
#186 Jリーグと東南アジア、これから必要なマーケットと伸びしろがある。今後、ここに描きたい世界観
近年は特にタイ人選手の日本国内での活躍があり、Jリーグというのが東南アジアでも広く認知され、楽しまれつつある。
そうした動きは東南アジアのサッカーに励む子供達にとって大きな夢や目標となって、努力する機会や必要性を与えることになると僕は思っています。
しかし、まだまだJリーグをより詳しく知っている人は少ない。それは日本でいうビッグクラブであれど、現地では知られていない。
例えばここラオスでは、タイ人選手が所属した実績のあるコンサドーレ札幌や横浜F・マリノス、清水や広島というクラブが認知されている。
しかし、一番知られているのは大宮アルディージャだ。
なぜなら彼らはこれまでにラオスでのサッカー普及活動を行なっていたからだ。
街中で大宮アルディージャのジャージ姿を見る事は珍しくない。活動の一環で寄付をされていたのだと思う。
しかし、それも残念ながら忘れ去られつつある。
大宮のジャージを着ているのだけれど、それがどこのクラブなのかを理解していない人も増えてきている。
僕が自分の活動を行うときに、「僕が」という事はあまり強調する必要はないと思っているけれど、僕と一緒に活動を行なってくれている人たちの想いや、実際にどういう人たちが応援してくれているのかというのを理解してもらう事は大切なことだと思っているので、そこにはこだわっている。
なぜならそれが一つの架け橋にすらなるかも知れないと思っているからだ。
昨日、浦和レッズに所属する選手たちに声をかけて鈴木大輔選手(現・ジェフ千葉)がラオスのサッカーに励む選手たちの力となれば、とシーズンで使用した衣服や靴を寄付してくださった。
靴 52足
衣服 53着
GKグローブ 4つ(西川周作 選手)
選手の名前が入っている靴などもあり、それを渡す際にはその選手のプレーを動画で見せてあげたり、
今回であれば浦和レッズということで、どういうクラブなのかというのを紹介もしたりしている。
僕は柏レイソルのサポーターであり、浦和レッズというと強敵であるイメージでした。
しかし、こうした活動を通して、素晴らしい選手がいるクラブなんだと思い、なんだか応援をしたくなる。
そういうことなのだと僕は思うのです。
サッカーが強いとかそういう事はもちろん応援をする一つの理由ではあると思いますが、
こうした部分があるからこそ、スポーツチームとして愛されていくと思います。
靴は大きいサイズのものなどもあり、子供に着用させるのは難しいものもあります。
それは、現地のアフリカ人たちに寄付をすることを考えています。
僕はサッカーがしたくて東南アジアに出てきていますが、アフリカの彼らの中には生きるために国を出るしかなかったという人も少なくない。
昨年は、タイでプレーしていたブラジル人選手が滞在に必要な書類を更新するためにタイからラオスに数日間滞在している間に国境が封鎖されてしまい、数ヶ月をラオスで過ごす必要があった。
数日だけの滞在予定だったため、持ち物はほとんどなかった。僕は彼を自分のクラブへ呼んで、練習に参加してもらった。ラオスの選手たちにとっては彼の経験や練習での振る舞いが貴重なものとなり、ブラジル人の彼にとっても、体を動かせる環境というのはその難しい数ヶ月を過ごすために少しの気休めにはなるものだったと思う。
いまは無事にタイに戻り、契約したクラブでプレーをできたようで良かったなと思う。
僕もトライアルなどで新たな国へ行くと、コンディション維持をするための環境を確保することに苦労をした。
だから、その環境があるというのはとても助けになることだと思う。
さて、話を戻そう。
浦和レッズといえば日本ではビッグクラブだ。
誰しもが知るクラブであると言っても過言ではないと思うが、ここでは違う。
「ウワラ?ウラワ…?」と言った感じで話していくと少しぼんやりと頭に浮かんでくるというのがリアルなところだと思う。
僕はそれに強烈に衝撃を受けた。
僕の夢見た憧れの場所は、僕の頭の中ではとても輝いていて、眩しいくらいのものだ。
しかし、ここではその程度だった。
それは知られていないからだ。
だから、僕はこうした小さな活動からJリーグをもっと知ってもらいたいと思うし、僕の壮大な夢としては、彼らの夢や目標として描いてもらいたい場所でもあるのだ。
今回は、鈴木大輔選手の声がけと行動力によって、浦和レッズというクラブを知ってもらう、そしてJリーグのクラブを認知してもらうという機会を設けることができた。
これはJリーグにとって、本当に小さなことかも知れないけれど、価値あることだと思う。
鈴木選手が寄付してくださったシューズにはサイズが大きいものもあり、これを活用してアフリカ人チームを作って、実際に試合を開催してみようと思っている。
アフリカ人選手たちはとてもハングリーで、ひとつ一つのプレーに対する激しさが違う。
