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UXの組織浸透の流行とその後

こんばんわ。

どうも、じんせいサンドです。

今日はUXについて書いてみようと思います。

ちなみに、UXの説明をしておきますと

UXとはUser Experienceの略で、人が製品やサービスを使用前から使用後、継続した使用を通じて得る体験を指します。

そういやUXデザインってどうなった?

僕はしばらく、
UXの組織浸透や評価というところから距離を置いた仕事をしていまして
最近のUX事情を追い切れていません。

みなさんの組織や会社ではUXデザインは開発のプロセスやリリースのフローに入ってますでしょうか?

4、5年前くらいまでUXの組織浸透についてどうすべきか?なんていう悩みをセミナーとか交流会とかで耳にすることが多かったです。

しかし、最近はそのような話をあまり聞かなくなった気がします。

なぜそのような状態になったのかについて、
UX界隈の人に直で話を聞いたわけではないので僕の勝手な仮説は以下の2点です。

UXデザインはこうなったのでは?その1

現在、当たり前に組織浸透している。

もしこのようになっていたら、
UXを生業にしている方たちなんかは、非常に嬉しい結末かなと思います。

UXデザインが組織に浸透しているという状態に至るには、
下記の課題を解決している必要があります。

その課題とは「UXデザインは、結果、儲かるのか?」というもの。

この課題を乗り越えないとデザイン経営を標榜していない一般的な会社においては組織浸透が難しいと考えています。

UXデザインというのは、
ユーザーのことを思って行うデザインプロセスを経るため、
基本的にその思想に対して異論を唱える人はいません。
ユーザーにとって良いことをしているので、普通言いませんよね。

しかし、違った角度からの異論は来ます。
それが、「ユーザーに向き合うのは良いけど、儲かるの?」ということです。

この問いに対して、自信を持って「儲かります!!」と言い切れるUXデザイナーはどれくらいいるのでしょうか。
この儲かるか?という問いについて
他社事例でなく、
自社事例として語れるUXデザイナーの提案はすんなり通る
と思います。

逆に、GoogleやIDEO(デザインコンサルファーム)の事例を話しても、全く質問者には刺さりません。

外部環境も内部環境も全く違うので当たり前ですね。

他社事例をツラツラと専門用語バリバリ使ってUX談義を展開してしまうと相手は確実に聞く耳を持ってくれないか、
分かったふりされてしまい、
いざ進めようとしたら、ちゃぶ台返しを食らうことになると思います。

ですので、UXデザイナーは大きな事例でなくても良いので、
自社での成功事例やナレッジを蓄え、自社事例として伝える必要があります。

要は自分たちの会社でも儲かることが論理的に言えれば良いので、
しっかりと結果を出していれば「儲かるか問題」は乗り越えられるものだとと思います。

UXデザインはこうなったのでは?その2

UXデザインが、忘却の彼方になっている。

これは、その1のケースを辿らなかった末路かなと思います。

何度も言っちゃうのですが、儲からないことは会社はやりたくないです。

いくら大層なドキュメントを納品したとしても、
社内浸透しなければ何の意味もありませんし、
なんの儲けも生み出していなければ
そのドキュメントはサーバーの負荷を上げるだけの無用の長物になってしまいます。

これが、
コンサルタントととして支援してるのであれば
それはそれで良いと評価されるケースもあるかもしれません。
しかし、その場合も一回きりで終わってしまう可能性も高く、
お客様と長い付き合いは望めませんし、
更なる受注にも繋がりません。
そうなると、無駄な営業や提案、人間関係の構築から始めねばならず非効率ですね。

仮にオンサイトUXデザイナーだとしたら、
成果が出せなければ重要度は下がり、居場所は無くなりますし、
部署の予算は削られ、やりたいこともできず、人も増えせず、
活躍の幅も狭まる。

最終的には新天地に…という末路かなと思います。

その1のその後

おそらく社内における
デザインという解釈の幅が広がっているかと思います。

デザインとは昔は意匠のデザインと捉えられることが多かったです。

しかし、その1の道を進めていた場合、
デザインという言葉は広義に捉えられていると思います。
UI設計、UXデザイン、サービスデザイン、組織デザインやデザイン経営などと広く認知されていくはずです。

そうなるとデザイナー出身の人材が役員登用されたり、社長直下のプロジェクトなどにアサインされることになるかと思います。

そうなった場合、そのデザイナーさんはビジネスの基礎を知っておく必要があるため、財務会計や管理会計なども、精通しておかなければなりません。

その1の道を行ければ、
きっとデザイナーが社内において重要なポジションを確立できていると想像します。

広義なデザインをするためにすべきこと

トップダウンでUX浸透する以外は、
ボトムからコツコツ進めないと講義のデザインというところには行き着くことはできないと思います。

コツコツと何をするか?

それは、再三書いている通り「儲かることの証明」です。

まずは、
小さなサービス等で試しにUXデザインを取り入れてもらうための提案をするべきです。

その後は、成果が出たとしても
一足飛びに行かずに、
その実績を持って、もうちょっと大きなプロジェクトで試してみる。

そのときの注意点としてはUXデザインは時間がかかると先入観を持たれている可能性もあるため、できる限り最小工数で試すこと。
リーンUXのようなイメージですね。

成果を出すためには、プロセスなんてすっ飛ばしても良いですし、
肝となるユーザー調査なんかは社内でも良いと思います。
もっと言うとオカンでも嫁でも子供でも使える手段を見つけるのが良いです。

そのプロジェクトでお金を稼げるか分からないのに調査費を確保しようと予算取しにいく時間はもったいないです。

それするなら、
とにかく誰でも良いからサービスや製品を触ってもらいフィードバックを得ることが重要だと思います。
また、そのフィードバックで得たインサイトを残しておくことも重要です。

小さなプロジェクトだとしても、成功を何度か繰り返しているうちに、
その再現性や可能性を社内で認知
されることになります。

そうなってから始めて
UXデザインのプロセスをきっちりやればいいですし、
予算も取りに行けば良いと思います。

最後に

UXは、トップダウン以外ですぐには浸透しませんし、
トップダウンの場合は結果が出なければ、その分撤退も早いと考えておいたほうが良いと思います。

コツコツ成果を出し、
本当にやりたいことをひた隠しにし、
時を見て刀を抜けば良いと思います。

もし、組織浸透させることができずに諦めてしまった方も
まだまだチャンスはあると思いますので、
コツコツと1からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

きっと、
デザイナーの価値を理解してもらえると思いますし、
重要なプロジェクトや重要な立ち位置で
裁量を持って仕事ができるようになると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、また。



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