第8節 VS愛媛FC ~北川柊斗の素晴らしきゴール~

今季初めてのクリーンシートでの勝利となった一戦。この試合の先制点を挙げたのは北川柊斗。そのシュートがとても素晴らしかった。


いつものようにポイントを3つ挙げます。


①後方からのビルドアップを得点につなげた

②スペースの使い方

③北川の個人技


この攻撃のスタートは、相手ロングボールを先に拾った栗山が児玉にバックパスをしたところから。相手FW(上原)はバックパスをした際に緩めることなく児玉へプレッシャーをかけにいきますが、如何せん距離が遠すぎてプレッシャーになっていません。その状態において児玉はダイレクトで熊本の足元へボールを付けることに成功します。

これで愛媛はファーストディフェンダーが定まらなくなり、熊本にプレッシャーにいけません。そこでフィードが得意な熊本は阪野の動き出しを見て正確にロングボールをスペースに配給。愛媛の中盤を置き去りにし、一気に4対3の局面を作り出すことに成功します。この局面を作り出せた時点で、ビルドアップは成功と言えるでしょう。


続いてスペースの作り方。(愛媛)4対(山形)3の局面となり、阪野は安藤と1対1で勝負。その前を小林が縦へランニングすることで林堂を引き連れることで阪野がいい状態で勝負できています。また、瀬沼がぺナ正面へのランニングしており山﨑と前野が瀬沼へのパスを警戒しスペースを埋めに走ります。

その中で阪野が選択したプレーは、完全に小暮を置き去りにしてペナルティーエリアへ侵入してきた北川へのパス。完全に愛媛DF陣は裏をかかれています。


阪野のパスは『若干足元に入りすぎた』とのコメントもあるように、少し窮屈な状態で北川に渡ります。しかし、パスを受ける瞬間に北川はステップを小刻みに踏むことでボールのタイミングを合わせています。まず、このステップを冷静に踏むことが出来たことが素晴らしいです。落ち着いています。

もう一つ素晴らしかったのがボールのインパクトと足の振り。ステップを踏みいい状態でボールを蹴ることが出来ましたが、足を振り上げることなくボールを押し出すように強いインパクトで蹴っています。これでボールは浮くことなくいい角度で飛んでいきます。

仮にこのシーンでニアサイドへのシュートを選択した場合、林堂がシュートコースには入っていたことからシュートは入らなかった可能性があります。そんな中北川が選択したのはファーサイドへストレート気味のシュートを打つこと。


このシュートを見て、北川への期待度が一気に上がったのは言うまでもありません。目指せ二桁得点。

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