雨の日だけ会える

7月は雨で始まった。今日も朝から雨が降っている。

雨の日はいつもより部屋が薄暗くて、ついついのんびりとした雰囲気になる。

窓から聞こえてくる雨音と車が走る音も、そんなムードを助長してくる。

でも実際は、雨降りの日は支度が増えるし、徒歩で登園するから急がなくてはならないのに。

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いちご柄の雨具を着て、スナップボタンを上から順に最後まで。パチッ、パチッと留めていく娘。

歩き出したころに、長く使えるようにと買ったサイズ100の雨ガッパ。ようやく丁度いい感じ。

ピンクのエナメルリボンが真ん中に付いた長靴を履いて、うさぎのキャラクターが描かれた傘を両手で差す。

幼児の雨の日スタイル。カッパにすっぽり身を包み込まれて、てるてるぼうずみたい。可愛い。

傘そのものがユサユサ揺れて、傘が歩いているようだった2歳。長靴が嬉しくて水たまりでジャンプしていた3歳。

そして4歳。私が「今日も雨か～」と言うと「しかたないでしょ、つゆは、あめなんだから」なんて言って、私の前を歩いていく。

傘を差すから、雨の日は手をつながない。

あと何度、可愛いてるてるぼうずに会えるかな。
そう考えると雨の日って貴重だし、雨なんだからのんびりでいいや、と思った。

（2021.7.9 fri）

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