こどもみらいフラワークラス
3月最後の日、みらい塾フラワークラスは卒業生が4人。6年間、毎月フラワークラスに参加してくれた子達。
6年前の様子を思い出してみると、それはまるで、動物園だったなあと笑いがこみ上げる。
手も足も出ず、うつむいてポロポロと涙をこぼす子。花材を振り回し、はしゃぐ子。細かく花材を切り刻んで、おままごとをはじめる子!作品を作らず、花材をそのまま持ち帰って仏壇に供えたいと言う子・・・ほんとにまあ本能の赴くままに、毎回何が起きるかわからない刺激的なクラスだった。
私がやっているこのクラスは、「花育」とは違うなと。動物園ウェルカムだからです(笑)。教育なんて私にはできないし、私が子供だったら花を使ってまで教育なんかジョーダンじゃないって思う。
食育とやらもそうだけど、何でもかんでも生きる全てのことを無理に教え込む必要なんてあるだろうか?
昔の日本は、コミュニティー全体で子育てしたんじゃないかしら。お節介なおばちゃんがいたりして、親の目が届かないところを大人たちが上手くフォローしてきた。だから自然と、あらゆることに感謝できる人として成長できたのだと思うのです。
ワンオペって聞いた時、「それはどんなオペ(手術)ですか?」って聞いたくらいに、その衝撃は大きかった。日本の将来が不安になった。
私の甥っ子、姪っ子たちは、両親が忙しく、3人とも1歳の時から保育園に入って育ったけれど、手を焼くような反抗期がなかったし、それぞれの努力で順調に進学できた方だと思う。
お父さんは教員なので、学校行事にほとんど来れなかったし、お母さんは夜勤もある医療従事者だったから、年末年始は一緒にいられないこともあった。
その代わりに、おじいちゃん、おばあちゃん、おばちゃん(私)が、兄夫婦の子育てを全力で応援した。まさに、オッパイをあげる以外の、できる限りのことはやったつもり。その恩恵は、成長したときに彼らがはっきりと家族だと思えた事。その成長を見守れたことは、何にも変えがたいことなのです。
ワンオペだなんて…お母さん(お父さん)が辛い、子供はもっと辛い。沢山の大人の目がある環境で育つ子は、自信に溢れていて、健全な自立心が育まれる。
私にできることは、花を通して子供たちの健やかな成長を応援すること。
そして、ご両親も花のある生活を楽しんでいるようです。みらい塾の方から「お迎えにきた親御さんが、わあ〜ってみんな喜んで、作品の完成度にびっくりしています!」と。その顔を見るのが嬉しいのだと教えてくれました。
この6年間で、動物園はアトリエに成長したのかな。嬉しいような、寂しいような、複雑な年度末でありました。
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