インフルエンザウイルスとワクチンの効果、副反応について 副反応に対するアメリカとの考え方の違い 私見も含めて
インフルエンザは年間に何百万人もの人々を感染させる感染症です。今回の記事では、インフルエンザウイルス、ワクチンの効果、副反応について解説します。
1. インフルエンザウイルスについて
インフルエンザウイルスはA型、B型、C型の3つのタイプが存在し、特にA型とB型が人間に感染を引き起こします。
A型: 鳥や豚などの動物も含めて幅広い宿主に感染。流行を引き起こす主なウイルスで、サブタイプによって変異があります。
B型: 人間のみに感染。A型ほど急激には変異せず、季節ごとの流行が主です。
C型: 人間に感染することがありますが、A型、B型ほどの病原性はありません。
2. インフルエンザワクチンの効果
インフルエンザウイルスの感染やインフルエンザの発症そのものを完全に防御できませんが、重症化や合併症の発生を予防する効果は証明されており、重症化予防を主目的とするワクチンです。65歳以上の高齢者・福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。また、6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は50~60%と報告されています。
インフルエンザワクチンの副反応
局所反応: 接種部位の痛みや腫れなど。
全身反応: 疲労、発熱、筋肉痛など。
重篤な副反応: 重篤な反応は非常に稀です。(アナフィラキシーなど)
副反応はほぼ1日~2日で改善します。
3. まとめ
インフルエンザワクチンは、感染そのものを完全に防ぐものではありませんが、重症化を防ぐ重要な手段となります。副反応もあるため、接種を検討する際は医療機関と相談して接種して下さい。
まとめてみて思った事
以下に記載するようにアメリカと日本では副反応の記載の仕方が全く違う。なぜこんなに違うのか?
理由としては、私見ですがプロスペクト理論+不安が強い民族性なのかなと思いました。もう一つ、ワクチンは効果が実感できないから怖い・不安が強くなるのでは?とも考えています。
日本のインフルエンザワクチンに関するリスク
1. 一般的な副反応(通常2~3日中に消失)
局所反応: 発赤、腫脹、疼痛
全身反応: 発熱、悪寒、頭痛、吐き気、食欲減退、関節痛、筋肉痛
2. 稀な副反応
過敏症:発疹、紅斑、かゆみ
ショック、アナフィラキシー
神経系障害:急性散在性脳炎(ADEM)、ギラン・バレー症候群(GBS)、けいれん
肝機能障害、黄疸、喘息発作
血液障害:血小板減少性紫斑病、血小板減少症
血管炎:IgA血管炎、好酸球血管炎性肉芽腫症、白血球酸砕性血管炎
肺障害:間質性肺炎
皮膚障害:スティーブンス・ジョンソン症候群、急性汎発性発疹性膿疱症
腎障害:ネフローゼ症候群
視神経炎、振戦 など
アメリカCDC
原文:What are the side effects that could occur?
Common side effects from a flu shot include soreness, redness, and/or swelling where the shot was given, headache (low grade), fever, nausea, muscle aches, and fatigue. The flu shot, like other injections, can occasionally cause fainting.
和訳
起こりうる副作用は何ですか?
インフルエンザの予防接種による一般的な副作用には、予防接種を受けた場所の痛み、発赤、腫れ、頭痛(低レベル)、発熱、吐き気、筋肉痛、疲労などがあります。インフルエンザの予防接種は、他の注射と同様、時に失神を起こすことがあります。