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時間とのつきあい方を考えてみた

"幸せ" とは、モノやコトではなく、幸せを感じる "時間" のことを指す言葉。
だとすれば、時間を大切に過ごすことが、幸せのコツなのかもしれない。
それが前回の記事で書いた仮説。そして結論です。

大切な時間を過ごすために、なにができるか。
時間に振り回されない生き方とは。今回の記事はその《実践編》です。

はじめに

わたしたちにとって"時間"とはどういう存在か。とても興味深い問題です。
空気や水のように不可欠な存在と認識していても、"時間"そのものがない状態を想像することはふだんありません。そんなことはありえないからです。

でも実際には、連続する時間の中を、わたしたちは生きています。
時間は前へ前へ、わたしたちを未来へ運びます。
何もしなくたって未来へ動いていく。でもそれ任せじゃなんだか寂しい。

その大きな流れの中で、のびのびと自分らしく生きてみたい。
それができたら最高ですよね。その方法を一緒に考えてみませんか。

時間に乗り込む

わたしは「時間」を「乗りもの」のようなものだと考えました。
わたしを未来へ運ぶ乗りもの。そう考えるとなかなか楽しい。

乗りものと聞いてなにをイメージするでしょうか。
人生を川の流れに例えるなら舟もいいですね。
自分で舟をこぐ、舵をきる。
流されるままではなく、進路を自分で見定める感覚がある。

レールを走る電車もまた人生のイメージのひとつです。
決められた上を走るだけのように思われるけど、分岐点が存在します。
行き先を決めるのは運転士です。どこにたどり着くかは自分次第。

電車であれば、乗客になって考えてみるのもいいですね。
未来へ運ぶ "時間" という名の電車。動いてることに無自覚な人もいれば、移りゆく車窓のながめを存分に楽しむ人もいる。つまりは自分次第です。

時間という大きな流れの中で、自分の意志で決められる部分と、そうでない部分が存在するのは確かです。それでも自分の意志で "時間" という乗りものに乗り込み、みずから人生を動かしていくことは可能だと思うのです。

ドライブする感覚

ここからが本題です。もう少し軽快な乗りものを紹介します。
それが車です。移動する手段でありながら、運転すること自体が楽しかったりする。あのドライブする感覚。そこをもう少し掘り下げて考えてみます。

行きたい場所に行きたい時に行ける自由気ままな感じ。
目的地に着くだけではなく運転中の風景や寄り道するのも楽しい。
そして車を操縦する楽しさ。加速する快感や自在に操る感覚だったり。
自由で開放的な気分もあるかな。誰かと一緒だとおしゃべりも楽しめる。

このドライブする感覚を "時間" に置き換えて考えてみましょう。
日々の生活で、こんな時間が過ごせたら、きっと楽しいですよね。

"時間" は未来へ運ぶ乗りもの。
それなら自分の意志で "時間" に乗り込んで、一日をスタートさせてみたい。
「日に新た」と言ったのは誰であったか。昨日とはちがう今日のはじまり。
"時間" に乗り込むには、それを少し意識するだけでいいのです。

楽しい時間は3つある

朝起きて日が暮れて眠りまた起きる。
その中のどこに楽しい時間はあるのだろう。

心が満たされるのはどんなときか。
幸せを感じるのはどんなときか。
どんな時間を過ごすとき、私たちはそう感じるのだろう。

未来へ運ぶ乗りものを車に例えたので、車から連想する楽しい時間を3つ提案します。まずアクセル。そしてコントロール。最後はメンテナンスです。

1. アクセルの時間

車を走らせる一番の楽しみはたぶんこれ。加速する快感。アクセルを踏み込むワクワク感は、まだ見ぬ未来への期待感なのかもしれません。

アクセルの時間は、例えばお出かけやイベントなどが分かりやすいかも。
楽しみに待ち望んでるものや、偶然出会ったうれしいこと。
高揚する瞬間を逃さず、アクセルめいっぱい踏み込んで楽しみましょう。
これがわたしの考える"Happiness(ハピネス)"です。


