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テレビ壁掛け⑥ 配線をどう隠すか~露出配線と隠蔽配線


テレビを壁掛けにするなら、配線もなるべくキレイに隠したい。
電源コードをはじめ、
HDMIケーブルやアンテナケーブル、LANケーブルなど。
こういう配線をいかに目立たなくするか。

LANケーブルでの接続をWiFi接続に変えたり、
レコーダーをテレビの裏に隠せる小型のハードディスクに変えたり。
いくつかの配線は減らせることもありますが、
テレビも電気製品である以上完全な無線にはなりません。

露出した配線を目立たなくする

長過ぎるケーブルを可能な限り必要十分な長さのケーブルに交換するのが
ケーブルマネジメントの第一歩です。

そのうえで、
ケーブルタイ、インシュロック(R)、結束バンド、
結束テープ、マジックバンド、マジックケーブルタイ・・・
といったようなアイテムを使って、
余ったコードをまとめて目立たないところに固定します。

残るは、テレビ裏からどこかにつながるだらんと垂れ下がった配線。
ケーブルタイなどである程度まとめるだけでも見栄えはよくなりますが、
より目立たなくするために、たとえばこんな材料があります。

①コルゲートチューブ

洗濯機の排水ホースのように、
波々がついていて丈夫かつ曲げられる(可とう性のある)樹脂性の管です。
丈夫な反面曲がりグセが付きやすいので、
テレビからキレイに真っ直ぐには下ろせないかも。


②スパイラルチューブ

樹脂製のらせん構造になっている管で、
配線に巻きつけるようにしてまとめます。

隙間から一部のコードだけを分岐させやすいですが、
隙間があるゆえにコードが見えてしまうので、
壁の色に合わせたチューブでなるべく隙間なく巻くと目立ちにくい。


③編組チューブ(ケーブルソック)

樹脂繊維のメッシュで作られたチューブ(筒)で伸縮性あり。
切れ目が入っていてあとから配線を追加できるタイプもあります。


④モール

露出配線マネジメントの定番。
広く普及しているので、さまざまな色があり、
曲がりや突起などに対応できるパーツも豊富。

ほかの材料のように普通のハサミでは切れないので、
必要な長さに合わせてノコギリや専用カッターで加工しなければいけない。

両面テープやネジで壁に固定して使います。

いわゆる電気工事じゃないのでルールではないのですが、
電源コードと他の配線(LANやHDMI)は
別にしてまとめた方がいいような気がします。

配線を壁の裏に隠蔽する

このような材料を使えば配線はけっこう目立たなくできますが、
せっかく宙に浮いてるように見える壁掛けテレビなので、
できれば配線も壁の裏に隠したい(隠蔽配線)。

新築や間仕切り壁を壊すような大規模リフォームのタイミングならば、
テレビを設置する位置や使う金具について
業者さんと打ち合わせしておけば、
壁裏に配線を通しておくことは難しくありません。

逆にテレビの大きさ(重さ)・高さや金具の形が未定では、
いろんなパターンが想定されるので事前に工事しておくことは難しく、
後日、使いたい金具が上手く取り付けられないケースも発生します。

一方、既存の壁の裏に配線を隠したいときには、
いくつか考えておかなければならないことがあります。

壁の裏には縦長空間がある

壁というのは、縦方向に立てた下地材(木材やLGS)が
こちら側の石膏ボード(または補強合板)と、
あちら側のコンクリート壁や壁材とでがサンドイッチされている構造です。

下地と下地にはさまれた部分は
(断熱材がミッチリ充填されている場合を除けば)、
空洞か、またはいくらか隙間があるので、
その範囲内に配線や配管をすることができます。

縦に長い空間なので、
たとえば、壁掛けテレビ~その真下のテレビボード の配線のように、
壁裏を通して縦方向に配線・配管をすることは比較的簡単。

水平方向の配線を隠すのは難しい

既存のコンセントやアンテナLAN端子は、部屋の隅にあることが多く、
一方、テレビは壁の中心付近に架けることが多いので、
配線は縦だけでなく横方向にも引っ張ってきたいのですが。。。

壁の裏で横に行こうとすると下地が遮ってしまうので、
水平方向への配線を隠蔽するのは困難なのです。

天井は横方向につながっているはずなので
もし、点検口があれば下地の上に避けて
配線を通すことができるかもしれません。
(釣り竿のような通線専用の道具を使う職人ワザ)

そうでなければかなり大掛かりな工事になります。

通したい下地すべてに穴を開けて、
そこにケーブルを通すという方法があります。
工具を差し込むために石膏ボードへのたくさん穴あけが必要です。

石膏ボードに溝を掘って、下地より手前でケーブルを通して壁紙で隠す
といった工事の例もみかけました。

いずれにしてもかなり大変な工事になります。

既存の壁への隠蔽配線は、
垂直方向と水平方向で難易度が大きく違います。

ウチは、縦方向だけ壁裏を通して、
横方向はモールで隠すという妥協プランにしました。

壁掛けテレビ用の隠蔽配線の材料(海外製品)

Amazon.comを眺めているとこんな商品を複数みかけます。

Youtubeで取り付け工事している動画がヒットしますが、
あちらではこのくらいならDIYでやっちゃうんですね。

コンセントは日本でも使える形状のもので、
日本からでもこの種の商品を買えるには買えます。
しかし、PSEマークが付いてない(はず)なので、
万一の事故のときに不都合が生じる可能性があります。

隠蔽配線は、国内向けの材料で考えることをおすすめします。
しかし、国内向けとして販売されている
似たようなコンセプトの材料は検索しても見つけられませんでした。


壁掛けテレビの隠蔽配線の工事について、
国内の業者さんは
コンセントの工事に準じて対応されていることが多いようです。

(2020-03-27に投稿した記事の移転・再投稿です)

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