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エゴストレングスとEQの育成 【ボクの治療と仕事の両立支援について】


治療と仕事の両立支援」とは、何でしょうか?




働く意欲や能力のある労働者が、

病気を抱え、適切な治療を続けながら

仕事を諦めることなく、

仕事を続けられるサポートのことです。

日本では、まだあまり浸透していません。




社会保険労務士は、その独占業務において。


・働きやすい雇用環境整備の提案、就業規則の作成・変更

・休業のための各種手続き、サポートを含む労務管理

・治療と仕事の両立支援についての研修

・医療機関との連携、相談窓口としての役割

・職場復帰プランの策定


職業生活の多岐にわたった実務の物理的な「治療と仕事の両立支援」が期待できます。





その中で。


僕だからできるオリジナルの支援は。




僕自身が、

難病・クローン病患者であるからこそ、

当事者の心情に寄り添った当事者目線の難病支援なんだと思います。




難病患者の「自分らしく働く」をデザインすること



苦しみも、悲しみも、痛みもわかるから、
みんなには「たのしく」生きて欲しいと願っています。





「難病」とは。

原因が不明治療方法が確立していない希少な疾患で、

長期にわたり療養を必要とするものを言います。




一般的な「治療と仕事の両立支援」は、

病気の患者が治癒して職場復帰できれば、

支援は終わりです。




しかし。



「難病患者の治療と仕事の両立支援」には、

大きな違いが2つあります。




1.長期にわたり療養が必要で、治癒しない病気である


1度きりの支援だけでなく、

長期の複数回にわたった支援が必要なことが大きな特徴です。

個人的には、毎回の支援ごとに支援者が目まぐるしく変わるというのはあまり好ましくないように思っています。




2.難病は原因不明の希少疾患であり、患者自身もわからない


治療が難しく、慢性的な経過を辿ることもあり、治療法に治験や認可されたばかり新薬の投入など、一般的な治療とは異なる治療が行われます。

副作用の反応が起こることもあるため、柔軟な対応が求められます。

難病のメカニズムそのものが不明であるため、患者自身も不安やストレスを抱え込むことも多いようです。


「わからない」を減らすことが不安を和らげることになるので、難病に対する知識と心理的なケアが重要となってきます。





現在、日本に難病患者を専門とした治療と仕事の両立支援はありません。





そこで、僕は。



安心できる長期的なサポート」と

難病の不安を和らげる心理的なケアができる

社会保険労務士を目指していきたいと思っています。





心理的なケアができる社会保険労務士が

「治療と仕事の両立支援」を扱うことのメリットは次の2つです。



1. 働きやすさの物理的・心理的な両面の支援による新たな疾病予防

2. 雇用環境整備により病気の治療効果、治療成績を向上させる可能性があること



難病患者の療養生活に寄与し、暮らしやすさに貢献できます。


法律に基づいた事務手続き、雇用環境整備など物理的な支援を行う社会保険労務士はたくさんいるけれど、難病患者の気持ちに寄り添った心理的な支援をできる社会保険労務士はまだまだ少ない。





だからこそ。



僕は心理的なサポートに力を入れた支援をしていきます。



健康心理学に基づいた「サイエンス・ヘルプ」による支援



これが僕の治療と仕事の両立支援の大きな特色となります。


サイエンス・ヘルプ」とは、科学を日常生活に役立てること。


心理学、神経科学、医学の最新の知見を用いて難病患者の健康や幸せ、成功、人間関係の向上に役立つ実践的な戦略を提供していきたいと思っています。


特に、難病の世界は、「○○を信じたら、病気が治った」「○○さえすれば、病気は治る」といったスピリチュアル(宗教の勧誘)、似非科学による民間療法、不安につけ込んだマルチ健康食品の売りつけといった悪徳商法が横行しています。


「僕の治療と仕事の両立支援」は、日本の医療制度の「標準治療を基準」とした上で、「健康心理学に基づくサイエンス・ヘルプ」を活用することにより、非科学的なもの、迷信的なものを徹底的に排した正しい知識の科学的知見による治療と仕事の両立支援を行っていきます。




