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しわ寄せは眉間に来る

 最近の私の嫌いな言葉。
「お疲れさまです」
 朝、出勤しました。
出勤した人「お疲れさまです」
すでに社内にいる人「お疲れさまです」
 クライアントではない来訪者に対しても「お疲れさまです」。外回りに出る人へも「お疲れさまです」。外回りから戻った人が「お疲れさまです」と入ってくる。
 お弁当スペースに入ると「お疲れさまです」、食べてる背中に「お疲れさまです」と声をかけられることもある。ビル内のエレベーターや廊下で出会う人も「お疲れさまです」。
 「お疲れさまです」以外に言葉を知らないのか!

 以前、「なにを言っても『ヤバイ』としか返事を返さないのが気持ち悪い」と書いたのだが、そんな私にとってものすごい量の「お疲れさまです」が飛び交う会社は、居心地悪いのなんのって。
 以前いた新聞社でも、出勤した私に向かって「お疲れさまです」と声がかかったけれど、それ以外の場面で「お疲れさまです」とは言われなかった。退勤するときは「お疲れさまでした」、外出するときは「いってらっしゃい」、戻ったら「おかえりなさい」。
 一般的に会社では「お疲れさまです」以外を使わないわけではなさそう。たぶん、この会社が異様なのだ。

 「ヤバイ」のときに、ひとつの言葉が場面によっていろいろに解釈されることを学んだ。ということは、「お疲れさまです」ひとつで「おはようございます」「こんにちは」「いってらっしゃい」「おかえりなさい」「お疲れさまでした」などを代弁しているのだろうか。
 そうだとしても、この会社は編集プロダクションで言葉を扱う仕事だ。もっと敏感に言葉を選んで使いたくなると思うのだけど。
 そしてなんだか「お疲れさまです」という言葉が消費されて、中身が空っぽに感じられる。それがたぶん、私が嫌な気持ちになる原因だと思う。

 まあ、どうせ長居はしないからいいだけど。染まるほどの協調性もないし。ただ、眉間のしわが深くなるだけ。
 嫌だなぁ。

  

  

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