対するチームとしては現地にいる外国籍選手チームもしくは僕の所属するVFC Viengchanh FCを活用するのも良いと思う。
リーグとしては収益を上げることができないけれど、僕はこの試合では少なからず有料のチケット制にしたいと思う。
有料の試合とすることで、それだけの価値あるものを提供するという選手側の意識、また観る側にもそういう文化を作りたい。
この1年間で僕はラオスのサッカーに対する変革にチャレンジをしてきたけれど、環境を提供する事はそんなに難しいことではない。
しかし、環境を与えたとしても、意識までを変える事は容易ではなかった。
意識が変わらなければ、環境はいずれ廃れる。
宝の持ち腐れとなる。
逆に環境がそれほど充実していなかったとしても、一度意識レベルを高く引き上げることができれば、環境を自分たちで作り出すことを目指してくれると思う。
自分はそうだった。下手くそだけど、上手くなりたいという意識だけはとてつもなく強い。だから、自分の実力があればもっと良い環境を得られていたはずだし、環境がないのも自分の実力だと思った。
だから、工夫をしてその環境を作り上げることにフォーカスしていった。意識があり、環境があとからついてくることでより成長ができるという確信があった。
しかし、今回学んだのは意識がないところに環境があっても、それは成長曲線としたときに大きく比例するものではなく、逆に衰退するきっかけにすらなると僕は警戒している。
勘違いするということだ。
だから、寄付活動などをするときもどこに寄付するかというのはとても気をつけている。
努力をしているけれど、何かを得られていないというもころがあれば、そこに寄付することを目指している。
そして、
「今回はみんなが頑張っていたからこれをプレゼントする。そして、これでさらに頑張って次は自分たちの手で掴み取ってください。」
そんなメッセージを付け加えている。
浦和レッズですら、彼らにとっては知らないクラブだった。
この事実に僕は可能性を感じる。
もっと東南アジアに目を向けて、支援やサッカーを通した活動を行うことで、東南アジアの国と日本との掛橋にもなりうると思う。
僕はその手助けができるのであればぜひ行いたいし力になりたいと思います。Jリーグのクラブには僕には描けないほどの大きな夢と可能性を与えることができると思っています。
教育がまだまだ不足している発展途上国では、夢や目標が必要だと僕は思っています。
実際に教育の現場にも携わらせていただき、スポーツが教育に与える影響を感じています。
何かを目指すこと、目標設定することの大切さ。
そして、目指すものを持つことで逆算をしていま必要な努力をすること。
それはスポーツは表現しやすい。
そして、それはスポーツだけじゃないんだよと教えてあげる。
僕はまだ現役でプレーをさせていただいています。
だからこそ、言葉で伝え、プレーで実際に自分が全力を出す姿を見てもらうことができる。
すると、受け取ったメッセージがより強烈に響く。
そんなところからサッカー人としてはサッカーを好きになってもらいたいし、それが生きる希望や活力へと成長していって欲しいと願っています。
今回の活動に関しては、改めて報告をさせてもらいたいと思います。
声かけをしてくださった鈴木大輔選手、そしてその声に応えてくださった浦和レッズの選手の皆さん、本当にありがとうございます。
そして、このコロナ禍で適切な輸送方法と時期を得るまで日本での保管に協力してくださったDO SCHOOLの皆さんにも感謝です。
大きな荷物を綺麗に保管してくださって、輸送まで行っていただき本当にありがとうございます!
個人的には大好きな柏レイソルに所属していた選手とこうして活動に取り組めることに喜びを感じています。
そして最後に。
いつの日か、その柏レイソルというクラブを海外に広く知ってもらう機会に携われたら嬉しいと思っています。
新規のファン獲得が難しくなってきていると聞きます。データとしてもそうした傾向は確かにあると思います。だからこそ、東南アジアには可能性があると思うのです。
そうした機会に、自分の経験や人脈が助けとなれるように、今を大切に頑張っていきます。
有料購入特典として、今後編集して発信する現地の映像を先出ししています。少し現地の雰囲気や喜んでいる選手たちの様子を見てもらえたらと思います。
今回のNote購入で集まった収益は次回、日本で保管しているボール50個をラオスへ送り届けるための輸送費としたいと思います。ご協力をいただけたらよろしくお願いします。
現地の子供達には、ボールが不足しています。
おおよそ3箱〜4箱で重量が50kgほどなので、送料は3万円ほどを見積もっています。
#186 Jリーグと東南アジア、これから必要なマーケットと伸びしろがある。今後、ここに描きたい世界観
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