そのために。

僕は大きな2つのプログラムを用意しました。


エゴストレングス」と「EQの育成」です。


この2つは僕の支援の指針となるものです。

それでは、順に説明していきましょう。



エゴストレングス


エゴストレングス」とは、自我を強くすること


自我が強ければ、余裕をもって葛藤や困難を処理できます。



逆に、自我が弱いと葛藤や困難を処理するために多量のエネルギーを必要とし、精神をすり減らすことになります。


心を強くして、「失敗を乗り越える力」「新しいことに挑戦する力」を手に入れると説明すれば、わかりやすいでしょうか。


人が持っている長所・強みを育て、心の余裕をつくることで、困難を克服していく




成功はチャレンジの回数で決まるものだと思います。



治療と仕事の両立支援においても、これをすれば成功するという「1つの正解」はありません。


人によって、属性、環境、能力、才能はそれぞれ違いますから。


心理的な意欲や積極性の他に、身体面の治癒力や残存機能も難病患者によってそれぞれですから、支援も多種多様になります。



共通して言えることは、失敗を乗り越えていく力を養っていくことが、新しいことに挑戦する力となり、成功につながるということです。


そこで、ひとりひとりの「自我」、心を強くするということが重要になるわけです。




そして。


この「エゴストレングス」の実践のために、僕は2つの新しいメソッドを提案します。



障害受容」と「ゲーミフィケーション」です。




障害受容」とは。


障害を直視し、障害とともに生きることを受け止め、障害と共存していくことです。

難病であれば、自身の難病をありのまま受け入れ、冷静に難病と向き合う。


自分を知る」ことです。



このメリットは、障害を受け入れることで、自身の障害を理解し、適切な対処法を考えられるようになります。

体調不良を引き起こしやすい環境に身を置かないことで、障害による体調不良を引き起こしにくくすることができるようになることが利点です。


また、障害特性上の不得意なことを理解することで、自身に適した職業選択や職務を行うことができるようになります。



自分の難病を受け入れて、「できること」「できないこと」を見極めていく



「なりたい自分」と「なれる自分」は違います。

障害受容とは、「理想」と「現実」において、「現実の姿」に軸足を置くということです。


「マイナス」をきちんと理解した上で、「プラス」を探していくことが難病患者の可能性を広げる近道だと考えます。



僕はクローン病になってから、「あきらめること」ばかりの人生でした。


だからこそ。

みんなの「あきらめない」を一緒につくりたい。


励ましに「難病だって、いつかきっと治るよ」と言うのは嘘に過ぎません。

難病は治りません。


しかし。

難病は治らないけど、難病でも「できること」なら一緒に探せます。


「できないこと」を理解した上に、「できること」を見つけられる。


今の自分を知って、長所と短所がわかれば、自分の強みがわかる。

自分の強みがわかれば、それが「生きやすさ」につながります。


「障害受容」は仕事以外でも役立つ概念です。





ゲーミフィケーション」とは。


「GAME」と「Communication」を掛け合わせた造語です。


さまざまなゲームの考え方やメカニクスといった要素を、ゲーム以外の分野に応用するアプローチです。

つまり、業務や教育、マーケティング、健康管理などで、ゲーム的な要素を取り入れて参加者のモチベーションを高めたり、行動変容を促したりする最新の手法です



ゲームは「ルール、目的、競争」で成り立つものです。



この3要素があるから、おもしろい。


現実社会と似ていませんか?



「法律、報酬、勝敗」。

働くことはゲームだ。


つまらないと思いながら働くより、たのしいと思って働く方がいい。



・チャレンジ
(クリアすべき課題を見つけること)

・チュートリアル
(仕事を覚えること)

・スコアリング
(評価や能力が可視化されること)

・レベルデザイン
(地位や勲章をもらえること)

・フィードバック
(仕事の達成に報酬があること)

・ランキング
(みんなと競争すること)

・チームワーク
(ミッションを仲間と協力すること)



