見出し画像

ソムリエ辞めてみたら最高だった(3)〜変身〜


こんにちは、tanikeiです

#日経COMEMO
から
#あなたが変身した話

という、お題が出てますね
まさに今から書こうとしていた内容にピッタリだったので便乗して投稿しますw

さぁ早速ですが、一体僕の何がどう変身したというのか、、

単に【転職】しただけの話しなんです

華々しい経歴からの驚きの転身だったりはしません

社会的に影響力のある活動だったりもしません

他人から見ると、そんなに話題になるような話しではないかもしれません

ですが、僕にとってはとても大きな出来事でした

要約すると
高校卒業から15年間、飲食業の経験しかないソムリエ(33歳)が

転職を決意してから1年後

発電所の電気設備を製造する、電気系エンジニア(34歳)に転職できた話し
です

ただ、僕が自分で変身したと感じているのは、【何の仕事をしているか】という他人から見て分かりやすい変化よりも、実は心の中、内面の変化だったりします
そして、その内面的な変身のキッカケは
現状に背を向けるのではなく、むしろ走り抜いて現状に体当たりして突き破る事から生まれた、というお話しです

悩めるお年頃

30歳前後で、自分の置かれている状況に疑問を持ったり悩んだりする、という話しは良く聞きますよね?

僕自身もご多分に漏れず、先行きの見えない将来に不安を感じていました
雇われにせよ、自営業にせよ、飲食業はお世辞にも労働環境が良い業界とは言えません
細かい内情を挙げれば切りがないので今回は割愛しますが^^;

思えば、18歳で飲食業に就いてからの15年間、心身ともに疲弊していない日なんて殆ど無かった様に思えます…

それでも職を変えようという気持ちは全く起こりませんでした
それはいわゆる

お客様の笑顔が見たいから

とか

好きな事を仕事に出来て幸せ

とか

そんなマックのトレイに敷いてある紙みたいなキラキラした感じでは全然なくて…

その頃の僕の脳内を支配していたのは
【もういい歳だし、いまさら飲食に関係ない未経験の仕事に転職するなんて絶対無理!】
という、マックのトレイに…(以下略)とは正反対の、何とも後ろ向きな思考でした

そうして僕は転職という選択肢から目をそらし、むしろそれを頭から振り払うかの様に仕事に没頭していったのでした

そして、気付けば33歳…

変身のキッカケは安心!?

レストランのソムリエという仕事柄、お医者さんや会社経営されている方とお話をさせて頂く事は多いのですが
当時働いていたお店に、とある社長が来店されまして
お食事されながら僕個人についても色々聞かれまして
なんでもその方の会社が経営する、とあるレストランの責任者を探しているとの事

そのとあるレストラン、経営母体がもの凄〜くちゃんとした会社ということもあり
【別に利益をあげるために経営してるわけではないから、大赤字さえ出なければそれで良い】
とのこと
まず倒産する事はないであろう会社のお抱え?
そんなに数字を追い求めなくていい的な?
待遇も飲食業の基準からするとかなりの水準!
年収は一気に1.5倍ですよ
(もともとが少な過ぎた説もありますが笑)

まぁとにかく、これ以上無い程の転職案件です

しかし

いえ、高待遇だからこそ感じてしまったんでしょう
ここが僕のソムリエとしての天井か…

「良い条件で雇ってもらえる事」により
「先行きの見えない将来に対する不安から解放」されました

しかし
先行きの見えない将来に対する不安から解放される
ということは、裏を返せば
安心してしまう程に将来の先行きが見えてしまうとも言えます

『今後もずっと接客業を続けていくのか…?』

というより

『続けていきたいと思っているのか…?』

その時に初めて気付いたこの疑問、実はずっと心の片隅でスタンバイしていたのでしょう
そうとしか思えない程、凄い速さで僕の脳内メーカーを埋め尽くしていく【疑問】の文字

聞き慣れた例の声で、そんな疑問へのレスポンスが聞こえてきます
【もういい歳だし、いまさら飲食に関係ない未経験の仕事に転職するなんて絶対無理!】
でも、本当にそうなの?

33歳から新たな職場に移り、数年働けば40歳はもうすぐそこ
飲食業界の事以外は何も知らないまま迎える40歳

それで、その先は…?

50歳になったら?まだ料理とか運ぶの…?
それとも繁華街でワインバー開いて、深夜1時2時まで働くの…?

そんなビジョンを毎日のように思い描く事ひと月ほど

もう答えは決まっていました

とあるレストランの社長には

「異業種に転職する事を決めましたので…」とお断りの連絡をしました

それからというもの
当時の勤務先で実働12時間の仕事をこなしつつ
求人サイトを毎日最低2時間はチェック

プログラミング学習に挫折したり
独学でHPを作れるようになったりしつつ
1年後、なんやかんやで電気系エンジニアへ転職成功!
複数の資格にチャレンジしつつ、普段の業務も着実にステップアップしています

最後、急に駆け足での説明になってしまいましたが、詳細はまたの機会に

覚悟<打算の転職活動

何やら凄まじい覚悟で転職を決意した感を演出しました、が
飲食業というのは常時人手不足。

ソムリエ!とか接客の責任者!とかいう

ポストは引く手数多なんです
(事実、それからも複数の飲食店から同じ待遇でスカウトはありました、モテ期)

なので、だめでもともと
「転職に失敗したり、転職先で続かなかったりしても飲食業に戻れば良いし〜」
という打算もしっかりありました
このまま5年飲食業を続けたとしても、転職して数年後に飲食業に戻ったとしても、待遇は良くも悪くも変わらない

結局のところ何が言いたいかというと
1.とあるレストランからの高待遇のオファー

2.飲食業を続けるしかない…に対する疑問

3. 33歳から異業種転職へ挑戦するという決意

4.転職してもやっていけるハズという自信

5. そしてなにより、出戻りできるという選択肢

これらの僕が変身できた要因、それは全て
飲食業をやれる所までやり抜いた結果得られたものだと自負しています

この記事の最初に書いたこと

そして、その内面的な変身のキッカケは
現状に背を向けるのではなく、むしろ走り抜いて現状に体当たりして突き破る事から生まれた、というお話しです


もし、飲食業を離れると決めたのが5年前でも、5年後でも、何らかの形で後悔が残っていたと思います

最後に

転職を決意してもうすぐ2年経ちます
この2年間、やりどころのない恨みに似た感情を抱いていました
僕の15年間は何だったんだ

でも、このnoteで当時の気持ちや状況を整理する事で改めて気付きました

どうやら僕は、ずいぶん感謝してるみたいです

不器用へなちょこコミュ障やろうだった18歳の僕をここまで育ててくれた、飲食業という仕事に

ありがとう、飲食業

さようなら、飲食業

※本記事には、接客業従事者を貶める意図はありません。

僕の想いや、転職までの略歴
はnoteのこの記事に書いてありますので、ぜひ始めにこちらをご覧下さい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?