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言葉とイメージの狭間で

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ヨーロッパ文化史に関する話題を中心的に扱いながら、人間がいかに考え、行動するのか?を、言葉とイメージという2大思考ツールの狭間で考える日々の思考実験場
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2019年11月の記事一覧

文句を言わずに

しばらくぶりの更新。 といっても1週間プラス1日だけだが、僕としては長い空白。 時間がなくて書けなかったというほどではなかったが、僕自身にとって生産的なことを考える余裕はない、ここ2週間くらいだったのは確かだ。 「書かずにはいられない」で書いたとおり、noteに何かしら書くことは、僕にとってストレスをためない、精神衛生上、大事なルーティンだ。 それを1週間ちょっとやらずに済ませれば、それなりにストレスはたまる。おまけにもうひとつのストレスをためない方法である読書もちょっと量

ジョグジャカルタの旅

2泊5日の弾丸旅行でインドネシア・ジョグジャカルタに行ってきた。 ジャカルタから飛行機で1時間20分くらい、ジャワ島中部に位置するジョグジャカルタ地域は、古来、マタラムと呼ばれてインドネシア文化の中心的な役割を担っていた。日本でいえば、京都だろうか。9世紀頃の遺跡で、世界遺産にも登録されているボロブドゥール寺院、プランバナン寺院があることで知られている。 今回の旅もその2つの歴史的建造物を観に行くことが目的だった。 プランバナン寺院群そのジョグジャカルタあたりで8世紀から

書かずにはいられない

先日、とあるプロジェクトの打ち上げの席で、僕が日々noteを書いていて30000人を越えるフォロワーがいるという話題になった。 その流れで「どうして書いているんですか?」という質問を受けた。 同席していた別の場所に人が「発信したいことがあるですか?」と言ったが、僕の答えは「そうじゃない」。 誰かに何か発信したいことがあって、このnoteを書いているかといえば、まるでそうじゃない。誰かが読んでくれるということさえ、まったくないとは言わないが、さほど期待してない。 では、何で

品質を想像する

自分用のメモ程度に簡単に。 プロジェクトが良い結果に終わるかどうかのポイントのひとつは、品質に対する想像力だろうなと思っている。 「品質」はプロジェクトマネジメントの知識体系であるPMBOKにおいても10の知識エリアのひとつだが、ここをどれだけ大事にできているか?で、プロジェクト全体の良し悪しは変わってくると感じている。 品質を起点とするプロジェクトを実施する上で、設計が大事だというのは、以前から繰り返し書いていることだし、先日も「設計が役に立つ理由」というnoteを書い

人間の根源的なあり方

人間の根源的なあり方。 ティールは言う、17世紀後半以降、つまり啓蒙の時代以降、西洋はヒューマニズムという普遍的かつ偽善的な価値観のもと人間の根源的なあり方を覆い隠してきた。その根源的なあり方とは、人間に潜在する暴力性と悪徳である。 木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』に、そう書かれている。 ここでいうティールが誰かといえば、ペイパル創業者にして、Youtubeをはじめ、LinkedIn、Airbnb、 Space X、 Tesla Motorsといった錚々たる企業へ

設計が役に立つ理由

一発勝負のイベントごとなどで、何かしら予期せぬ出来事に出くわしたときにも、慌てることなく臨機応変に正しい対応を選んで実行することができるかどうかを左右するものは何か? それは外でもない。 事前の設計と準備だ。 何ができればよいかを知っているリアルタイムで進行するさまざまなイベントごとで、監督やファシリテーターとしての役割を担っているとき。 多くの場合、予期せぬ出来事に際して焦ってしまうのは、突然目の前に現れた想定外の事柄に、その先、どうすればよいかの指針が見当たらなかったり