世界がまわらないで欲しい、と思うとき

目を開けるのが怖い。そんな瞬間がある。

別にどこか知らないところへ目隠しをして連れ去られたわけじゃないし、思わぬ発言が炎上してネットを見るのが躊躇われる、わけでもない。

目を開けたくないのはめまいの発作が起きたあとだ。ぼくの場合はめまいが起きると横になって頓服を飲み気持ちを落ち着ける。そして、どれくらいの時間かはわからないけど、目をつむってやり過ごそうとするのだ。

次に目を開けたとき、天井や壁が回っているのか、いないのかそれによって次の行動が変わってくる。なにごともなければ、とくになにをするわけでもなく、日常に復帰する。それこそ野球観戦にだって行く。風邪などと違って後に残らない(ように感じる)のである。あくまで、その場限り、アバンチュール的なやつである。めまいも罪なやつだ。

でも、目を開けたときに世界が回っていたら、おとなしく眠りにつく。時間が経てば、どちらにせよ回復することは経験上わかっている。取り敢えず寝れば治るのである。

定期的に病院へは通っているけれども、何に由来してめまいが起きているかはわからない。頭痛みたいなものなのだろう。命に関わることもあるけど、多くはそうではなく発作的にやってくる。

今日がまさにそれだった。夕方から横になって休んでいる。目を開けたとき世界は回っていなかった、たぶんもう大丈夫。


こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。