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支援の一方通行は、後は野となれ山となれ。

僕はこれまでに、モンゴルやカンボジアといった国々でサッカーを通して社会貢献活動を行ってきました。

例えばモンゴルでは女子代表選手にシューズの提供

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1回目はモリヤマスポーツさんのご協力を受けて、女子代表選手に約50足のサッカースパイク を提供させていただきました。プレゼントしたシューズを履いて国際大会を戦いました。

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そして、2回目にはさらに日本で不要となっていたサッカーシューズをモンゴルは持っていき、彼女たちに提供しました。

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3回目はモンゴルはすべてのグランドが人工芝なので、その環境下でのトレーニングにより怪我人が増えていた問題を考えて、アスレタさんのトレーニングシューズを提供させていただきました。

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このシューズは大変好評で、足が痛かった選手も痛みを感じずにサッカーができるようになった!と喜んでいました。

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シューズのカラーが黄色で目立つので、女子選手たちの試合を観に行ったときに多くの選手がこのシューズを着用してくれていたのがすぐにわかりました。

そして、これがモンゴル男子代表チームが日本代表と対戦するアジア2次予選での全選手・スタッフへのアシックスシューズ提供につながりました。

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なぜ、女子選手の支援を先にしていたのか、なぜこのタイミングで男子選手への支援を行なったのかはまた書かせて頂きたいと思います。

モンゴル代表チームへは、この後に行われたミャンマー代表との試合に向けて追加のシューズ提供を行わせていただき、全86足のシューズを無償で提供させていただきました。

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カンボジア・プノンペンにて事前合宿を行なっていた代表チームの宿舎で提供をしました。

また、僕自身も愛用させていただいているジオカグリップスを全選手に提供させていただきました。

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モンゴル代表チームへの支援に関してはこちらの記事を併せてご覧いただけたらと思います。


また、カンボジアでは孤児院への訪問・支援活動やサッカー教室の開催をしています。

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孤児院への支援は主に生活必需品や消耗品の買い足しや衣服、また靴の提供を行っています。

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子供達はたくさん遊んでくれる相手を求めているので、孤児院へ行ったときはいつも汗だくになって一緒にサッカーをしたりダンスをしたりしています。

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一緒になってダンスをすることで子供たちともすぐ打ち解けて、大人も子供も一緒になって楽しむことができています。

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言葉がわからない、育った環境も違う僕たちですが、こうして一つになることができるというのは素晴らしいことだなと思います。


しかしながら、こうした活動を積み重ねることによって僕には一つよくないイメージが定着しました。

それは、「モノをくれる人」というイメージです。

僕は普段、Facebookやソーシャルネットワークへ投稿して活動報告を行なっています。

それを見て、たくさんの友人や知らない人まで僕に連絡をしてくるようになりました。

「俺にもシューズをくれないか。」、遠く離れたアフリカから「困っているから救ってくれ!」など壮大なものまで届くようになりました。

ただ、僕にできることは限られていますし、それを行うための熱量というのがなければ実現はできません。

なぜ支援をしたいのか。なぜ、彼らに支援をしたいのか。その対象も明確でないといけないと思います。誰でもいいから、自分がちょっと良い事したという気分を味わいたいがために行っているような支援では、それはかえって彼らの為になりません。

支援をする事で、彼らを支援慣れさせてしまい、もらえることが当たり前、何かをもらう、支援をしてもらうための教育までにも繋がってしまいます。

支援をしているつもりが、彼らの自立心を失わせてしまっているかもしれません。

だから、僕はなぜ君たちにこの支援をするのかというのを必ず説明するようにしています。

頑張っているから、その対価として受け取って欲しい。

とか、代表チームであれば彼らは国民に対して夢や希望、勇気を与える為に戦って欲しいと思うし、代表チームに入ると国を超えてたくさんの人に応援してもらうことができるんだ、という事を教えたかった。

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代表チームに入って頑張っていると、アシックスのシューズがもらえた!

これだけでも、モンゴルの彼らにとっては夢がある事でした。そういったことの積み重ねが数年後に大きく進歩するきっかけになると僕は思っています。

だから、支援は一方通行ではダメです。しっかりと理由を説明する。ただ支援を投げうるのではなく、自分たちの普段の努力が支援につながっているという過程が大切なのです。


今現在も僕はこうした支援を行なっています。しかし、たまに自分がしてきた事は間違っているのかな、と思わされてしまうメッセージが届くのです。

「また靴をくれないか?」、「もう一つグローブをくれないか?」

その度に僕は面倒でも、もらえると思っている相手からすると機嫌を損ねかねない事がわかっていたとしても、「なんであげなきゃいけないの?」と聞きます。

それは支援をする側の責任でもあると思います。誰かを助ける、支援するということは責任が伴います。

いまの問題を解決すればそれでいいや、という後は野となれ山となれ支援ではいけない。

支援は一方通行になってはいけないのです。

そうした意味を込めて、また支援をして良かったなと思った贈り物をこのNoteのタイトル画像につけさせていただきました。


モンゴル代表女子選手たちは、僕に支援をなんとかしてあげたい!と彼女たちの普段の練習への取り組み、僕に対するメッセージなどから感じさせてくれました。

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そして、わざわざ日本語で頑張ってメッセージを書いたボールを贈ってくれた。

与えるだけの活動でなく、与えられる活動なんです。



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