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「心淋し川」(西條奈加)集英社

私はいま暮らしてる町に暮らして35年くらいになるんですが、果たしてこの町をどのくらい知ってるだろう。昔の人のほうが町に想いがあったかもしれない。そんなことを思いました。

昨日、自転車が壊れました。今日は自転車屋が休み。だから今日は歩いてみました。我が家から駅まで徒歩で30分はかかります。スマートフォンの電源も切ってみました。歩いてみるのも悪くない。違った風景が見えてくるかもしれません。

時代小説なので、馴染みのない言葉がたくさん出てきますが、あまり気にならない。気になる人は調べながら読むのも楽しみ方かもしれません。

貧しかろうが、殊更に悩むこともないじゃないか。哀しい面もあるけれど、優しさと喜びと不思議な余韻が残る一冊。

これは短編集なんで、この著者の長編も読んでみたいと思いました。


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