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2021/7/26-27(火)こうして論点はずれていく


昨日の流れで。

念のため言っておきますが明るみになっている過去の行為は絶対に許されないことだと思っていますし、万が一誇張部分があったとするならなぜわざわざそんなひどい誇張話をしたのかまで明らかにしてほしいです。

だからといって彼の過去の行いに強い義憤を感じた人たちが、悪意の部分だけが際立つように抜粋し、その他の部分を切り捨てて広めるという行為はフェアなことなのだろうか。

情報の受け手である私たちとしては少し慎重になったほうがいいのだろうなと思った次第です。


上記を前提としたうえで今回の騒動をめぐっては、当問題の本質と、常日頃から私たちが感じている普遍的な問題意識とを明確に分けて議論しなければならないと思っています。

オリパラという理念ありきの世界大会になぜこの人を選んだのか。人選についての透明性と妥当性が大いに疑われるという問題。これ森さんの時からずっとそう。降任騒動そのものの本質はこれでしかないと思っています。

これについてはこの後もしっかり精査してもらわないと困ります。


ところがTwitterをはじめとするSNSではこの点をあまり焦点に当てていないという印象を受けました。

いじめというデリケートな問題を提示されるだけで、誰もが心から冷静さを奪われ、感情だけをかきたてられてしまうのかもしれません。

「お前はいじめ加害者を庇うのか」「いやいやこうして過去の加害者を叩くこともいじめではないのか」「当時のトラウマが甦ってしまって苦しい」

本来の問題を離れ、いじめそのものをめぐる新たな言い争いと傷つけ合いとがあちこちで繰り広げられていました。


私たち自身の中に常に潜む問題意識と今目の前で起きていることの問題の本質とをしっかり区別して解決に当たる冷静さを身に着けない限り、同じようなことは今後も繰り返されるのに。

ほら今回もまた逃げ切れただろ国民なんてどうせこの程度なのさ、とほくそ笑んでいるのは誰でしょう。


武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。