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【カンパ・ご寄付募集】soar元理事による性加害の被害者をサポートするお金を集めています

【2021/5/17追記:御礼のご報告】

5月2日より約2週間ほどカンパを募らせていただき、計262人より、合計317万1110円のカンパをいただくことができました。想定より多くのカンパが集まり、非常に多くの方にお心を寄せていただき、本当に感謝いたします。

弁護費用のサポートを希望された被害者の方へは、さっそくカンパをお届けしました。また弁護士を雇っての措置に進まない方にも、お受け取りいただける被害者の方へは、受診費用・カウンセリング費用等のお見舞い金をお送りするべく、やりとりを進めております。

また、現在までに被害の申告ができていない方・SNS等を使用しておらずこの情報が届いていない方・名乗り出ることに心理的に葛藤を抱えている方もいらっしゃると思いますので、税理士等に相談しながらカンパ金の残りをしばらく保管しておけるように進めています。また加害者等との話し合いがこじれ、追加で弁護費用や受診費用等がかかる場合も、残りのお金より引き続きサポートをしていきます。

弁護士費用や受診費用・カウンセリング費用等にお困りの被害者の方がいたら、引き続き資金サポートを行いますので、ご連絡ください。連絡先は末尾に記載しております。

【2022/5/30追記:御礼のご報告】カンパ金を配分し終わりました。詳しいご報告はまた改めてさせてください。

soar元理事による性加害の件で、被害者をサポートするお金を集めています。

今回の加害行為については、soarのtwitterやFacebookページで公表されたものの、メディアのトップページではわかりやすい所に掲示されておらず、本件についてご存じない掲載者・元寄付者・読者等もたくさんいるのではないかと考えています(元寄付者の方たちに届けるために、便宜上”soar応援”タグをつけました)。

そういった人たちに今起こっていることをお伝えしたい。また知っていただいた上で、もし余裕があれば被害者をサポートするお金をカンパいただけないかと思い、筆をとっています。

●どういう関係者が、どういう立場から呼びかけているの?

私(田村真菜)は”誰も取り残さない”社会をつくる”ことを目指して、NPO・ソーシャルビジネスの情報発信・新規事業立ち上げ等サポートを仕事としているフリーランスです。震災を機にニュース編集→NPOへ転職し、NPO業界11年目になります。子どもの貧困の連鎖解消、若者の就労支援、10代妊娠、母子世帯の生活支援などをテーマに複数のNPOに関わっております。

私は「soarに希望を感じて応援していたマイノリティであり、元寄付者・掲載者のひとり」です。子ども時代に虐待を受けた経験や貧困の中で育った経験があり、元当事者として、2019年4月にsoarにインタビュー記事を掲載いただいていました。2019年のsoarサイトリニューアルのクラウドファンディングでも寄付をしておりました。また本件の加害者である元理事とも面識がありました。

本件が団体SNSで広報されて以降、しばらく動向を見ていましたが、メディア側の対応に疑問があること、また自身の記事掲載を通して被害者の抑圧に加担したくないと感じたため、2021年4月16日に記事取り下げを依頼しています。

「田村さんも応援している団体だから…」と被害者がを抑圧してしまった・声をあげづらい状況をつくってしまったかもしれず、被害者の方たちには申し訳ない思いでいっぱいです。少しでもできることを…と自分も一部被害者に弁護士費用をカンパしています。

●今回は何があったの?(公開情報まとめ)

メディア「Soar」および元理事の発表を、こちらにまとめておきます(随時更新)。

・2021年3月29日「理事解任のお知らせ」(soar)

・2021年4月16日「活動体制等の改善に向けた取り組みの進捗について」(soar)

・2021年5月14日「一連の対応経緯の共有と代表理事からのご説明について」(soar)

・2021年3月29日NPO法人soarの公表事項について(元理事の会社ブログ)

・2021年4月1日 謝罪とご説明、私の責任、これからについて(元理事の会社ブログ)


・2020年12月22日「あなたたちの活動はキラキラしてて、見るのがつらいんです」 そんな葛藤も抱いて、世界をよりよくする可能性に #soar応援 (soar代表理事ブログ) ※こちらの記事は、理事解任公開前に書かれたものではありますが、被害者より性被害の訴えがあった以降に書かれた記事ですので、参考としてまとめておきました。