【幸せの定義】
Happiness=「単一的で持続しない瞬間的な幸せ」「偶然出会う幸せ」
well-being=「身体的、精神的、社会的に良好な状態」「持続する幸せ」


英語の "幸せ" には、Happinessとwell-beingの2つの言葉があるそうです。
アクセルをHappinessと考えるなら、well-beingはなんだろう。
それがこれからお薦めするコントロールとメンテナンスになります。

2.コントロールの時間

スピードを出すのは楽しい。でも車を自在に操るのもまた楽しいものです。
コントロールに集中する時間は、アクセルとは違う充実感があります。
トップスピードを維持するのもいいし、緩急つけるのも自由自在。
コントロールの楽しさは、思う通りにものごとが運ぶ感覚です。

好きなことに熱中する時間や、仕事や勉強がはかどる時など。
ただひたすら楽しい。心が満たされるのはこんなとき。
イマココに集中するとき、人は幸せを感じるのかもしれません。

今日はどこへ行こうか。自由気ままに行きたい場所へ行ける。
寄り道するのも自由自在。車ならそれができます。

コントロールのコツは周りに流されるのではなく、自分で選び取ること。
自分で自分の車を運転することです。それに尽きます。

3.メンテナンスの時間

アクセルやコントロールを存分に楽しむにはメンテナンスが欠かせません。
でも実はメンテナンスの時間にも楽しさはあります。

計画を立てたり前もって準備する時間もメンテナンスに分類できます。
充電、回復、維持、癒し、リラックス。休養を取る時間もメンテナンス。
心と体を健やかに保つこと。屈託なく笑えたらそれだけで幸せです。
自分自身を整える楽しさってあると思いませんか。

アクセルやコントロールの楽しさが "動"なら、メンテナンスは "静" 。
高揚感より安心感。大丈夫だと思える気持ちはとても大切です。

メンテナンスのコツは、習慣の力を利用することです。
気がついたら自然と整ってたというのが理想。
思い悩む時間を減らすことで、気持ちは軽くなります。

人間は習慣の生き物といわれてます。ラクをしたがる脳は、習慣を定着させてしまう。それがいい習慣かわるい習慣か、脳にとっては関係ありません。

ということは、自分にとっていい習慣に置き換えていけばいいわけです。
そのためにまず考える。自分にとって望ましいルーティンワークを決めたらそれをしばらく続けてみる。そして試行錯誤を繰り返す。

高い理想を掲げる必要はありません。日常のいつもやる行動を見直すだけ。
それが安心感につながります。

まとめ

アクセル、コントロール、メンテナンスの時間について書きました。
いかがだったでしょうか。

時間は、使うものではなく、過ごすもの。私はそう思ってます。
イマココを意識することが大事です。アクセルの時間なら踏み込めばいい。コントロールの時間ならそのことに集中すればいい。メンテナンスの時間なら、心と体を十分いたわってあげたらいい。

それが時間を大切に過ごすということだと思うのです。

でもそれでも…

現実はそんな時間ばかりではないよと言われるかもしれません。
確かにその通りです。だから私はこう思うようにしています。

3つの時間どれかひとつでも過ごせたら、その日はそれでヨシ!としよう。積み重ねていけば、それは幸せな日々といえます。

1日をふり返って、今日はいいことなかったと思ったら、そこからはメンテナンスの時間にあてればいいわけです。いつもよりゆっくりお風呂に入ったり、寝る前の歯みがきを少しだけ丁寧にしてみたり。体が疲れてたら、いつもより早く寝てみたり。それで自分にヨシ!と言えます。

まとめのまとめ

これまで書いてきた「時間に乗り込む」とは、つまりどういうことなのか。
簡単にいうなら「実感をもって生きること」です。

思わず「ああ」と声がもれる瞬間。確かにわたしたちは生きています。
アクセル、コントロール、メンテナンスの時間には、どれも「ああ」が隠れています。それを感じることが「時間に乗り込む」本質といえるでしょう。

時間とは、つねに一回限りであり、その瞬間その人にのみ訪れるもの。
同じ時間は二度とやってきません。

時間を大切にするとは、それを実感して生きることだと思うのです。

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