アニメ絵ってりんかく線に色だけ塗ったと思ってない?

 これ、誤解と言えば誤解。
 まあたしかに、アニメ絵(かつてはセル画)って、原動画の輪郭線に、色を塗ったもの……ではあるんだけど、実際に画面や雑誌で見るアニメ絵は、実はそこからずいぶんと手間がかけられているんだよね。

 もっとも単純な場合でも、背景画の上に載せられたセルを撮影(コンピュータ全盛時代でもこの用語を使っているところは多い)してひとつの絵にするにあたって、なんらかのレンズフィルタ(の機能をするプラグイン)を使って、微妙な質感の変化を出している。
 これは、フィルム撮影時代から変わっていない基本中の基本。
 画面や紙面で見るアニメ絵が、なんとなく目に馴染んでしっくりくるのは、別に慣れのせいではなく、こうした撮影処理が行われているから。
 そのほか、エアブラシなどでベタ塗りでは出せない質感を加えたり、実はアニメ絵が完成するまでの工程というのはけっこう多いものなのですよ。

 このへんを一望できるのが、テレビアニメ『SHIROBAKO』の2クール目のエンディング。
http://shirobako-anime.com/

 主人公たちの集合した1枚の絵が、ラフ画から、完成するまでの工程を再現する趣向のこのエンディング映像は、アニメの画面がいかに多くの手をかけて作られているかを見ることができるちょっとめずらしいチャンスなので、ぜひ見てみて欲しいです。

※たまにアニメのはなしとかしたいけど、もう取材とか行ってないしなー
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