】それでは、明日の18時に○○駅前でお待ちしています。 【NOの場合】ランチの時間ならいかがですか?

【シーン別】アサーティブ・コミュニケーションの例

例1:メンバーとパフォーマンスの相談をする

自分:今ちょっといい?
メンバー:どうした?
自分:〇〇の部分で××っていうフリがあるじゃない?(Describe:描写)、ここ△△でやってみたくて。(Specify:提案)その方がこの歌詞の意味がより伝わると思うんだ。(Explain:説明)
メンバー:なるほど。じゃあ一回やってみようか!
自分:ありがとう!(Choose:選択)

例2:マネージャーとスケジュールを調整する

自分:最近、撮影やイベントが続いてまとまった時間がとれなくて、次の作品の準備がなかなか進んでいないんです。(Describe:描写)来週の月曜日のインタビューをすこしズラすことができれば、その分準備に集中できると思うんですがお願いできませんか?(Specify:提案)それができれば、次の作品ももっと良い形で進められますし、インタビューもスムーズに進むと思います。(Explain:説明)
マネージャー:なるほど、わかりました。月曜日のインタビューは難しいかもしれませんが、火曜日の打ち合わせなら調整できるかもしれません。
自分:ありがとうございます!じゃあ、火曜日の打ち合わせを調整してもらえると助かります。(Choose:選択)

良好な関係づくりもコミュニケーションに必須

どれだけ言葉を慎重に選んでも、ギスギスした関係ではうまくコミュニケーションがとれません。良好な関係性を築くには「マナー」を身につけることが必須です。
・「おはようございます」や「お疲れ様でした」などのあいさつ
・明るい笑顔
・はきはきとした声
・背筋の伸びた姿勢
・お礼の言葉とお辞儀
など、相手を不快にさせない基本的なマナーを押さえておきましょう。

さいごに

芸能活動をしていく上で、すべての人と仲良くなる必要はありません。しかし、ともにパフォーマンスをつくっていく仲間として必要なコミュニケーションはとれるようにしておくのが「プロ」です。 今回ご紹介したアサーティブ・コミュニケーションをマスターし、活動しやすい環境づくりに取り組んでみてくださいね。


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