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生きづらさを抱える少女や家出する少女たちとサービスデザイナーの私の接点 その②

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」でサービスデザイナーをやっています Kaoriです。
現在私は社外の活動で、生きづらさを抱える少女や家出する少女たちに向けた支援を行なっています。
今回はその①に続き、今回の支援対象となるペルソナに対する提供価値検討と企画内容や開催の様子を書いてみたいと思います。

1. 少女が抱える課題と提供すべき価値

ペルソナ設定(こちらの記事参照)したあとは、そのペルソナが抱えているだろう課題とそこに必要な提供価値を検討しました。
女の子たちは、目の前にある居場所から逃れたい・現実とは向き合いたくない、という想いや、自分のことを否定せず受け入れてくれる場所や人を求めていると考えてました。しかし、保護をしてくれる場所や大人は頼りたくないと言う想いもあります。そこで女の子たちへ提供すべき価値は「現実から逃れられる非日常な体験」と「気負わずについ自分の話をしたくなる温かくてリラックスした空間」だと考えました。

課題仮設と提供価値

その2つの価値を提供できるのは何だろうと考えたときにネイルサロン(ネイリストさん)が思いつきました。
私自身、ネイルサロンに長年通っており、ネイルサロンの手と手が触れ合うぬくもり感や非日常な空間を身をもって感じていました。
さらにネイルサロンには女の子たちを守る大人にとって価値あるポイントもあります。
それは、爪は3〜4週間ほどで伸びるので定期的に継続して通う場所になる、という点です。女の子たちにとって「自分にとって行ったほうがいい場所」というソフトな強制力が働きます。
「何かを相談をしに行く」がメインの目的だとハードルが高かったり、別のことを優先してして結局来なくなってしまったりと支援を継続して受けることが難しくなることが多々あります。しかし「ネイルをしに行く」がメインの目的になることで女の子たちが来る入り口を増やすことができます。

そこで考えた企画案が、手のぬくもりを起点としたプロジェクト「Furelute(触れる手)」です。
Fureluteという名前は、もちろんネイルサロンでの施術で手と手が触れ合うイメージも込められていますが、もう1つ込めている想いとして、たくさんの人が女の子へぬくもり感じる温かい手を差し伸ばして欲しい、今回の取り組みにたくさんの人を巻き込みたいという想いを込めて名付けました。

Furelute

2.”Furelute”実現のためのステークホルダー

Fureluteにたくさんの人を巻き込み、女の子への支援を実現するために、下記のような関係構築を目指しました。
下記関係構築は継続中で、今現在はご協力いただけるネイリストさんやハンドマッサージ師さんを増やすための活動に移りつつあります。

ソーシャルモデル

3.開催当日の様子

1/24の第一回開催には12名の女の子が来てくれました。ネイリストさん、ハンドマッサージ師さんは5名の方にご協力いただきました。

当日の様子

女の子たちからもたくさんの嬉しい声が聞けました。

来てくれた女の子からの声

4.サービスデザイナーがプロボノをすることについて

今回私のこれまでのサービスデザイナーの経験、ノウハウを活かしてプロボノとして支援内容の企画を考え立ち上げ実行までを行いました。
プロボノでなく会社の業務の場合、当社のサービスデザイナーという立場上、あくまで企画検討の主はお客様で、支援するのが私たちです。
今回のプロボノでは完全に私自身とチームメンバが全て主体で検討から実行、その後の支援拡大までを担っており、企画を検討するだけでなくその後実現し拡大させる難しさや、女の子に価値が届いているかどうか自分の目で確かめられる、目の前で女の子の笑顔を見れるということは普段の業務ではなかなか得られない経験です。
また、ビジネスにおけるサービスデザインのプロセスと社会課題解決におけるサービスデザインのプロセス違いも実感しました。今後のnoteでも触れていけたらと思います。

大学生〜社会人で構成されたFureluteメンバー

Tangityでは社会課題解決につながるようなPJのご支援を今後も力を入れて取り組んでいきます。

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