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明日からできる採用広報!社員インタビューのススメ

キャスターさんから2019年採用アドベントカレンダーにお誘いいただき、記事を書かせていただくことになりました。メンバーズエッジで採用・採用広報をしている岩本多美と申します。キャスターさんありがとうございます。

私が今回記事をお届けしたい対象は、採用広報やったほうがいいのはわかっているけれど、目の前の採用業務でいっぱいいっぱい。何から始めたらいいかわからない・・という人事の方。
何かやりたいと思っているのなら、社員インタビュー記事を書くことからはじめませんか、という提案です。

なぜならば、社員インタビューはとっても楽しいからです。おまけに人事の仕事にものすごく役に立ちます。

採用広報で最も大事だと思っているのは「発信を止めないこと」なのですが、それ自体はすぐに採用につながるものではありません。なかなか成果も出ないので、目の前の業務に追われて発信を止めたくなってしまいがち。でも、楽しくて役に立つことなら、きっと続けられます。

社員インタビューのメリット

私は今年3月にメンバーズエッジに入社しました。年50名近いエンジニア採用のPDCAを回しながら、採用広報の体制立ち上げがミッション。1日1、2件の面接と面談を対応しながら採用広報の全体戦略を立て記事も書なければいけません。

似たような状況に陥っている方も多いと思いますが、そんなカオスな状況でした。面接や面談などの採用実務も忙しい中で、採用広報は何から手をつけようかな?と考えてはじめたのが、コンスタントに社員インタビューの記事をつくること。

本来は全体の戦略から手をつけるべきなのでしょうが、そもそも中途で入社してきて右も左もわからない状況で、採用ターゲットがどんな人なのかも明確ではありません。まずやるべきなのは社員と話して彼らの気持ちをわかることなのは明らかでした。
そこで、社員インタビューを中心に定期的に記事をアップしながら、採用広報の全体設計は並行して行うことにしました。

メリット① 採用ターゲットの気持ちがわかるようになる

1対1で前職の経歴から転職の理由、入社した理由を社員にヒアリングしていくと、採用ターゲットの心の動きが手に取るようにわかるようになります。どんな会社でどんな仕事をしていて、やりがいは何で、なぜ転職したいと思っているのか、そんな彼らにどんなメッセージを伝えたら、刺さってうちに来てくれるのか?ユーザーインサイトです。

これがわかるようになると、ペルソナ設計はもちろん、求人票に何を書けばいいのか、面談や面接で何を伝えれば響くのか、内定後の一押しはどんな言葉をかけてあげればよいのか、あれこれ考えなくても出てくるようになります。これはめちゃくちゃ大きなメリットでした。

メリット② 楽しすぎる

私は採用業務をやりながら自社の採用ブログに毎週2記事(うち1記事インタビュー)を書いていますが、これができるのは社員インタビューが楽しすぎるからです。

自分が採用にかかわった人が入社後に活躍していて、仕事のやりがいや転職してよかったことが聞けて、「入社できてよかったです」と言ってもらえるなんて、人事としてこんな嬉しい&楽しいことがあるでしょうか?

いい記事を書くと、インタビューさせてもらった社員にもとっても感謝されます。改めていいエピソードがいろいろ出てきて、求人で打ち出せるネタや面談でお話できるネタもたまります。

用意するのはメディアとSNSの2つのみ

採用広報をはじめようと思ったら、記事をのせるメディアと記事を拡散するためのSNS、2つを用意してください。

メディア
会社として発信をしたことがないのであれば、選択するメディアはWantedlyがおすすめ。SNSで拡散力のある方が社内にいればnoteもおすすめです。当社では主にWantedly採用ブログに記事を書いています。

SNS
TwitterやFacebookなどのSNSアカウントをつくって、記事を拡散しましょう。Wantedlyなら応援機能を活用して、社員にも協力してシェアしてもらいましょう。せっかくいい記事を書いても見られないと意味がありません。

・・とこんなことを偉そうに書いていますが、私はSNS音痴です。
Twitterアカウントは5年近く放置してパスワードも不明になっていました。それでも今年の2月にはじめて12月現在はなんとかフォロワー500名に届きそうです。おかげで最近は、Twitter経由でエンジニアさんから直接お問い合わせをいただくことも増えました。なにごとも継続あるのみです。

忙しかったら社員アンケートでGO!

面接も応募者対応もあるし忙しい、いきなりがっつりインタビューするのは時間も取られるし敷居が高い。と思うなら、アンケートをとってふくらませて記事にするのもおすすめ。アンケート作成はGoogleフォームが便利です。

もともとはインタビューのためではなく採用の打ち出しを考えるために30人くらいにアンケートを送って回答をもらったのですが、そのまま記事にできそうな回答がいくつかあったので、ノーインタビューでつくってしまいました。

この記事なんかは全部アンケートで、追加ヒアリングいっさいせずに1時間くらいで書いたものです。写真も別のイベントの記事のために撮ったのを流用しています。

質問テンプレートをつくろう

インタビューの際も、聞くことはあらかじめ決まっているのでインタビューシートのようなものを作ってしまうと便利。質問はこんな感じで聞けば、流れに沿ってまとめるだけなので、ほとんど何も考えなくても記事にできます。最初の1記事をつくるのは大変かもしれないですが、回を重ねるとどんどん作業が早くなります。

①前職でどんなことをしていたのか
②なんで転職したいと思ったのか:課題
③自社に入社を決めた理由
④入社してみての、感想:②の課題は解消されたのか
⑤仕事のやりがい、苦労すること
⑥今後の目標

とても簡単ですが、このまま流れで書くと平坦でつまらなくなってしまいます。対象者の心の動きがわかるように、記事に谷(前職や転職活動でつらかったこと・葛藤)山(入社後のポジティブなこと)をつくりましょう。
記事を作る際には②の課題感が入社後どうなったの?解決されたの?やりたいことは実現できたの?というのがわかるように書くのがポイントです。

社員のことがわかってきたらペルソナをつくろう

いくつかインタビュー記事をつくると、だんだん”見えて”くると思います。そうしたら、ぜひ採用ターゲットを意識したペルソナづくりをやってみてください。ペルソナ設計についてはここでは省きますが、インタビューであっても「誰に」向けた記事なのかを意識するだけで、伝わる記事をつくりやすくなります。

既存の質問項目に加えて、そのペルソナならではの聞くべき質問が見えてくるんです。例えばペルソナが未経験者なら、入社後のサポートはあるのかとか、教えてもらえる環境なのかといったことが気になるはず。SNSでシェアする際も想定したペルソナが目を止めてくれそうな投稿文になっているかを意識しています。うちでは年齢、性別、住んでる場所がバラバラの4パターンのペルソナをつくりました。
参考までにキャリア浅めの若手、子供がいる女性をターゲットに想定したインタビュー記事はこんな感じになります。

キャリア浅めの若手 子供がいる女性

明日からはじめよう!そして続けよう。

採用広報、最初は効果を実感しにくいので、採用実務と兼務していると優先度を下げてしまいたくなると思います。私も忙しさを言い訳にして、更新をサボりたくなることが何度もありました。。

でも日々コツコツと記事を書き、SNSでの発信を続けていると、面談や面接で「あの記事見ました」と言われたり、Twitterで「面談受けられますか?」と聞かれたり、「以前からツイート見ていて気になってました」と言われたり。「お、弊社の知名度上がってない?」と感じることが増えてきます。
早く始めて、長く続けるほど効果があります。ぜひ明日からはじめて、そして楽しく続けてみてください。