友だち
ある日の帰り道、交差点でわんことお散歩中のマダムたちが鉢合わせる瞬間に遭遇した。
大小さまざま、総勢6匹のわんこが同時に集まった。
そして威勢のいい若プードルちゃんを筆頭に合唱が始まった。
抱きかかえ、目を隠し、「ごめんなさい」と言いながら必死に吠えるのを抑えようとするマダムたち。
「みんなお散歩タイムか、6匹同時はすごかったな〜」なんて思いながら帰った。
今朝またその交差点で信号待ちをしていた。
「仕事辛いなあ、今日は寒いなあ」
ぽけーっと立っているとその横で話し声が。
マダムが二人、一人のマダムはもふもふを抱きかかえていました。
若プードルだ。
もう一人のマダムの横には若プードルに吠えられしょぼんとしていた白い耳の垂れたわんこ。
若プードルちゃんは抱きかかえられながらもう一人のマダムの顔に近づき、愛嬌を振りまいていた。
白いわんこも嬉しそうだ。
なんだ、あの時合唱してたのはみんな仲良くしたかっただけか。
それか、もうすでに友だちだったのかな。
遊ばせてくれよのアピールだったのかもしれない。
また6人集合してゆっくり遊べるといいね、と思った。