【エムスリー】2020.9期-2Q

ソニー関連会社。医療従事者向け情報サイトで製薬会社の情報提供支援。治験など周辺分野開拓。

【経営成績】

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★増収が+21.9%、増益が+44.6%とすさまじい。
★営業利益率が31.9%で、対前期比で、5ポイントも改善されている。ただでさえ高い営業利益率がまだ上がるか。
★業績予想は開示していない。上記表では単に実績を2倍にしたものを記載している。
★損益の成績だけを見ると、コロナ禍は当社にとっては追い風のように見えるがどうなのか。

営業CF。

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★対前期比で、+74億円。マージンも6.7ポイントも改善されている。
★主な増減の内訳は以下の通り。

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★税引き前利益+7,346M、売上債権▲2,069M、営業債務+1,023M、減損損失+820M
★ほぼ利益の増加でCFの増加分も説明できるのかと思う。
★営業CFマージンが24.4%はすごい。

【財政状態】

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★自己資本比率 75.4%
★d/e Ratioが0.05倍。
★流動比率 341.5%
★ネットキャッシュが564億円。対総資産比率は24.3%
★財政状態も完璧と思う。
★時価総額が6.4兆円といういつの間にか日本株のトップ20に入る超大企業になっていたのは驚き。
★売上1,500億円、営業利益500億円で営業利益率33%がすごいことは議論の余地はないが、しかしそれにしても時価総額6.4兆円とは、、、それだけの期待値をこなす成長と潜在能力がきっとこの会社にはあるのだと思う。

【経営指標】

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★ROE,ROA,ROICいずれも素晴らしいスコアだが、営業利益率31.9%の会社としては若干物寂しい感じがしないでもない。つまり、キャッシュが重たいということなのかと思われ。とにかくキャッシュが入ってきてしまうのだからBSが多少重くなってしまっても仕方ない。
ただ、のれんが511億円あって、これも重たい。のれんとは単なる将来の費用の塊。企業買収などの際に払ったプレミアム分。まあ、儲かってる企業にはどしどしカネ使ってもらった方がいいので。
★グレアム指数が8,123倍。PBRが36.9倍と当然高い。期待値が高くなるのはこの会社の成績なら当然。しかしグレアム指数8,000倍超は。。これが真のグロース株というものなのか。
★EV/EBITDAが120倍と当然高い。ネットキャッシュが564億円で、6.4兆円からそれを除いた部分はこの会社への将来期待。投資家はこの会社は今よりもっともっとスケールすると見越しているのでしょうし、やっぱりそれくらい潜在能力があるのかと思わせる潜在能力があるのは確かである。
★FCFマージンがほぼ30%でこちらも凄い。とてつもない勢いがカネが増えるのだから、ガシガシこれを使ってもらって、景気を良くしてもらえばいいでしょう。下手に税金取られて、役人が使うよりも、敏腕経営者がカネを使った方が絶対世の中のタメになるんで。
★配当利回りがめっちゃ低い。まあこれだけ株価が高くなるとは、配当決めた時は思いもしなかったに違いない。

【総括】

まあとにかくすごい会社。あれよあれよという間に、時価総額6.4兆円。日本株の代表であるトップ10まであと少し。
とにかく、日本が世界に誇るポンコツ製造機、3メガバンクをいつの間にか置き去りにしていた事実が本当に快い。儲かっているのに応援したくなる会社。コロナ禍で苦しんでいる医療機関をその卓越した経営力で救済してくれることを期待である。(少なくともペーパーテストだけはよくできる多くの役人よりはかなり期待値高いでしょう)
ソニーの孝行息子。偉大なオヤジであるソニーの時価総額は12兆円超えなので、ようやく親父の背中が見えてきたか、という感じでしょうか。
ソフトバンクGとソフトバンクのような親子上場とは違う。子供は地力でジリジリとレジリエンスを培い、偉大な親父の背中を追いかけてきた。こういう元気な会社が増えると良い。

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