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Open Up!~HLAB TOKUSHIMA-MUGI2019参加レポート~

初めまして、これを書きたいがためにnoteに登録しましたtamahaです、鹿児島で高校1年生やってます。これは生徒会でHLABに寄付した時のレポートで、HLABのざっくりした紹介+私の感想みたいな感じになってます。

HLABとは?

HLABは、多様な仲間が集まるコミュニティを通して、互いに学び合い、自分と向き合うリベラルアーツ教育の場をつくる団体です。そのモットーは「WHERE DIVERSITY MEETS LEARNING」つまり、「多様性と学びが出会う場所」。この言葉の通り、HLABには国籍も年齢も住んでいる場所も全く違う人々が集まります。この多様なメンバーとの学び合いは、今まで無意識に「当たり前」によって狭められていた進路の選択肢を広げ、主体的に将来を考えていくきっかけとなります。このモットーのもと、HLABは高校生や大学生に様々なプログラムを提供しています。中でも、このレポートでは私が参加したサマースクールについて紹介します。

HLABサマースクールとは?

HLABのサマースクールは、毎年お盆前後に宮城県女川町、東京都、長野県小布施町、徳島県牟岐町の4箇所で、全国から集まった高校生と運営を担う世界各地の一流大学生が交流する約一週間のプログラムです。私が参加したTOKUSHIMA-MUGIは高校生50人、大学生42人の六泊七日で開催されました。サマースクールは基本的に①リベラルアーツセミナー②フリーインタラクション③フォーラム④ワークショップで構成されています。

①「リベラルアーツセミナー」は、海外大生が自分の専攻分野などについて高校生に教える超少人数制授業です。授業といっても講義形式ではなく、示されたテーマについて話し合ったりフレームワークを実際の問題に当てはめて分析したりと実践を中心とした授業で楽しく、そして深く学べます。セミナーはすべて英語で行われますが、常にバイリンガルの日本人大学生がついているので語学面での心配はありません。内容は医学、心理学、映像制作、ダンスなど多岐に渡っており、その中から2つを選んで三日間受講します。私が受講したのは「Geopolitics」と「Project Management and Teamwork」で、6日目のアウトプットセミナーでは学んだ内容を模造紙にまとめ、英語で他のセミナーの受講者に向けてプレゼンをしました。夜部屋に戻ってからもLINEで連絡を取り合いながら準備して、寝落ちして朝焦って続きを書いたのもいい思い出です。

②「フリーインタラクション」は、社会人の方との対話の場です。高校生と大学生が社会人の方と車座になってお話を伺います。起業家、作家、大学教授、弁護士など普段は会えないような方々とのざっくばらんな対話を通して、自分の関心が広がり新しい視点を持てます。私の場合は海外の大学院についてお話を伺ったことで現実を知らずになんとなくで進路を考えていた自分に気づき、将来を問い直すきっかけになりました。

③「フォーラム」は、社会人の方による講演やパネルディスカッションです。今回のゲストは徳島県の上勝町でまちづくりをされている大西さん、スタートアップの起業・経営をされている李さん、遠藤さんの3人でした。登壇されるのはそれぞれの分野の第一人者の方ばかりなので深く掘り下げられた話を消化するのは大変ですが、自分の経験とつなげて聞くことで興味分野がとても広がりました。

④「ワークショップ」は高校生自らが手を動かす体験型のプログラムです。牟岐町の郷土料理である「カツオのたたき」をつくるワークショップ、最終日に灯す「あんどん作成ワークショップ」、「自己分析ワークショップ」などがあります。中でも「ビジョンワークショップ」はHLABの共同創業者である高田修太さんが担当して下さり、今を一年後だと思って、自分が過ごした最高の一年間についてペアで語りました。自分が達成したいことを詰め込んだ一年間はとてもキラキラしていて、これを絶対現実にしたいと思えました。

