42歳でフリーランスになるのを、妻は何故許したのか?
「奥さんは反対しなかったんですか」
19年間勤めた会社を辞めて、フリーランスのライターになると周囲に明かしてから、多くの方からこの質問を受けた。
結論からいうと、反対されなかった。全く反対されなかった。それでいいいんじゃない、という感じだった。
会社をやめるということは、どういう影響をもたらすのか。大分県の会社に就職して、転勤で東京に来ているだけなのに、そのまま東京で暮らすことになる。子どもにまだこれから教育費がかかるというのに、会社員という身分を捨ててしまったら、収入が安定するかどうかも分からない。
以上のことを考えれば、普通はフリーランスにならないだろうし、なろうとしても妻が賛成しないだろう。
もちろん私自身、フリーランスになることについて、2年以上かけて具体的に考えてきた。もっと言えば、30代中盤で体を壊したことがきっかけで、40代以降の生き方、働き方について考えるようになった。
体を壊す前は、家にいる時間も短く、あまり休むこともなかった。家族も、自分も、納得がいく形を考えて、フリーランスで、書いて生きていくという結論を出した。書くことで、少しでも世の中に立つことができればと思った。
そんなことを、2年かけて、妻には話し続けた。それだけで、理解したようだった。
ただ念のため付け加えるが、妻は小学校の同級生である。それもあっさり理解する要因になっているかもしれないが、その辺はまた、別の機会に。
妻を説得できない、と悩んでいる多くの方の参考にはならないと思う。ただ、私も説明には時間はかけた。言えるのは、それぐらいかも。
(2016年5月4日)
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