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「ダメな奴だと思われたくない病」との格闘

マネジメントの職務をやっていて、メンバーと格闘することは無いですが、自分とはよく格闘しています。今日はそのうちの一つを書いてみました。

自分と格闘する場合、おおかたは自分の中の古い思いこみに起因することが多いと思います。少しずつそうしたものを整理していきたいです。

軽く衝撃を受けた一言

昨年、サイボウズのオウンドメディアであるサイボウズ式でこんな記事を出してまして、読みました。

「部下に怖いと思われるのは、「等身大の自分」を分かち合えていないから。リーダーはケアの気持ちを示そう」

一番心に残ったのは次の文でした。『やっぱり、「ダメなやつだと思われたくないから」でしょうか。そんなふうに思われたら、もう信頼してもらえないんじゃないかな、と。』(by 田中さん)

そういえば自分もずっと「ダメなやつだと思われたくない」と思ってきて、だいぶ治った気もするけど、それが消えることは無く、この先も続くのだろうな、と思ったりしています。

病気だな、と。

「ダメなやつだと思われたくない」でどうしようもなく行き詰る

たぶん、こういう思考をするタイプの方は、自分の記憶が始まったころにはすでに「ダメだと思われたくない」みたいな思考方法になっているのではないかと思いますが、自分もそんな感じです。学校もそうだったし、就職してからもずっとそう思って過ごしてきてきたと思います。

個人的にこの考え方が薄れてきたのは、営業をからオペレーション系の部門に異動してからかなぁ、と思います。

私はもともと営業職としてサイボウズに入社しました。営業をやっていたころは、頑張ればできるような気がして努力してきたと思います。しかし、全く経験のないオペレーション系の部門に移って、どう頑張っても知識が追いつかず、時折、的外れなこと言ってドン引きされたりしました(^-^;

さらに、その次にはまたまた経験のないマーケ系の部署に移りました。なんといいますか、センスのなさに落ち込むと同時に、どう頑張っても追いつけないしマネできない領域が多々あるような気がして、どうしようもなく行き詰りました。

どう頑張っても、ダメなものはダメでした(^-^;

で、正直、ダメなんだし、ダメと思われてもしょうがないや、と思うようになりました。

行き詰った先に気づいたこと

ダメと思われてもしょうがないや、と思うようになると、なんとなくそれまでの考え方って思い込みだったのかも、と思うようになりました。と、同時に新たに気づくこともありました。

・ダメな部分はだいたいバレている。
「ダメなやつだと思われたくない」と考えると、その「ダメな部分」を一生懸命隠したり、それを克服しようと行動するわけです。誠に浅はかですが。。。

が、結構その部分って周りにはバレていて、ふとした瞬間に「林田さんって〇〇ですよね」とか言われたのがまさにその部分で、「あら、バレてるじゃん」みたいなことが多々ありました。

そんなに傍から見てわかるようなものだったら、なんでこんなに頑張って一生懸命隠そうとしたのだろうか?と、思います。

・自分が思うほど、他人はダメだと思っていないらしい。
で、ダメだと思う部分を指摘されて「あ、終わったな」とか思うんですけど、意外とその話はそのままさらっと終わったりして、別にその後再度言われるわけでもなく。

そんな経験を何度かすると、希望的な観測としては「意外と他人にとってはそんなに大した話じゃないのかな?」とか思ったり。でも、他人の反応を見ていると確かに大した話じゃないように感じます。(単に言いづらいだけかもしれませんが(^-^;)

・最後に残るのは「心の壁」
「ダメなやつと思われたくない病」から少し離れて考えると、その病に陥っている間は自分の心に壁を作っている、作っていた、ように思います

一生懸命、ダメな自分を隠さないと、みたいな考え方になると、どうしても他人に対して構えてしまいます。そこに心の壁ができてしまって、それが周りとの関係に悪影響を及ぼしているように思いました。

「心の壁」による弊害

「ダメなやつと思われたくない」と心の壁がある状態だと、心の平安がない状態なので、どうにかして安心しようとしてしまいます。安心しようとするあまり、いいところを見せようとしたり、マウンティングしようとしたり。

過去を振り返ると「そこでそんなこと言わなくてもよかったのに」と思い出すことがあります。

チームワーク的な観点でいうと、そうやって、チーム内でどっちが上か、みたいな状態に

なると、あまりいい結果になった記憶はありません。

で、どうすべきなのか?

ダメなものはダメなのですが、でも、ダメばかりでもありません。自分は何ができるのか探すようになりました。他人のいいところに気づくように、自分のいいところ、得意なところに気づくようになります

「ダメな奴だと思われたくない病」は消えることは無いかもしれませんが、徐々に癒されることはあります。

・個人の観点
誰しも得意分野が当然あります。私の場合は、メンバーの企画や話を聞いて、質問して、できるだけその企画なりの精度が上がるよう支援したり、予算の確保やトラブル対応など、たぶん相対的にはマーケのメンバーよりもできそうなところを特にやります。

参考:マーケティングの施策、企画を見るうえで考えていること

・チームの観点
自分が心掛けているのは「人を業務に合わせるのではなくて、業務を人になるべく合わせる」というところです。得意分野で成果が出せる、という経験が増えれば、ダメと思う必要もなく、心の壁を作る必要もなくなります。個人にとってもチームにとっても win-win になります。

とはいえ、消えるわけでもないので気長に付き合っていく

「ダメなやつと思われたくない」から出発していろいろ思うところがありました。

全く深い結論はありませんが、「ダメなやつと思われたくない」と思っている方いらっしゃったら「たぶんダメなところバレてるし、大したこと無さそうだし、いまさら隠そうとしなくても大丈夫なんじゃない?」と考えることをお勧めします

自分もいまだ「ダメなやつと思われたくない」病はまだ消えることは無いし、これからもそんな考えと付き合っていくことになりそうですが、ちょっとずつ落ち着いていくといいな、と思っています。

おわります。


お知らせ
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