難病患者のワークスタイルデザインにも取り入れるつもりです。



ゲーミフィケーションはPoint(ポイント付与)、Badge(勲章)、Leaderboard(参加者のステータスの可視化)のPBLが欠かせない要素となります。

難病患者の職場での仕事のやりがい、地位やキャリア形成、報酬の保障なども交渉できるようになりたいと考えています。


難病患者は健康面で一般的な社員よりか不利だと思います。しかし、感情面・ステータス面では、一般社員に引けを取らないポテンシャルを持っている人も多い。

健康面はみんな当たり前に持っていて差別化しにくい要素であります。だけど、感情面・ステータス面は個人の能力が反映されやすいので差別化しやすい要素です。

健康面より、感情面・ステータス面でアプローチするほうが有利であります。



難病患者と共に働くことが「楽しいな」「面白いな」と思ってもらえれば、それだけが武器になることもあるんです。



企業に「選ばれる難病患者」を育てることが、僕の支援なんだと思います。


社会に、持続的に、新しい価値を提供できることが「ゲーミフィケーション」と「難病患者支援」の相性の良さです。





「障害受容」と「ゲーミフィケーション」。



肝要なのは、この2つで培った精神で失敗を乗り越え、「小さな成功」を積み重ねていくこと


「小さな成功」の体験が幾重にも積み重なれば、「大きな成功」につながります


成功は人間に自信を与え、認知フレームを再構成します。


自分で掴み取った自信こそ「エゴストレングス」じゃないでしょうか。

僕はその支援をしていきたい。



EQの育成


国が指定する難病は300種類以上あります。


支援をする側がその難病のひとつひとつを勉強し理解していくのは、労力面からもコスト面からもあまり現実的ではありません。



そこで。


僕が勧めていきたいのは「EQの育成」です。




EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略で、「心の知性」と呼ばれるものです。自分自身と周囲の人の感情を適切に把握し、上手に扱う能力のことを指します。


「考える知性でなく、感じる知性」と言われますが、他人の気持ちを思いやったり、誠実であったり、諦めないことだったり、言葉や教養ではない非認知的能力である「優しさ」と例えれば、理解しやすいでしょうか。



共感力の育成」とも言い換えられるものです。



これは、支援する側にも、支援される側にも有用な能力だと思います。



1. 自分自身の感情を知ること

2. 自分自身の感情をコントロールできること

3. 他人の感情を認識すること

4. 自他の感情を動機付けに利用できること


これら感情の「理解・調整・認知・利用」といった情動の自己管理トレーニングで共感力は伸び、人間関係を円滑に処理する対人能力が備わり、社会的スキルが高まります。



それでは。


EQを高めることの具体的なメリットとはなんでしょうか?


柔軟性がある

他人の気持ちがわかる

ストレス耐性がつく

失敗を乗り越えられる

自己分析ができる

物事にポジティブになれる


自分と他人の差異が理解できるようになります。そのおかげで、自分自身をより熟知できるようになり、自分の価値観と違うものに対しても偏見を持たずに受け入れる寛容さが身に付きます。また、自分の感情にも鋭くなり調整するため、突然のアクシデントに遭遇しても、それに対する処理能力は向上します。不幸を乗り越えるモチベーションも醸成しやすくなります。


僕はEQに必要なことは、「他人の言動と自分の判断は区別すること」だと思います。

相手の意見をしっかり聴き、また受け身にならず自分の意見もしっかり伝えること。



「傾聴」と「提案」が必要です。



良き聞き手であり、良き質問者であること。



そういった人材を育てていくことを大事にしたいと考えています。


情動をコントロールできれば、表出している感情の背後に隠れている真の感情を認識し、不安や怒り、悲しみに対処する方法も習得できます。自分の感情を理解し、物事の判断を「思考」でしているのか、「感情」でしているのかという見極めができれば、自分の決断や行動に責任が持てるようになります。それは、1度決めたことを最後までやり抜く力となります。



僕は社会的能力の中で最も大切なものは「共感能力」だと思います。


他人の感情を理解し、人それぞれの感情の違いを尊重する。


難病は自分でもわからない。

だから、自分でわかっている部分を相手に伝えられるようになること、聴き取れるようになることは、難病患者の治療と仕事の両立支援において、必要なスキルだと思います。



難病患者の「治療と仕事の両立支援」実現のために


治療と仕事の両立支援には大きな課題があります。



両立支援は企業側からの依頼がないと何もできない。



治療と仕事の両立支援は、コストも労力も手間もかかります。

社会が消極的なことは致し方のないことなのかもしれません。

僕がやりたい「エゴストレングス」「EQ育成」の支援も、机上の空論です。


もちろん、治療と仕事の両立支援の周知と理解を求めていく地道な活動は必要です。




ですが、それではあまりにも時間が掛かり過ぎる。


僕は、この春、行政協力で行政施設で働いてみました。厚生労働省の行政機関でしたが、ブラック企業のような働かせ方で驚きました。体調を崩して、すぐに辞めましたが、「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」なんて、どこのお伽の国の話でしょうか?行政機関でもそうなのですから、民間企業で合理的配慮なんて程遠い話だと思います。


難病患者に公的支援がほとんどないことは、難病患者の数が少なすぎて、きっと行政に存在が認知されていないんだろう程度に思っていました。しかし、自分で行政の仕事を見て、自分の認識が甘かったことを知りました。見て見ぬフリをされているのが現実だと思います。




