廃棄物のようなリズムと光のようなメロディ :私なりのエレクトロニカ
こんにちはtanutanuと申します。
今回は私がやっているtanutanu'sというユニットのこちらの曲を紹介しエレクトロニカの私なりの魅力について書こうと思います。
「capella」 - tanutanu's
この曲は2019年の12月頃に出来上がり12月後半にリリースしましたCD-R作品集『flutter』に収録されています。
曲の特徴を簡潔に言いますと、叙情的なメロディに廃棄物のような音のリズムが複雑に紡がれている曲です。
実際に作り始めたのは2019年の9月初めという記憶があります。この時1フレーズ何となくスケッチしてそのまま放置しておいたのを時が経ち11月頃再び手をつけて完成させました。
9月頃は8月に夏の作品集をリリースを終えその後何を作ってゆこうかと試行錯誤していて何十フレーズとスケッチ的にしていました。その頃の制作の何となくのコンセプトはサンプリング素材で複雑なものを作るという感じでサンプリングした音の波形をバラバラと切り取り新たな効果音やリズムを構築するのをやってました。
この頃のイメージで再び蓋閉めていた曲を開けて作り上げました。
この曲の廃棄物のようなリズムというかグリッチ音はサンプル素材(金属音や雑音)をバラバラに切り取りピッチなどを変えて再構築して何だかこの世のものではないような不思議な音にしました。私はこの音を汚れたような濃い音と勝手に言ってます。色を何重にも重ねると重厚で汚い色になるような、切り刻んで色んな効果(エフェクト)をかけた一つのサンプル音を何重にも並べるとこういう音になるのですね。↓このように一つの音を切り刻んで切ったそれぞれの音を様々な配列で並べてグリッチ音にしました。
そのような音には廃墟のような朽ち果てた惨い感じが湧きます。そこには儚さ虚しさ人工的なものが時間という自然に蝕まれる残虐性をみるとともにそこに美しさを感じてしまいます。
そんな感じでこの曲のグリッチ的な音は人工的機械的廃棄物をイメージしました。
対してメロディを担う音色は星空のような煌めく音が宙を揺らめきます。
汚いグリッチの音と煌びやかなメロディ音、極めて対照的な構図が分かるかと思います。
そこにポジティブとネガティブが混ざってるような複雑な心情、情緒が込められていてどんどんと展開してゆく曲調に何か不思議なものを感じていただけたらいいなと思っております。
夜空の星や月を見ながら聞いていただければ幸いです。イメージムービーも夜空や星や月が出てきます。
この曲は仰りましたリズムの複雑な音作りなどからエレクトロニカというジャンルに準ずるかと思います。エレクトロニカは"idm"(インテリジェンスダンスミュージック)とも呼ばれるようにインテリな頭脳的なマニアックな実験的な作り込みの電子音楽という特徴があるかと思います。
サンプルをぐちゃぐちゃに切り刻んで複雑なビートを作るとかまさしくidmな作り方と思います。元の素材を得体の知れないものにしたりするのとか作っていてほんと楽しいです。かなり試行錯誤、上手くいかない時も多々ありますが発想の自由さ好奇心を満たせるので興味ある人は是非エレクトロニカをやりましょう!
という感じで今回は,"capella"という曲についてとエレクトロニカの自分なりの魅力・楽しみを簡単に書いてみました。
capellaが収録された作品集『flutter』もぜひチェックしてください。オンラインストアや静岡市浅間通りのあべの古書店さんで販売中です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?