ジャクリーヌ・デュプレがドボルザークの協奏曲を演奏中に弦が切れたので、楽屋に交換にもどった件。

1968年のロイヤルアルバートホールでの演奏会で起きた出来事ですが、指揮をしていたのは前年に結婚したバレンボイム。第3楽章の冒頭で弦が切れますが、よくみるとチェロ本体の弦でなく、弓のほうの弦が切れたようです。だから交換したのも楽器でなく弓だったのでしょう。
ノートでオーケストラの演奏会では予備のバイオリンが舞台の片隅においてある、という話を書いている方がいて、それはバイオリンの弦が切れたときに交換するためだということでしたが、デュプレは予備の弓を舞台にもっていなかったのでしょう。ていうか、弓を二つ持って舞台に上がる人っていないよね。楽屋にはあるでしょうが。

オーケストラの場合、バイオリンの弦が切れたらバケツリレーみたいに次々に交換して、舞台袖に近い奏者が楽屋にひっこんで新しいバイオリンにする、あるいは舞台脇においてある予備のと交換するというのが常識のようです。
しかしそのバイオリンリレーを拒否された経験をブログに書かれた方がいました。こういうところはオケのなかの人間関係をうつす鏡にもなりますね。


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