また下記は、本記事を最初に書いた5月2日以降に出た、報道等を追記してまとめたものです。

・2021年5月6日(※被害についての詳細あり、被害者の方は読むのが辛い内容かもしれませんのでご注意ください)

・2021年5月25日 上記記事に対して修正せよという申し入れがsoarよりあったそうです。

・2021年5月30日 被害者の方がインタビューに答えているのと、NPO法人のガバナンス等に詳しい鬼澤弁護士がコメントを寄せてくださっています。


●性被害を受けた被害者の苦しみと、2次加害

私は、4月16日に記事取り下げを依頼し、それをFacebookやTwitterで発言して以来、一部の被害者の方たちから「話してもいい」とご連絡をいただき、複数の被害証言を聞きました。

被害者を守るために1つ1つのエピソードを詳しく書けない部分もあるのですが、今なお苦しんでいる多くの被害者がいること(soarに相談できた方もできていない方もいます)がわかりました。「過去にも性被害を受けた経験があると知っていながら、性加害に及んだ」というケースもありました。思い出すだけでも辛い…という方もおられて、話を聞く中で私自身も代理受傷を抱えるようなものでした。

被害者の一部には、加害行為が発端となって自殺を試みたり、現在もうつ症状や心身の不調に苦しまれている方もおられます
(本記事でこのように公開することについては、該当する被害者の方に了承をとっております。また、私は全部の被害を把握しているわけではなく、あくまで現時点で直接やりとりした方より把握したものとなります。被害者の受けた被害もお気持ちもさまざまで、全てを私が代弁することはできないと思っています)。

また、一部の被害者は被害を受けたことを実名で明らかにし、再発防止や”ソーシャルグッド”の中で性暴力が温存されてしまう構造への内省を訴えましたが、SNS上では2次加害も散見されました。「声をあげた人が叩かれる」様子が広がることで、声をあげるのがさらに怖くなり、被害を訴えづらくする場合もあるようでした。

※なお、被害を受けたことをまだ誰にも話せていない被害者の方、「実名で証言はできない…」と心苦しく思われている方もいらっしゃるかもしれません。声をあげてと強制する気持ちは全くありませんし、無理はなさらないでほしいです。
今回は、公に声をあげて社会的責任を問うてらっしゃる方、公でなくとも加害者やメディア側に被害を伝えて事態を動かしてくださった方、声をあげずに生活を守ることを選択された方、今もトラウマと向き合っている方、さまざまな立場の人がおられて、それぞれ戦っているのだと思います。被害者の方に「適切なサポートは必要」と思っていますが、「被害者は何もできない」というわけではなく、それぞれに強さや信念があるのだろうと思っています。それぞれの選択やスタンスを尊重したいです。

●なぜ、カンパや寄付が必要なの?社会的サポートはないの?

今回、被害者の方たちのお話しを聞きながら、使えるサポート等をいろいろ調べました。

被害者の方たちの一部には、社会保険に入っていない雇用形態で、うつ症状がひどくて働けない期間なども休業時の手当等が得られず、自分で貯金を切り崩して生活せざるを得ない方もおられました。

東京都には「犯罪被害者等支援事業」があります。見舞金(10万円)の制度もあるのですが、「被害にあった事実が被害届の受理等で確認できること」「医療機関での治療の期間が1か月以上かつ通算3日以上の入院を要する身体の負傷を負った方」などが条件にあり、警察に届けられていない被害者には該当しませんでした。90分の無料法律相談もありますが、「令和2年4月1日以降に発生した犯罪等による被害に限ります」とあり、こちらも該当しない方が多くおりました。

また、国による犯罪被害給付制度もあります。これは事件での負傷から3年間の医療費自己負担額や休業損害額が最大120万円まで給付される制度です。事件から2年までは申請ができますが、警察署に申請しなければいけないこと(=警察に被害届を出していなければならないこと)、また必要書類も多く、申請から支給までかなりの時間もかかるものでした。

被害者は、病院やカウンセリング等へ通う通院代もかかりますし、PTSD等で働けない期間の目の前の生活のお金がかかります。また弁護士等をつけて法的責任を明らかにしていく場合は、そのお金もかかります(被害者の一部は本件にあたり弁護士を依頼していますが、約20-30万円の着手金がかかるようでした)。

