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自己肯定感とかもういらないし

寒いうえに雨まで降って、テンションがドン下がりの金曜日です。おはようございます。

突然ですが、最近「自己肯定感」という言葉に食傷気味。発達障害の子どもを育てていたりすると、とにかく「自己肯定感を下げないことを目標に」の一点張りですし、自分自身も自己肯定感が上がるセミナーとか本とかカウンセリングとかに結構すごい額を出資してきましたし。でも「自己肯定感」ってテストの成績みたいに数値になって目に見えるものでもなし、上がったような気がしていても何かをきっかけにドン下がりしますし。とにかく「自己肯定感を上げる」って、私からすればあまりにも不毛な戦いで。

さらに言ってしまえば、生まれ育った家族が例えば機能不全だったり過干渉だったりといった場合、楽しく平和な家庭で育った人とはそもそものスタートラインが全然違うことを思い知らされるわけです。そのスタートラインの違いを、セミナーとか本とかお師匠さまとかでいとも簡単にポンっとカバーできますかねってことです。そう簡単じゃありません。もしかしたら一生かかってもそのスタートラインの違いは埋められないかもしれません。

自己肯定感の低さなるもの、さまざまな弊害をもたらすことは今更こんなところで言うまでもないのですが、私の場合は「仕事中毒」になるという特性があります。私にとって「何もしていない自分」には何の価値もないのです。別に生きている限りは「何もしていない」っていうのはあり得ないんですけど(生活回すことだって育児することだって立派な仕事だし)、仕事をして成果を出して、他人から感謝や賞賛の言葉をもらわないと、自分の無価値感に堪えられなくなるのです。

だから、もらえる仕事はどんどん受けますし、自分からもどんどん開拓していきます。そうやっているうちに、スケジュールがパンパンになって、心身を壊すパターンをずっと繰り返しています。それも全て自己肯定感の低さゆえなんでしょうけど、もう治しようがない。

学業と育児の板挟みで鬱が悪化して、大学院を辞める決断をしたとき。私、母親にこう聞いたんです。

「私に学歴がなくなっても、お母さんは私を愛してくれるのですか?」と。

切ない話です。学歴や業績がなければ、親に愛してもらえないんじゃないかという恐怖を小さい頃からずっと抱えて生きてきたのです。「そのままの私では愛されない」という恐怖は、こうやって培われたのでしょう。その恐怖は今でも、「仕事中毒にならないと落ち着かない」という悪習慣として現在も定着してしまっています。

これだけ定着してしまった「自己肯定感の低さ」を、「あなたはあなたのままでいいんだよ」と言われて育ってきた人たちと同じラインまで持っていけると思います?どう考えても無理ですよ。そこに使う労力とお金、多分すごいことになります。しかもその分のリターンが確実にあるとはどうしても思えない。

もう最近は「自己肯定感なんて上がらんわ」という前提で生活していまして。そう思うようになってから、ものすごく楽になりました。

「自己肯定感を上げる」ことを諦めると、その労力を別のことに割けるようになります。

まず、「こちらを貶めようとしてくる変な人」に対して細心の注意を払うことができるようになりました。自己肯定感が低いと、それをかぎつけてムカつくことを言ったりやったりしてくる邪鬼みたいな人たちがたくさん集まってきます。そういう人たちは、恐ろしいことに最初は友達づらしている。親しげな顔をしながら、こちらが一番ダメージを感じる部分を長い時間かけて突きまわしてくる。こういう相手が自分に対して妬み嫉みやっかみの気持ちを持っている場合はさらに厄介です。私は自己肯定感が低い自分を自覚しているので、こういう邪鬼が寄ってきやすい体質であることも分かっています。なので、最近は気配を感じたら全力で逃げるようにしています。

あとは、「仕事中毒」に関して。

自己肯定感の低さゆえに生み出せるものって実は多いんだなって、今はそう思ってます。苦しんで、悩んで、しんどくてたまらない分。私には言葉が生まれてくるのです。幸せな家庭に育って、自己肯定感が高かったら、今の私の仕事は成立しなかったように思います。生きている意味を簡単には見いだせなかったからこそ、私はその意味を考えるためにたくさんの言葉と相対しました。そして表現をしてきました。

もしかしたらその「言葉」が、誰かの心を動かしているかもしれない。あるいは誰かの心を救っているのかもしれない。だとすれば、私はもう自己肯定感が低いままでいいと思っています。

取り戻せない原家族との数十年。欲しくてたまらなかった無償の愛。それを求める戦いは、もう降りました。

私の自己肯定感は、上がりません。上げるつもりありません。

そんなことよりも、苦しみ悩む誰かに私の言葉がきっと届きますよう。

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コメント (5)
貴方の質問に、お母様は何と答えられたのでしょうか?
>振角さま こちらこそありがとうございます!
>アレンさま 「愛してるに決まってるじゃない!」というお決まりの返事だったような。。心に残るような返事ではなかったので、あまり覚えていないのです。
そうでしたか。ひどい言い方をされたのかと勘ぐってしまいました。
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