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”不登校”の外の世界へ。

こんにちは、漫画家の棚園正一です。
note記事の第3弾。

今回はwebアクションにて連載中の「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」の第3話、”喜田くんと専門学校”についてお話しようと思います^ ^


「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」は2015年に双葉社から刊行された「学校へ行けない僕と9人の先生」の続編です。

前作は不登校が始まった小学校1年生〜中学校1年生までの物語で、続編はそれ以後の中学生から大人になった現在に至るまでの物語です。

●「学校へ行けない僕と9人の先生」

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コチラから「学校へ行けない僕と9人の先生」の第3話までが試し読みできます。

未読の方は是非とも!



ここからは「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」第3話、”喜田くんと専門学校”ついて、読者の皆さまから頂いた質問を元にお話しさせて頂きます。


ご感想・ご質問、本当にありがとうございました^ ^


中学3年の3学期、専門学校と次第に学校に通えるようになっていったのはなぜだと思いますか?

小学校〜中学校と9年間、あまり通えなかった僕は専門学校に入学、そこではあまり休むことなく通えました。

すでに出来上がっている人間関係や学力のハンデがない場所で新しい自分としてやり直せた事が大きかったと思います。

自分の好きな事(絵を描く事)をして過ごせる環境だった事も自信につながりました。

(自分は絵が、それなりに描けるんだから大丈夫!みたいな(笑))

ただ一番の理由は作中でも描いていますが友人が出来た事です。

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専門学校時代もやっぱり学校に行きたくないと思った時期はありましたか? もし、あったとしたら、それはどんな時でしたか?

あまり無かったです。

学校という場所に行く事より、仲良くなった友人たちに会いに行く事が学校へ行く目的でした。

夜型人間になっていたので、たまに寝坊しちゃう時はありましたが・・・汗

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28ページの、最後のコマは、当時の棚園先生の絵ですか?


作中に登場する絵は、なるべく当時の絵をスキャンして使っていますが、あれだけは探しても見つからず、当時を思い出して描き直しました。
でも、わりと忠実に再現できていると思います。

将来、こんな漫画描く事が分かっていたら、もっと沢山写真も撮っておいたのに・・・(笑)

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専門学校で学んだ技術は、今、漫画を書く際にも活かされていますか?

活かされていると思います。

集団で歩く時の各々を足の動きの違いや、雨が地面に落ちた時の波紋の形状の違いで時間経過を現わす事に利用できます。
プロの漫画家さんたちは当たり前にやっている事かもしれませんが、そういう変化のつけ方を専門学校で学ぶことができました。
活かしきるためには、まだまだ修行が必要ですが・・・。

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喜田さんは今もアニメーターとして活躍されているのですか?どんなアニメ作っているんだろう?


喜田くんはバリバリのアニメーターとして数々の有名作品に携わり大活躍しています。
ただ決して順調に進んできた訳でなく大変なことも沢山ありました。
やりたいことを仕事にして生きて行く人生というのは喜びも大変さも人一倍だなって、喜田くんと話すたびに感じます。

・・・自分も同じですけど。

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どうしてもご両親の目線で見てしまうのですが、棚園さんにとってご両親はどんな風に不登校を捉えていましたか?
また、どんな影響を受けたと思いますか?

小学校中学年あたりまでは、不安も大きかったと思います。

周りに同じように学校へ行けない子どもも居ませんでしたし、どうしたら良いのか分からなかったと思います。

ただ無理やり学校へ連れて行かれる事は、ほとんどありませんでした。

そして長い時間を経て、だんだんと受け入れてくれたようです。

もし両親から「行きなさい!!」と叱られ続けていたら、ただでさえ「学校には行くのが普通だ!行かなきゃ!!」と負い目を感じていた自分の気持ちは押しつぶされて完全に身動きが取れなくなっていたかもしれません。

誰かに急かされる事はありませんでしたが、自分で考え込んでしまい、
「これじゃダメだ」「このままで、どうなるんだろう?」と、時々発作のように大きな不安が襲ってきては、また少しづつ落ち着いて行く・・・そんな時間の繰り返し・・・

中学を卒業してから少しづつ活動的になれたのは、それまで両親に暖かく見守られつつ安心して毎日を過ごせる環境があったからかもしれません。

当時は両親の気持ちを考える余裕なんてありませんでしたが、今では有難く思っています!

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友だちを作るために自分から話しかけた事

ご感想の中で何人かの方が同じ場面を印象的だったと書いてくださっていました。

それは”友だちを作るために自分から周りに話しかける”場面です。

主人公の成長を感じてグッときたと・・・。

確かに自分は成長するごとに少しずつ行動的になっていきました。

それはやっぱり”絵を描いてきた事”が自信に変わっていったからだと思います。

”周りより少しは絵が上手なんだ!”そんな思いが次の一歩を踏み出す勇気をくれました。

好きな事があるって、自分でも気づかないところで、どんどん行動に影響されて行くんですね。

頂いた感想を読んで改めて気づきました。

ありがとうございます。

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という訳で第3話についての解説?でした!

作品制作についての発端やエピソードについては第1話の記事で書いています。
宜しければご覧ください。

第2話についての記事はコチラ


第4話はwebアクションにて今週の7月10日の正午頃に更新予定です。

第4話についても読んで頂いた皆さんからのメッセージを元に記事を書こうと思っています!

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宜しくお願いします!


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こちらのマガジンでは時々、各話の制作についての裏話や、描かれなかったエピソードなど、少しづつ書いていければと思っています。
是非とも気長にお付合い頂ければ幸いです。

棚園正一

ご覧頂きましてありがとうございます😊 少しでも読んで良かったと感じてもらえる記事があったら幸せです! 今後の作品制作のために是非ともご支援宜しくお願い致します^_^!