 この4つに加え、HLABに欠かせないプログラムとして、毎日夜に行う「リフレクション」があります。サマースクール中は高校生・大学生は「ハウス」という一班12人程度の行動班に分かれます。リフレクションではこのハウスメンバーと今日学んだや参加したきっかけなどのテーマについて約1時間話し合います。答えのない問いに対するメンバーの考えを聞くのは楽しく、私自身も思いを言語化することで自分でも気づかなかった考えに気づき、気持ちや経験が整理されました。笑って、泣いて、考えたリフレクションは私にとってHLABの中で最も濃くて大切な時間です。

HLABは結局何がすごいのか
 

HLABの強みは、参加者のレベルの高さ、そしてとにかく参加者に思考と対話を促すプログラムにあります。学生団体を運営する高校生、スワヒリ語を勉強する大学生など一人ひとりがその人にしかない強みを持っていて、プログラムを通してお互いに学び合い成長します。しかし、この多様な参加者に共通することは、親切で人の強みを見つけるのがうまく、謙虚なことです。私が話をした大学生は皆自分のことのように真剣に話を聞いてくれ、アドバイスや質問で新しい気づきを与えてくれました。このようなロールモデルとなる大学生との出会いも、HLABで得たものの一つです。そして、この学び合いは一過性のものではありません。参加者どうしのつながりはサマースクール後も続き、世代の違うアラムナイ(卒業生)の交流も盛んです。


そして私はHLABで何を得たのか

HLABで私が得たものは大きく3つあります。
まず1つ目に、最強の高校生・大学生とのつながりです。前にも述べたように私はHLABで学校では出会えない同世代と出会い、そのつながりは今も続いています。目標にし切磋琢磨できる最強の同世代の存在は一生の財産です。
2つ目は自己肯定感です。それまでの私は自分の能力面への信頼は高い一方、性格面ではいつも嫌われることに怯えて自分をごまかす歪な状態で、そんな自分がとても嫌いでした。しかしHLABという多様性に溢れる場所で色々な人と話して、ごまかす必要なんかないと気づきました。自分は自分のままでいいと思えたから、自分を好きになれたのです。
3つ目はチャレンジ精神です。HLABへの参加自体が、私にとって一つのチャレンジでした。そしてそこで得たものの大きさは、新しいことへの挑戦のハードルを低くしました。チャレンジで得られるものへのワクワク、もし失敗しても受け止めてくれる場所がある安心が、私の背中を押してくれます。今までなら躊躇していたことにも飛び込んでいける勇気を、HLABは与えてくれました。

あれから5ヶ月、これからのこと

熱気溢れる徳島から帰ってきてたった時間とは逆に、HLABの存在は私にとってますます大きなものとなっています。HLABのことを「核になる」と表現していた人がいたのですが、まさにそうです。これからまだ自分はどんどん変わるけど、一番真ん中にある変わらないもの、それがHLABという場所です。あの場所で出会った人に再会するとき、恥ずかしくない自分になりたい、その思いは私の原動力になっています。
そして、これからやっていきたいのがHLABに参加して感じた鹿児島の問題の解決です。HLAB徳島には、鹿児島どころか九州からの参加者が私以外に一人もいませんでした。私はTwitterでHLABを知りましたが、東京や大阪からの参加者に話を聞くと学校にポスターが貼ってあったり、先輩から話を聞いたりしてきたそうです。鹿児島はこのような地元以外の情報が入ってきづらく、自分で調べないと知らないまま終わってしまいます。さらに費用の問題もあります。せっかく参加しようと思っても安くはない参加費に加えて交通費までかかります。離島出身ということもあり情報格差は以前から感じていましたが、環境を理由に学びのチャンスが制限される現実を目の当たりにし、この状況を変えたいと強く思いました。
バザーの益金の寄付はその最初の一歩です。今回寄付した8万円は、私が実際に支払った参加費と同額です。実はHLABの参加費のほとんどは個人や団体からの寄付で賄われており、参加者が負担するのは一部だけですが、それでも簡単に出せる金額ではありません。学校からの寄付によってより多くの高校生に自分を変える学びのチャンスを手に入れてほしい、そして何よりも学校のみんなにHLABを知ってもらいたいという気持ちで寄付先にさせて頂きました。

最後までお読みいただきありがとうございました。これを読んでHLABという場所に興味を持っていただけたなら、参加者冥利に尽きるというものです。

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