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4皇帝(2021年2月20日)

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今日のサビアンシンボルは、魚座2度「ハンターから隠れているリス」です。19日19:30頃2度に入ります。

1の段階では、どこへ向かっているのか、何をしているのかわからないものです。それは今ここにないものが、境界線の向こうから持ち込まれたからで、持ち込んだ本人も、それが何なのかわかりません。意図や意志は、形になる過程で明確になっていくものです。

2は、背中に張り付いた対象化できないものによって、方向性が決まります。過去の記憶に基づき限定されていく方向であり、影となっている自己の導きでもあります。2の段階では、それを対象化できず、無自覚に無意識のうちに、方向づけられます。

サインの2度は、1度で打ち出された性質の正反対の性質が表面化します。それは押し出したものに対する環境の反応として表れることもあれば、内面の抵抗として実感することもあるでしょう。魚座1度では、あらゆる感情体験をするべく、混沌の中に飛び込み、すると感情の7層のうち、捕まりがちな感情の層が明白になります。

横の繋がりでは、同じ考えを持ち、同じように感じることを求められますが、「出る杭は打たれる」という言葉の「出る杭」とは、優れているものに限らず、特異であるものはすべて「出る杭」です。つまり必ず足を引っ張り合うことになるのが、地上的横の繋がりです。

低次な感情に捕まるときというのは、大抵足の引っ張り合いをしています。仕事や恋愛、家族関係などあらゆる場面において、同じ考えでないこと、同じ思いでないことによって、嫉妬や憎しみ、怒りは生まれます。

魚座1度の混沌の中では、このような低次な感情に捕まる危険性もあり、そこで2度では、ハンターから隠れるリスのように、低次な感情に捕まらないよう否定的感情から身を守ります。自分が大切にしているものの価値を、横の繋がりによって、汚染されたり歪められたりすることから守ります。

リスはすばしっこく機敏で、警戒心が強く、周囲に気を配っています。リスは食料を蓄え、木登りも得意です。ネットワーク状に気を張り巡らせ、必要なものを所有し、地上と天上を自由に行ったり来たりできるのは、水瓶座の性質を持った魚座です。

引きずっている水瓶座の性質は、ハンターに捕まる必要があるかもしれません。そうなるとこのハンターは、個人を越えた大きな意識です。警戒心や所有とは、限られた空間、限られた時間に存在する個人特有のものです。主客の入り混じる魚座では必要のないものです。

魚座1度で、閉塞した個人の低次な感情に触れ、捕まりそうになり、個人性が強調され、警戒心をむき出しにするのが2度ですが、月のカードで、かつての私である影の私に遭遇するとき、恐ろしいものを見て、逃げ出したくなるのも、ハンターから隠れるリスのようなものです。

今日のカードは4皇帝。相反するものを結びつけようとする4は、元々は外部にあったものを、まるで自分のもののように感じています。異物であるはずのものを積極的に取り込もうとします。

異質なものや異物、自分以外のものを自分のものにしていくことで、存在は維持できます。一つの元素は果てしなく無や無限へと向かいますが、4元素は循環することで世界が維持されるように、相反する性質を取り込むことで普遍性を持つことができます。

縦軸と横軸を関連付け交わる4は、格闘しています。縦と横は集団と個人の関係です。個人は個人を越えたものに飲み込まれるものですが、小さな私は大きな私の一部であり、恒星に回帰するときには、この大きな私に小さな私が飲み込まれます。縦と横が交わるとき、縦でもあり横でもあり、食べたのは私で食べられたのも私です。

魚座2度で4皇帝を考えてみると、ハンターとリスは、縦軸と横軸の関係です。やはりリスはハンターに捕まるのでしょう。どれだけ警戒しようと、どれだけ異物を持ち込まないようにしようと、より大きなものに飲み込まれ、飲み込まれると同時に、その一部になります。

魚座1度で飛び込む渾沌は、イザナミとイザナギが天沼矛でかき混ぜています。高次な感情は国を生んだ意識に繋がり、かき混ぜているのは大きな私で、かき混ぜた結果生じるのが小さな私です。魚座1度の混沌には、低次なものから高次なものまで、あらゆるものが入り混じっています。

低次な感情に捕まらないように隠れるリスは、高次な意識に個人が飲み込まれないよう隠れるリスでもあるでしょう。

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