そこで。

難病患者の治療と仕事の両立支援をさらにもう1歩前に進める手立てを考えました。





将来的に「難病患者の労働組合」を設立します。





難病患者に公的支援が期待できないのなら、勤労者として憲法に保護してもらうという手段があります。


憲法27条(勤労の権利)
すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

憲法28条(団結権、団体交渉権、団体行動権)
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

憲法は一般的に公権力の抑止を目的とした法律です。


しかし、憲法27条、28条は、私人間効力がある珍しい条文です。
国民と国民の私人間においても憲法が直接適用されます。



行政が不作為で難病患者を守ってくれないなら、憲法に守ってもらう。



日本の憲法は硬性憲法だから、憲法改正がされにくい。

現在、国民固有の権利である憲法27条、28条を改正する議論などはありません。例え、改正されても、27条、28条は残ります。難病患者の人権と尊厳を強固に保護できるメリットがあります。



また、憲法28条は労働組合に「団体交渉権」を認めています。


団体交渉権とは、労働者が使用者と労働条件や労使関係について交渉を行う権利で、労働基本権の1つです。

一般的に労働条件の交渉と言えば、賃金や労働時間の交渉に偏りがちです。ですが、「治療と仕事の両立支援」も立派な労働条件です。例えば、病気休暇の創設を求めたり、時差通勤を認めてもらったり、体調が悪いときの勤務時間の短縮も交渉できるようになります。



憲法28条の「団体交渉権」はどんな小さな労働組合にでも、その権利を保障しています。


つまり、どの企業ともほぼ拒否権なしに労働条件の話し合いができます。



職業別の労働組合はたくさんあります。


だけど、健康の属性でつくる労働組合は今までありませんでした。



難病は治る病気ではありません。

それはつまり、難病患者には生涯にわたって永続的なサポートを必要とすることを意味します。


労働組合法における「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金や給料などの収入によって生活している者を指します。労働基準法の「労働者」と意味合いがちがって、働く意思さえあれば、現在働いていない失業者も労働者に含むものです。


社会保険労務士が労働組合をつくれば、就労から退職、失業、年金の手続きまで職業人生のすべてにわたって、働くことに困っている難病患者の多くのサポートができます。

オープンショップの労働組合であれば、企業別労働組合と違って、転職した後も変わらない継続した支援も可能です。




もし、難病患者の労働組合ができれば、日本で初めてとなります。




難病患者の、難病患者による、難病患者のための労働組合

世界的に見ても、稀な労働組合となります。




労働組合というと、オルグとか闘争とか政治的に戦うイメージがあります。

僕は古いものは嫌いだし、そのような血生臭い前時代的イメージを払拭させたい。


僕は社会保険労務士になったとき、
最初のキーワードにした言葉が「Recover & Relate」でした。

難病患者の回復を願って、そして、つながりを持つことを大事にしたい。



だからこそ。


難病患者の健康に寄与し、
「癒やし」と「つながり」を掲げる労働組合にしたいと思っています。


純粋に難病患者の支援を目的とするために、政治的中立性は確保します。

そして、日本の医療制度の標準治療を推奨した上で「治療と仕事の両立支援」を行い、医療機関と連携していくことを目指します。



僕はこの方法が難病患者の働くことについて尊厳と権利が守られる最良の手段だと判断しました。


東京都社会保険労務士会、並びに、全国社会保険労務士会連合会に「社会保険労務士が労働組合を結成することに問題はないか」と問い合わせたところ、「問題はない」との回答も得られています。




難病患者の労働組合の設立は、長い道のりになると思います。




資金調達と協力者も必要です。




なにより、難病患者の支持と応援が最も欲しい。


難病患者の労働組合を作ろうとしている難病患者の社労士がいることを覚えていてもらえると嬉しいです。



同業に「治療と仕事の両立支援」を鼻で笑われてしまうこともあって、この1年、周りの一般的な社労士に合わせようと努力もしてみたけど、ボクには無理でした。

ならば、自分のやりたいことを徹底的にやりたい。



自分らしい社労士になりたい。



初心に立ち返り、社労士人生のすべてを難病患者の支援事業に捧げたいと思います。



まだまだ半人前の社会保険労務士ですが、もし、お仕事の依頼、問い合わせ等があれば、このブログとXのアカウント「tamabluesky777」でGmailのアドレスも所有しているので連絡ください。


今回もブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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https://x.com/tamabluesky777


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