芸能スタッフが知るべきタレントのメンタル不調のサインと早期対応法
近年、タレントやアーティストの方が心身の不調で活動休止や降板を発表されることが増えています。
身体的な不調と比較してメンタル面の不調は見過ごされやすく、その結果、パフォーマンスの低下やスケジュールの変更・キャンセル、人間関係のトラブルを招くことも少なくありません。
こうした問題を防ぐには、本人の責任だけに頼るのではなく、まわりのスタッフが不調のサインに早めに気づき、適切に対応することが必要です。
この記事では、周囲のスタッフが気づきやすい「見た目や行動の変化」 に焦点をあて、初期サインとその対処法をご紹介します。
周囲から見たメンタル不調の初期のサイン
本人は不調があっても認識していなかったり、自分自身を商品とする以上、「いつも通り」に振舞おうとすることも多いのではないでしょうか。まわりのスタッフの方々は「いつもと違う」 小さな変化を見逃さないことが重要です。
以下は、スタッフやマネージャーのみなさんから観察できる不調の兆候の例です。
1. 表情や態度の変化
表情が曇りがちで、笑顔が減る
リアクションが薄くなり、感情の起伏が少ない
反対にいつもと比べてハイテンションなことが続く
身なりやメイクに無頓着になる
2. 生活リズムの乱れ
遅刻や早退が増える
撮影やリハーサル前に「起きるのが辛い」と訴える
疲れた様子が抜けず、目の下のクマや無気力感が目立つ
毎回潰れるまでお酒を飲んだり、喫煙量が増える
3. コミュニケーションの変化
会話の量が減り、口数が少なくなる
周囲との交流を避け、楽屋や控室にこもりがち
「仕事が辛い」「やめたいかも」といった言葉が増える
4. 仕事への影響
集中力が低下し、台本や振り付けが覚えられない
ミスやパフォーマンスの質が目に見えて落ちる
不安そうな態度で、些細なことに緊張する
5. 健康状態の変化
「頭痛がする」「体がだるい」など、頻繁に体調不良を訴える
風邪ではないのに「なんとなく調子が悪い」と言い続ける
食欲の変化が見られ、過食や食べない日が続く
こういったサインがいくつか重なったときは、メンタル不調の可能性があります。ただ、普段から上記の態度に当てはまる方もいらっしゃるかもしれません。ポイントは「いつもと違う」という点です。タレントの状態に注意を払い、小さな異変を早めにキャッチすることが大切です。
周囲のサポートが果たす役割
メンタル不調の兆候に気づいたときに、周囲のスタッフの方々やマネージャーの方ができるサポートの例をご紹介します。
1. 声をかける
「最近どう?」などと相手を気遣う声をかけましょう。
無理に話を聞きだしたり、解決策を押し付けるのではなく、相手が話しやすい雰囲気を作りましょう。
相手が話してくれるなら、まずは十分に相手の悩みを受け止め、荷物を軽くすること、本人の頭の中を整理することを手助けすることが大切です。
本人が望まない場合は無理に話を聴くことは避けましょう。また、本人から聞いた話を不必要に他者に話すことはいけません。
2. 適度な休息を促す
無理をさせず、十分に頑張っていることを伝えながら、相手の気持ちに寄り添って「少し休んだらどう?」などと提案することも必要です。場合によっては、周囲の判断でスケジュールの調整も検討する必要があります。
3. 専門家との連携を勧める
深刻なサインが見られる場合は、ためらわずに専門機関やカウンセラーに相談するよう促しましょう。深刻になる前からタレントが安心して相談できる環境を整えておくことも大切です。
相談先や専門家へつなげるには?
本人が不調を口にするのは勇気が要るものです。そのため、普段から「相談しやすい環境」を作っておくことが重要です。
とはいえ、どのようにすればいいのかわからないことも多いはずです。
TAPでは、「こんな状態なんだけど、大丈夫かな?」や「どう対応したらいい?」といったマネージャーやスタッフの方に向けたコンサルテーションも行っています。
メンタル不調への対処は、タレント本人だけでなく、支える人々にとっても重要なテーマです。そして、タレントと日常的に関わるマネージャーやスタッフだからこそ、小さな変化をキャッチし、適切に対応することが可能になります。
周囲が知識を持ち、適切に対応することで、より良い環境を築くことができます。気軽にお問い合わせくださいませ。
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