見出し画像

演劇部のこと

もうこれで最後。
2度と言葉にしたくないけど、折角俺らの知ってる代が引退して綺麗さっぱり演劇部との関係が無くなるから最後にこの呪いをここに書き留めておきます。
俺の演劇部の生活は「後悔と絶望」で溢れています。
303KDCとかいう面々。それぞれの個性が強すぎて終始一つにまとまらなかった団体。

1年の最初の方は仲良かった気がする。新歓公演を皮切りに不仲の一直線でしたね。高校の中で一番仲の悪い集団だったんじゃないかなって思う。

1年のとき、俺はキャストになりたかったけど、普通に滑舌悪いから諦めた。でも演劇部入って最初の劇を作ってた演出の方。あの先輩に憧れて脚本やりたいなって思って頑張ってた。

「なんだかんだ全部上手くいくと思ってた。」

でも2年で初めて脚本に関わって絶望した。

「俺に才能はありませんでした。」

ただそれだけ。才能無いくせにメンタルも弱いからすぐに潰れてしまいそうだった。

潰れそうになったけど結局救ってくれたのは大嫌いな303KDCのあなたたちだった。あのときは本当に助かった。ありがとうございます。

でもそのあと事件を起こしてしまいました。
これに関してはまじで1ミリも触れたく無いけど、一つ言うなら

「あの件は俺が全面的に悪いので全部俺の責任です。本当にごめんなさい。」

その事件があって頑張って書いた脚本も結局ダメだった。
って思ったけど、今読み返すとクソみたいな二番煎じ脚本だし、設定キモいし、言葉選びキモいので本当にあの脚本にならなくて良かったなって思ってる。
俺の脚本の代わりに選ばれたもう一つの脚本の方が好きだし、最終的にいい劇作れたし、俺はあの世界の方が好き。
大会に向けてみんなで意見を出し合いながら県大会目指して頑張ろうって意気込んでたけど、俺は県大会には行きたくなかった。

大会に向けてキャストのみんなは切磋琢磨して輝き始めて、脚本も少しずつ面白くなっていって、舞台セットも整っていくにつれて、俺の心は荒んでいった。

「この中で才能がないのは俺だけなんじゃないか。」

辞めたかった。でも部活辞めるのは逃げだと思ってたから嫌だった。だから県大会には行きたくなかった。
別に俺の脚本が落とされて卑屈になってた訳じゃなくて、県大会行ったところで部の雰囲気が悪くなるし、居心地が最悪になるだけだから。

みんな泣いて悔しがってたから本当に申し訳なかったけど、俺だけはちょっとホッとしてた。ごめんね。でももし県大会行ってたら俺は最後まで続けられなかったかもしれない。

大会が終わって紫苑祭に向けて劇を作ってるときにコロナが来た。
演出としてキャストと脚本と裏方をまとめなきゃいけないのに、やりたくないことに目を背けまくった結果、2年の時の俺と同じ気持ちを後輩に抱かせてしまった。本当に申し訳なかった。どうにかして形にはしたけど、俺はあの劇に後悔しか残してない。もっと上手にできたのにな。いやでも結局俺には才能無いし無理か。

最後の劇が終わって緞帳が閉まる時、嬉しくて泣いてしまった。やっと地獄から解放される、やっと勉強に集中できるって思って泣いてしまった。悲しさとかは微塵もなかった。あるのは後悔だけ。俺らの代が成し遂げたことと言えば、退部する人がいなかっただけ。

「なんだかんだ全部上手くいくはずだったのに。何にも上手くいかなかった。」

演劇部での2年半は無駄ではなかったです。
こうやって文章を書くことは続けてるし、嫌いな人とは関わらないように、嫌なことは続けないようになりました。声もデカくなりました。恥ずかしげなくふざけるようになりました

でも303KDCの皆さんはちゃんと嫌いです。
まあ今話したら笑い話にできるかもしれないけど、君たちが今の俺の創作意欲となっているので笑い話にはしたくないです。

ただ、元気で過ごしていて欲しいです。いつしかあなたがたに不幸が訪れてますように。そのために今は元気でいてください。

これは俺からの呪いです。

この記事が参加している募集

部活の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?