保育園の父母会を廃止したはなし
※身バレを防ぐため、事実に誇張や脚色を加えてます。フィクションとしてお楽しみください。
どの保育園・幼稚園でも、共通する話ではないでしょうか。
入園して早々に声がかかり、言われるがままに会費を徴収される、アレ。
父母会。それは家庭と保育園が一団となり、児童福祉の増進に努める。そんな目的で代々受け継がれてきた有志(否、ほぼマスト)のコミュニティ。
卒園対応やりたくないし、子どもが小さいうちにとりあえず役員に立候補しました。早く終わらしとこ~と、軽い感じで。
わたしたちの父母会活動はこんな感じ
クラスから複数名役員を選び、会長や会計などの係を決定
クラス内ごとの懇親会の開催
月に1回程度、役員会の集まり
お祭りの主催(園児向けのゲームや出し物、出店とかあったようです)←メイン!
集金、名簿作り(園から個人情報はもらえない)
広報誌の発行
卒園係への資金援助
ただ、わたしが役員になった年はすでにコロナ2年目。
懇親会やお祭りはことごとく中止、役員会はオンライン開催になっており、父母会としての存在感が希薄になりつつありました。
「廃止論」のはじまりと保留
オンラインで開催となったはじめての役員会。
とにかく手探りで、役員経験がある人の記憶を頼りに、やらなきゃいけないことを洗い出す作業からはじまる。
その流れで、父母会の存在意義について切り込む人が現れました。
どストレートで一瞬場が(正しくはZOOM画面が)固まった気が💦でも、議論すべき内容・・・!
そこから、恐るおそる互いの意見の探り合いに。
・・・ちょっと話が逸れますけど、この探り合い時間が本当に辛い。
「あってもいいけどなくてもいい」的な発言が多くて、せっかちな私はどっちやねん!と突っ込みたくて大変でした。オンラインで本当に良かった。
結果をまとめると、、役員内での意向は、意外や意外、
①廃止すべき
②縮小すべき
の2案になったんです。
③現状維持すべき の案がひとつも出なかったことから、役員全員が、今の父母会の在り方に疑問があることは明らかになりました。
そして、過年度もおんなじ議論をしてきたことも明らかに。
ただ・・・廃止/縮小できない理由がわんさかある…。
いったん、この議論はストップして、運営上必要なことを進めることに。
そんなこんなで、父母会の廃止論は保留になり、役員の記憶からも薄れ、なんだかんだ年末になってしまいました。
A氏、再び問う
カレンダーも残りわずかとなった頃、久々に役員会が開催されました。
主な議題は「来年度の役員決めについて」
この時点で、どの役員もこう思ったはず。
ただ、言い出すには責任が伴う…。誰も廃止/縮小論に言及できないまま、役員会が終わろうとした、そのとき。
今回も気持ち良いくらいにどストレートなAさん。ああ、今回も問題提起をしてくださった。ありがとうございます。
ただ・・・。もう年末間近。任期もあと3か月。
今さら廃止論出したところで面倒だし、私達自身のメリットはぶっちゃけ無い。そんな行き詰った空気感でいっぱいになりました。オンラインだけど。(しつこい
この回の役員会も廃止に向けた議論は進まぬまま、閉会。良いお年を…
役員内のムーブメント起こし
役員会は終わったものの、どうもモヤモヤが残る。。
きっと、他の役員も同じ気持ちの人いるんじゃないかな。
でも、廃止に向けた動きが大変だし、廃止できなかったときのリスクも。
ただ、せっかく廃止論を俎上に載せてくれたA氏さんのバトン。
いま受け取らないと、新年度の役員でまた同じような議論を繰り返すことになっちゃう。なにそれ、無駄じゃん。。
そこで気付きました。あ、わたし、育休中。暇だ。(暇ではないw
みんなの心の足かせになっている面倒を一手に引き受けてくれる人(アタシ!?)さえいれば、きっと、廃止論も前進するのでは?そんな正義感に勝手にかられ、いろいろと動いてみることに。
①規約の確認
最初にやりたかったのは、雰囲気作り。廃止論にちゃんと向き合おう~という雰囲気をつくる必要があるなと感じました。
その手段として、手続き論の確認を役員に投下。規約から読み取れる情報や、私の解釈合ってます?と、質問。規約って、解釈によってはどうとでも読めちゃうしね。(たぶん違うw
すると、反応してくれる人がちらほら現る!廃止論の仲間いた!と勝手に感じて、うれしかった~。
②決議フォームと依頼文の作成
続いて、具体的な決議方法のご提案。
たぶん、ここが一番ネックだったのかもと思ってる。選挙管理委員会さながら、父母会会員を集めて紙に記入+集計となったら、相当面倒くさい。
そこで、天下のGoogleの力に全力で寄りかかって、「安心してください~!簡単にできますよ~!」とアピール。え?決議行為はオンラインでもいいのかって?解釈です。
https://docs.google.com/forms/
あわせて、会員向けのお手紙案も「アンケート 例文」でググって作成。(のちに大幅修正となりました。照)
③臨時役員会の開催
②のフォーム・お手紙案を役員に投下したところ、徐々に廃止論について向き合おうという雰囲気が!とどめは、臨時の役員会開催。
会長もお忙しいだろうに、急遽会議を開いてくださることになりました。本当にありがとうございます。
もともと、役員内では廃止/縮小支持者しかいなかった背景があるがゆえ、ムーブメントが生まれやすかったのかなと思います。
いざ、投票
お手紙案も固まり、決議の依頼を投下。
・・・無事、規約で定められた最低ラインの有効票を超える。
結果は、、、、「廃止」案に賛成多数!
よかった~!!!
フォームのコメント欄にはさまざまな声が寄せられました。
賛成派:
反対派:
これで本当によかったのだろうか
なにを今さら、という見出しですみません。
反対派のコメントでご指摘の通り、確かに、事前のアンケートやメリデメを提示した上での決議にすべきだったかもしれない。父母会のメリットはそのままに、縮小するなどの変革でもよかったのかもしれない。
・・・年の瀬の勢い、役員内での集団浅慮があったかもしれない。
役員になってしまった我々だからこそ。
「みんなきっと廃止したいでしょ!?」
と思い込み、アンケートもなしにいきなり決議に至ったかもしれない。反省すべき点だと思います。
規約にも定められた「多数決」。これに則って決議はした。
でも・・・。
多数決だからって、少数派の意見を無視してよいわけではない。
多数派は少数派の意見を背負うということだ。と、映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」と「香川1区」で学んだはず。
行動には勢いが必要!だけど、その結果、誰かの気持ちを踏みにじることがあるかもしれない。だから、自分たちの意見だけでゴリゴリ進めるのではなく、あえて反対の立場から意見を言って、思考を深めてみよう。
そんな気付きを得らえた、貴重な機会でした。
↓意見の作り方がとても参考になる
最後までお読みくださりありがとうございました。
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