安定した職業に就かれて社会保険に加入している方ならまだしも、そうでない方は、性被害によって簡単に困窮状態に陥るような状態です。金銭的負担などを考えると、若い方や経済的に不安定な状態の方は、泣き寝入りせざるを得ない状態になる方も多いだろうと思いました。

私はすでに一部被害者に弁護士費用等をカンパしているのですが、まわりに「私もカンパできるよ」と伝えてくれた方も多くおり、今回窓口を設けさせていただくことにしました。

直接の被害者ではない私がこのように呼びかけていいのか、被害者の声を奪ったり余計なことをしているのではないか……、最初は悩みました。しかし当事者にだけ声をあげさせ、起きている状況を説明させ、協力をよびかけさせ、すべての荷を当事者に負わせるのは違うかな、ただ見ているだけでは加害構造への加担になってしまうのではないかと思いました。

もし、同じように心を痛めている方、被害者の方たちをサポートしたいと思っている方がおられたら、可能な範囲でカンパいただけませんか。また今回はカンパという形で支援を行いますが、被害者に負担が大きい社会構造の中でどんな働きかけやサポートができるか、引き続き考えていきたいと思っています。カンパできない方も、当事者として本件について考えていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

●カンパにあたっての諸注意

・カンパをくださった方のお名前は、当方からは被害者にお伝えしません。また個人情報保護のため、被害者のお名前をカンパくださった方に伝えることもありません。被害者から個別のお礼はありませんので、ご了承ください。
・被害者ともともとご友人であるなど「この方にカンパを届けたい」というのが決まっている場合は、被害者と直接連絡をとりあってカンパをお送りください。私の方でお預かりするお金については、「●●さんに渡して」という個別の依頼を承ることができませんのでご了承ください。
・カンパいただいた額は、被害者の方の困窮度や費用負担の大きさを鑑みながら、できるだけ公平になるように按分して、全額を被害者の方たちに届けます(基本的に弁護費用にあててもらおうと思っておりますが、被害者が今後取りうる選択肢はそれぞれが検討中であり、最終的な使途は被害者本人にお任せします。カンパを送った側は「諦めずに訴え続けて欲しい」など用途に言及はできませんので、よろしくお願い致します)。
・私の呼びかけから下記口座に集まったカンパの金額と、カンパ頂いた方の合計人数については、SNSや本記事内に追記する形で報告させていただくかと思います。

※5/30追記:カンパ期間はいったん5/15までとして募っていましたが、その後も「まだ間に合いますか?」と何件か連絡をいただいており、引き続きしばらく受け付けることにしました(新たな被害申告をいただいたり、呼びかけ当初より事態が大きくなっていることも背景にあります)。どうぞよろしくお願い致します。

●最後に、被害者の方たちへ


・私が把握していない元理事による被害者の方で、弁護士等を雇っての対応を考えてらっしゃる方もいるかもしれません。カンパがいくら集まるかはわかりませんが、少しカンパのお金からサポートさせていただけるかもしれません。もしサポートを希望される方がいたら、私までご連絡ください。※上に書いたように、サポートさせていただいた被害者のお名前等を公にすることはありません。

・もし今回の被害がもとで生活困窮している方や再就職・復職等に困難を抱えている方、「被害前の安心・安定した生活を取り戻したい」方がいらっしゃれば、ご相談ください。相談窓口や、状況に応じて使える福祉制度等もあるかもしれません。サポートできる機関や制度を一緒に探し、整理していくお手伝いをできる限りさせていただきます。

★カウンセリング・受診等の費用もサポート致します(5/9追記)
当初、弁護士費用のサポートを想定して呼びかけを行っておりましたが、被害者の方のカウンセリング費用や受診費用も、カンパ金よりサポートいたします。soarでも相談窓口を設けておりますが、心理的安全性の面でそちらの窓口に相談できない方、受診やカウンセリング等に繋がれていない方もいるのではまだいるのではないかと思っております。全額をカンパ金から賄えるかはわかりませんが、お見舞い金をお渡しするとともに、使える制度等を一緒に考えさせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。

連絡先
(被害申告や相談等は、匿名でも大丈夫です。子育てや仕事の合間にお返事しており、少しお時間をいただく場合があります。またメールは1日1回のみのチェックですので、緊急度が高い場合はFacebookやTwitterでご連絡ください)
Facebook: https://www.facebook.com/mana.tamura
Twitter: https://twitter.com/tamuramana
MAIL: tamuramana.office@gmail.com  

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