SNSを育てた

十勝の田舎町で暮らしている。僕は地域おこし協力隊だ。任務は自身の就農研修と、所属している生産組合の活性化。この任務を完遂するには、親方さん達の言う事を聞いているだけでは駄目だろう。故に業務時間外でも動く必要があった。

朝は4時起きがデフォルト。慣れれば大したこともない。夜9時就寝も板についた。早朝は頭がまわる。デスクワークを進めるには最適な時間帯だ。僕はその時間を使ってブログを書いている。

これからの農業は自分で売っていかなければならない。その方法は多種多様だ。しかし、一番に経費の掛からない方法はインターネットの活用だろう。難易度は高いが、数年後の就農のために今できることを考えれば、取り組んでみる価値はある。

具体的にはTwitterをやろうと思った。趣味で運用しているアカウントがあるからだ。主に写真の投稿と、誰かの写真の閲覧用。フォロワーは2,000ほど。このアカウントを育てることにした。

加えてブログを書くことも決めた。Twitterアカウントを育てるためのコンテンツとして。毎日、朝4時に起きて書いている。実はこの取り組みも、前職時代からスタートさせていた。

成果はいまいち。フォロワー数は順調に右肩上がりも、ブログの方は鳴かず飛ばず。それもそのはず、僕は物書きが苦手だった。自分の文章を読んでも赤面するばかり。何を伝えたいのか分からない。理論も破綻していた。

どうしたものか。そういえば小学校の頃、僕の作文能力は落ちこぼれていた。宿題にもなっていた作文。書けずにいたら、先生に頬をひっぱたかれたこともあった。書けないことを理解してもらえなかったのである。それは大人になっても変わらない。けれども文章力は欲しい。故に書きまくったのである。

ブログはとにかく書き続けることを目標にした。頻繁に再編集することも義務付けた。恥ずかしいが、これが功を奏したのかもしれない。Twitterのフォロワー増加の一因にもなっている気がした。

Twitterの運営方針も決めておいた。投稿は基本的に写真。それにコメントを付けてつぶやく。僕に興味が生まれそうな人には、こちらから積極的に絡みに行く。コメントが来たら必ず返信する。その際は相手を否定しない。なるべく共感した旨を伝える。

スマホの確認回数は増えたと思う。正直、おもしろいかどうかは分からない。とにかく決めた通りに運営した。仕事は単純作業だ。考える時間は豊富にある。Twitterの返信は苦手だが、この時間を使えばなんとかなりそうだ。

目標はフォロワー10,000人。達成すれば、少なからず農業経営の支えくらいにはなるだろう。僕の承認欲求も満たされる。いいこと尽くめだ。なにより、そこからの景色を見てみたい。大変だが目標まで頑張ろうと思う。

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