真っ白な病室の話

ぼくは気分が落ち込むといつも真っ白な病室が見えます。
ぼくの肌も真っ白で布団も天井も点滴のパックも白くて病院着も白い。
ぼくはその病院でいつも点滴を刺されて布団に寝かされています。
ずっとどちらか片手に針が刺さったまま。

お見舞いに来る人はいません。
看護師さんもお医者さんもいません。
誰もいない病院、たったひとりの病室。
これがぼくの見える景色です。

病院が広いのか狭いのか動けないので分かりません。
動こうとも思いません。
そこはただ、ぼくを受け入れるだけの場所。
ずっとずっと前から。

真っ白な髪が見えます。
ぼくはそこでは真っ白な髪の女の子になります。
現実はピンクと黒のグラデーションの髪です。
どんな顔なのかは分かりません。
目がピンクだったらいいな。

ただの見える景色を書いただけです。
あなたに見えなくてもそれでいい。
これにつまらない話はいりません。

また病室にこもります。
気が向いたらメイドカフェにでも行こうと思います。

それでは、失礼します。

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